- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784770501851
作品紹介・あらすじ
ブスに未来はあるか? ──
人生をかけて「ブス」に挑むマンガ家・藤野美奈子さんと、「ブス」を優しく受けとめてテツガクする哲学者・西研氏がブスについて徹底的に討議。西研氏のシビアな意見「現代では誰もが恋愛自由市場に投げ出されている」に対して、藤野美奈子さんの答えは「ベッドでは電気なんて消す! 真っ暗、真っ暗、真っ暗闇」。実戦的ではあるけれど……。
感想・レビュー・書評
-
面白かった。
タメになりました。美人の方には必要ないと思われるかもしれませんが女性なら読んどいて、世間の厳しさを知っておくのもいいかもしれません。
それと、不美人だけでなく、現在の日本がいかに、生き難いことになっているか特に学校に通っている人々の大変さが染みます。
「友達」との関係を維持していくことに全精力費やしているかのような
歪んだ人間関係についても書かれていて、勉強をするどころでない。
自分が受け入れられない、受け入れてもらいたいと思っている人の心が書かれている。
誰かに、他人に受け入れてもらえないと心配。
でも、みんな(美人も不美人も関係なく)同じような事で悩んでいるんと思うのですが・・
いろんな世間を知ることで、目の前の悩みは薄くなると思うんですが、学校に通っているとそれこそが1番、難しいのですね。
ニーチェのルサンチマン、「不幸と苦しみにみまわれた時、どうやってルサンチマンを乗り越えて肯定的に生きることができるか」考えた人の話や
「自分だけが不運だ、自分だけが穴ぼこに落ちている」と感じる人には、フッサール~と哲学の先生ならではの説明もわかりやすかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フェミ批判のオンパレード。
それに、p.114「身につまされる」の使い方、おかしくないか? -
図書館でなんとなく手に取った本だったが、読んでみて衝撃を受けた。
私が思っているけど、恥ずかしくて他人に言えなかったことがドンピシャで書いてあった。
藤野さんて私の分身?!と思ったほど。
10年ほど前の本で、その頃に流行り出したプチ整形の話題から入り、女性と容姿についてあれこれ哲学とからめつつ話が進んでいく。
10年経った今、カラコン、アイプチ、つけまつげなどで整形レベルの化粧が流行りもてはやされている。
やはり女性の容姿至上主義はエスカレートしている。
藤野さんが今の女の子たちをどう思っているのかぜひ聞きたい。当時の洞察もかなり鋭かったので、ぜひ半顏メイクなどについてもズバっと言ってほしい。続編が出ないかなと思っている。
また、私もいい歳こいて思春期のように自分の容姿に自信がもてずモヤモヤする日々を過ごしているので、あれこれ代弁してもらい、まるで自分が西研さんに哲学的に分析しもらったかのような気になれた。
モヤモヤを哲学して、どうにか乗り越えていきたいものである。
何度も読みたいと思うので購入検討中。 -
古本屋さんはいい出会いをくれる。
なんだろう、口に出しても卑屈、と捉えられがちなことを正直にかたっていること、教授の西研さんの柔らかい合いの手と解説、話に出るタイプがなんとなくイメージしやすいところ、などなど読んでて面白いなぁ、と思えた小説じゃない本。
哲学に興味を持ちそう。 -
言葉は柔らかいけれどシビアな内容。
-
対談。
-
林真理子に対する違和感の謎が解けた(笑)
-
いわゆる「ブス論」ということなんですが、もうねぇ、いちいち身につまされる話で
「どうしたら、こんな私でも生きやすいか」ってホントむずかしい問題だなぁと思います。
ブスであることから派生して「自分のことが嫌い」となったときに、「自分のことを嫌いでもいいじゃないか」と自分を肯定することと「自分のことが嫌い」という自分を認めることの違いを知る。
いちいちの自分確認作業がいるなぁと思ったわけです。 -
確かに笑った。でも、ほとんど泣き笑いだっ!「ブス」の本音それ自体が「痛い」ものとして現れざるを得ないというのが、猛烈に痛い。「ブス」を自称する藤野が、なぜか最後の方、突如(疲労のあまりか?)救われてしまうテンポに、今ひとつついて行けなかった。もう少し「ブス」に拘泥してから救われて欲しかった(いや、読者である私自身の問題なのか…とほほ)。まあ、「ブスであること」に拘泥しても、そこから自らを救う回路があるのかもね…と(可能性として)思える点は、救いといえば救いなんだろうなあ。うん。
-
ここで書かれている美人のようにはちやほやされたこともないが、ブスのようにひどい扱いを受けてもいないなと思った。
著者プロフィール
藤野美奈子の作品





