みしのたくかにと

著者 :
  • こぐま社
3.88
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本棚登録 : 322
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (57ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772101493

作品紹介・あらすじ

「あさがおかもしれない、すいかかもしれない、とにかくたのしみ」ふとっちょおばさんが種をまいたそばにこんな札を立てました。さて、どんな芽が出てくるでしょう?これはひとつぶの小さな種から「とにかくたのしみ」が実るまでのたのしいお話です。

感想・レビュー・書評

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  •  みしのたくかにと→反対から読んでみると…? という発想がおもしろい。そこから思いついたであろうお話が、昔話の「くりかえし」から結末へとつなげていく手法が、「松岡享子さんさすがだな」とほれぼれする。簡単そうでなかなかできないことだ。
     思ったようにいかないことを「とにかくたのしみだ」と思える おばさん、「自由のない」箱入り息子の王子。おばさんに出会ったことで「自由をとりもどしていく」王子。王子の成長物語が清々しく温かい気持ちにさせてくれる。
     (小学校の読み聞かせで読んであげたいと思ったが、月1回、朝の10分という短い時間では難しいと残忍ながら断念)

    • workmaさん
      こゆきうさぎさん、温かいコメントありがとうございます♡うれしいです♡
       おっしゃるとおり、「とにかくたのしみ」の精神をまねして、思い通りにな...
      こゆきうさぎさん、温かいコメントありがとうございます♡うれしいです♡
       おっしゃるとおり、「とにかくたのしみ」の精神をまねして、思い通りにならないことをおもしろがる精神が、今の時代に必要なんでしょうね♡
      2021/03/18
    • こゆきうさぎ148さん
      本当にそうですよね!そもそも人生は思い通りにならないものなのに、思い通りにしようとしてしまうから、おかしくなっちゃうんですよねきっと…
      うま...
      本当にそうですよね!そもそも人生は思い通りにならないものなのに、思い通りにしようとしてしまうから、おかしくなっちゃうんですよねきっと…
      うまくいかなかったり、不安になったときには、「みひしのたくかにと」と唱えて生きたいですね!
      こちらこそ、今後もよろしくお願いいたします。
      2021/03/18
    • workmaさん
      「みしのたくかにと」のおまじない… いいですね♡
      イライラしそうになったときとか、自分も唱えてみます♡

      こちらこそ、これからもおもしろい本...
      「みしのたくかにと」のおまじない… いいですね♡
      イライラしそうになったときとか、自分も唱えてみます♡

      こちらこそ、これからもおもしろい本を教えて下さいね♪
       
      ♡よろしくお願いします♡
      2021/03/18
  • 作者の松岡享子さんの著書
    「子どもと本」で紹介されていた本書。

    タイトルだけみて、
    キツネにつままれたような気分になり、
    なんだこの本は?!と
    読んでみたくなって、
    図書館で借りました。

    小1の娘は、ひとあしお先に
    ひとりで読み終えていました。

    薄い本にしては文章量が多く、
    ルビはあるものの漢字も多めですが、
    娘は読みきっていて「おもしろかった」と
    言っていました。

    「みしのたくかにと」の正体自体は
    始めの方であっさりとわかります。

    王子さまの両親も、家来たちも
    王子さまのことを考えているようで
    実はそうでもなく、

    “子どものために
    アレコレしてあげているのに!”という
    オトナの傲慢さが見え隠れしています。

    “”子どもにとって大切な
    「みしのたくかにと」は、
    ほんとうに子どものそばにありますか?”
    と、本全体をかけて読み手に
    問いかけてくる、そんな物語でした。

  • おばさんがある日、台所で黒い小さな種を見つけます。何の種かわからないけど、まあ庭にまいてみよう。朝顔の種という人もいたし、スイカの種という人もいたけど、おばさんはどっちにしても楽しみだ、とわくわくしています。育ったのはそのどちらでもなかったのですが、それなら美味しいパイを作ろう!とやっぱり楽しみにしていました。
    さて、もう一人の大事な登場人物が、この国の王子様です。まだ幼いながら博識な王子さまですが、おばさんが種をまいたところに建てた看板「みしのたくかにと」を見ても、何かはわかりませんでした。この王子様は、この後、王さまたちが留守の1か月間、大変な詰込み教育にあい、すっかり元気を失ってしまいました。そんな時、王子様の頭に浮かんだのは「みしのたくかにと」でした。話を聞いたおばさんは、王子様の苦しみをすっかり取り払う素敵な方法を思いつきます。

    何度読んでもニッコリしてしまう見事なハッピーエンドで、大好きです。
    子どもと接することの多い大人の心にも刺さりそうです。大人は子どもの将来のためを思って、あれこれ願うのですが、それが子どもの「今」をひどく圧迫してしまうことがあります。おばさんは、子どもにとって「今」必要なことが何なのかわかっていました。
    優しくて明るい素敵なお話。

  • おうさまとおきさきさまがたびにでかけて、おうじさまのかおいろがかわったりしたらけらいがくびになるというのがこわかった。でもぜんいんくびにならなかったからよかった。

  • たくさん食べてたくさん遊ぶ。

  • 小学校2年生の息子相手に、25分くらい。
    図書の時間にだったら、低学年向けに読めるかも。

  • いつの時代でも、子どもにとって大切なものは、変わらないようです。


    「知ることは、感じることの半分も重要ではない」という
    レイチェル・カーソンのことばを思い出しました。

    ほっとした気持ちになる、とっても素敵なお話です。

  • 王さまは勉強はできるけど
    同じ年齢の子が知ってるような自然のことなどはなにも知らない
    ある日王さまがおばあさんがたてた看板を見て勘違いをします

  • 職場の同僚に薦められて、借りた絵本。
    子どもにとって、どういうことが幸せなのか示唆してくれる。

  • 「あさがおかもしれない、すいかかもしれない、とにかくたのしみ」ふとっちょおばさんが種をまいたそばにこんな札を立てました。さて、どんな芽が出てくるでしょう?これはひとつぶの小さな種から「とにかくたのしみ」が実るまでのたのしいお話です。

    『あなたもブックトーク』京都ブックトークの会にて紹介

    ふとっちょおばさんが見つけた小さいたね。なんの種か、わからない。朝顔かもしれない。スイカかもしれない。まいてみれば、そのうちわかる。

    (『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部 より)

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著者プロフィール

兵庫県神戸市生まれ。大学卒業後、渡米。ウェスタンミシガン大学大学院で児童図書館学を学んだ後、ボルチモアの公共図書館に勤める。帰国後、子どもの本の普及に努め翻訳、創作など多方面で活躍。

「2015年 『新・小学校国語の教科書に出てくる読み物セット 全11巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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