- 本 ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772190176
作品紹介・あらすじ
英国の児童図書館員の草分け、コルウェル女史の自伝。事務的だった図書館の仕事を、子どもと本を結びつける喜びや報いのある仕事に変えていった感動的な記録。巻末に来日した際の講演録を収録。
感想・レビュー・書評
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児童図書館の先駆者であるE・コルウェルは、図書館での絵本の読み聞かせに力を入れて取り組んできた。
そこには、子どもに喜びを与えたい、文学を味わってほしいといった、子どもへの熱い想いがあった。
子どもが好きで本も好きな著者にとって、児童図書館員という仕事は天職だったのかもしれない。
どんな仕事においても、必ず誰かの役に立っている。やりがいを見いだすことができるかどうかは、仕事への取り組み方なのだと思う。自分の好きな気持ちややりたい思いをこうして形にしていく姿に励まされた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1976年に東京子ども図書館の招きにより来日された時の講演会の内容に深く頷いた。
当時のイギリスでのテレビによる、子どもたちの想像力の欠如に対する恐れや、言葉の簡略化や語彙力の低下により、作者が同年代の頃に理解出来た本が、出来なくなっているレベル低下がおこっているとのこと。現代でいえば、それにスマホが拍車をかけている。比較的本が好きでも、自分は新書の内容が難しく、頭に入ってこない。岩波ジュニア新書が丁度いいのだ。たまに、日本の昔の人が書いた文章を読むことがるが、そのレベルの高さには驚かされた印象がある。とにかく、自分はここを意識していきたい。 -
児童サービスについて理論を書いた本ではない。
一人の図書館員の経験と心掛けが書かれた本。
児童図書館員ではなくても、図書館員は読んだほうが良い内容。
相手を尊重すること、困難に立ち向かうことを教えられた。 -
「書物のない家庭は、窓のない家のようなものです。なぜなら、本というものは、それを通して、子どもが、知識と経験のより広い世界をのぞき見ることのできるもっとも重要な手段だからです。」
図書館の児童サービス普及と改善に力を尽くした著者の、前半生記。
情熱と慈しみに溢れていて、あちこちで泣いてしまった…。
石井桃子さんの訳も、生き生きしていてとても良い。
手元に置いておきたい一冊。 -
おすすめ資料 第2回先達の生き方を参考にする(2006.12.8)
ストーリーテリングというお話のスタイルをご存知でしょうか?
この本は、イギリスの名ストーリーテラーで児童図書館員だったコルウェルさんの半生記です。
児童書や子どもの読書の大切さが認められていなかった時代のイギリスで、いかにして子どものための図書館を作り上げたか、創意工夫と闘いに満ちた道のりを知ることができます。
自分が進むべき道を見出せない人、進み方がわからなくて悩んでいる人にぜひ読んでいただきたい一冊です。 -
児童サービス関連ということで読むようにと指定されました。
ですが、著者の図書館員としての体験の話ばかりで、
児童サービスとはこういったものだという風に直接的に
書かれたものではなかったように思いました。 -
特にストーリーテリングに関しての記述が良かった。いろんなお話を覚えていこうと思う。
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子どもと本と図書館に関わりたい人のための一冊。
いい本っていうのは、確かにあるけど
すべての子どもが気に入るかは分からない。
大切なのは、子どもが“気に入る”本を
自分の手に届くようにしてあげること。
そして、あくまでもその“手助け”をしてあげること。
子ども時代は短い。
その大切な時代にこそ、お気に入りの本を。
量より質を。
そして、子どもに関する本をたくさん読んでいこうと
思った。
手遅れなんてないよね。。。
アイリーン・コルウェルの作品





