時計つくりのジョニ-

  • こぐま社
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772101479

作品紹介・あらすじ

ジョニーは手先が器用で、ものを作るのが大好きな男の子。ある日、ジョニーはほんものの大時計を作ろうと心に決めます。ところが、両親や先生は「そんなことできっこないよ」と、まるで相手にしません…。はたして、ジョニーの大時計はできあがるでしょうか。

感想・レビュー・書評

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  • 手先が器用なジョニーは物作りが大好き。
    けれど、
    父母や学校のみんなからは
    物作りをばかにされていました。

    ただひとり、
    スザンヌだけがジョニーの「好きなこと」を認めて応援してくれる友だちでした。

    まわりがどんなにジョニーをばかにしても、
    ジョニーは好きなことを貫き通します。
    そして…

    というお話です。

    小1くらいから一人で読めますが、
    ぜひ親子で読んでほしい物語です。


    自分の子が好きなことを
    「くだらない」と切り捨てる親への戒めと、
    親が子どもの大きな壁になることを、
    子どもにも教えてくれています。

    また、
    好きなことを貫き通すには
    自分の心に芯が通っていることが大事で、
    どんなにバカにされても
    あきらめずに進む強さが必要なこと。


    親に反対されたくらいでへこたれていては
    夢は実現できません。


    また親も
    くだらなさの中にこどもの才能の芽が眠っていることを心にとめておきませんかと
    語りかけてくれます。

    きっと子どもが少し大きくなって
    夢に挫折しかけたときに
    この話を思い出せたら、
    この話が孤独の中にいる子どもの味方に
    なってくれると思います。

  •  おばさんからプレゼントされた本を見て、大時計が創りたい、と思ったジョニーは周囲の無理解を乗り越え実現させる。
     この物語のなかで特に注目すべきことは、スザンナという理解者の存在だ。スザンナは、ジョニーの願望を理解し、支え、助言、協力してくれる、ジョニーにとって唯一無二の存在だ。スザンナがいなければ、おそらくジョニーは大時計を最後まで作り上げることはできなかっただろう。やりたいことを実現させるには、自分の内外にスザンナで象徴されるような理解者が必要…というアーティゾーニの思いが、絵と文を通して伝わってくる。
     そして、アーティゾーニの絵がいい。ペンでサラサラーと描いた線、水彩画の柔らかな色彩、おしつけがましくない、肩の力を抜いた絵が、絵本を見る人を爽やかな気持ちにしてくれる。この絵本が多くのこども、大人に読まれることを期待したい。アーティゾーニの別の作品…チムとゆうかんな船長さんシリーズもすばらしいので、こちらもおすすめしたい。

  • 手先が器用でモノを作るのが大好きな少年、ジョニー。のこぎりで切ったり、釘を打ったり。
    でも、その音を聞いた両親は「またジョニーが、ばかなことをやっている!」
    ある日、大時計を作ろうと思い立ったジョニーだったけれど、両親も先生も取り合ってくれず、先生の心無い言葉から、学校で揶揄われることに。

    子どもの力ってこんなふうに潰されるんだ、と反省しつつ。
    それでも、ジョニーに寄り添ってくれた友達のおかげで、大時計に取り組むジョニーにホッとする。
    プーさんのような絵で、子どもの動きがリアルに描かれるから、ジョニーと一緒に泣いたり笑ったり、
    最後はほっこり。

  • 2019.6.13
    常日頃から思うが、大人の凝り固まったどうしようもない頭で、子どもの邪魔はするべからず。夢中になってる時は静かに見守る。見ててくれる友達がいた。協力してくれる大人がいた。めげなかったジョニーに拍手。

  • 作者の賢さ強さ優しさが滲み出る様な絵本です。

    息子も楽しんで読みましたが、こちらは私が特に感激・感心しました!
    大それた挑戦に、諦めずに立ち向かいます。
    色々な事に挑戦する時の勇気を貰えそうです。
    図書館で借りましたが、買っておいて身近にいつも読めると良いと思いました。

    作者の身内の子と同じ名前の女の子が、親切な脇役として登場しているのも素敵でした。
    みんなにバカにされて挫けそうな友達の味方に、自分1人だけでもなる。
    勇気のいる事ですが、そんな強く優しい子になる様にと願いを込め、この役で出演させたのだと感じました。

  • 自分の感性を大切にしていれば
    助けてくれたり共感してくれたりする人がいる。

    こころ優しく 人をバカにしない
    サバンナのような人でありたいなと思いました。

    両親や周りから認めてもらえなくても
    時計つくりを辞めなかったジョニーもとても立派!


  • 親に何と言われようと、友達に何と言われようと、諦めなかったジョニー。
    でも味方になってくれるスザンナや鍛冶やのジョーの励ましや協力で大時計を作り上げることができました。
    そのことによって、みんなに認めてもらえるようになったジョニー。良かったね!

    • workmaさん
      nさん
      読み終わったときに、ほんとに!
      ほんとに よかったね!ジョニー!!

      …と、ハグしてあげたいと思いました。多くの方に読んで...
      nさん
      読み終わったときに、ほんとに!
      ほんとに よかったね!ジョニー!!

      …と、ハグしてあげたいと思いました。多くの方に読んでいただきたい絵本ですね!
      2022/11/01
    • nさん
      コメントありがとうございます!
      感動を分かち合えて嬉しいです。
      コメントありがとうございます!
      感動を分かち合えて嬉しいです。
      2022/11/02
    • workmaさん
      nさん
      ブクログがあったから感動をシェアできる…いろんな進化に感謝します(ФωФ)
      nさん
      ブクログがあったから感動をシェアできる…いろんな進化に感謝します(ФωФ)
      2022/11/03
  • 寝かしつけの時に幼稚園の子どもに読んでいます。子どもがドハマりして、ほかにも本があるにもかかわらず、毎晩読んでいます。とても面白いようです。

  • ジョニーの作った時計の立派さにビックリしました。これなら馬鹿にしていたお父さんもお母さんもベタ褒めするのは間違いないという感じです。1つ1つ難問をクリアしていく姿は子どもにとってもわかりやすかったみたいです。

  • 2016年度 6年生 18分
    とても長い話ではありますが、とにかくジョニーのがんばりがステキ!
    ジョニーを応援したくてお話の続きを期待して、読み手も子供達も途中ダレることなく最後まで楽しむことが出来ました。
    6年生のみんなにはたっぷり時間のある夏休みは、今年が最後かもしれません。
    ジョニーのように何かにじっくり挑戦してみるのもいいですね。

    • workmaさん
      3月、今年度最後の読み聞かせの日に、5年生に読みました。物語が良いので、最後までよく聞いてくれました。
      3月、今年度最後の読み聞かせの日に、5年生に読みました。物語が良いので、最後までよく聞いてくれました。
      2021/03/13
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著者プロフィール

エドワード・アーディゾーニ(1900~1979)1900年ハイフォン(現在のベトナム)生まれ。5歳の時イギリスに渡り、14歳まで東海岸のイプスウィッチで暮らす。高等学校卒業後、勤めのかたわら、ウェストミンスター美術学校の夜学で学ぶ。第二次世界大戦中、従軍画家として活躍。自分の子どもに絵本を書いてあげたことがきっかけで、絵本と児童書の挿絵の仕事に専念するようになる。主な絵本にケート・グリーナウェイ賞受賞の『チムひとりぼっち』(偕成社)、挿絵にエリナー・ファージョン短編集『ムギと王さま』(岩波書店)など多数ある。

「2021年 『詩集 孔雀のパイ 改訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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