エドワ-ド・ア-ディゾ-ニ若き日の自伝

  • こぐま社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772190565

作品紹介・あらすじ

20世紀を代表するイギリスの絵本作家、挿絵画家のエドワード・アーディゾーニの、幼少期から青春の日々を描いた自伝です。ベトナムのハイフォンで5人きょうだいの長男として生まれ、5歳のときにイギリスの片田舎の村に母や妹たちと移ってきたところから、代表作『チムとゆうかんなせんちょうさん』が出版され、成功を収めるまでの前半生が、ふんだんなペン画の挿絵入りで語られます。母方の曾祖父が絵の達者な船長だったこと、母が外国にいる父と暮らすために何年も家を留守にし、祖母と妹たちと暮らした日々、寄宿学校でいじめられっ子だったこと、港で遊んで船員たちに船に乗せてもらったことなど、後の作品とも繋がる少年時代の日々がリアルに描かれていて、興味が尽きません。また、100年前のイギリス社会の日常が挿絵付きで見られるという意味でも、貴重な資料となることでしょう。

感想・レビュー・書評

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  • 【AZ展:23】阿部公子さんギャラリートーク・第1回 | 教文館ナルニア国(2015年5月27日)
    https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/archives/info/az-23-1

    エドワード・アーディゾーニ 若き日の自伝 | 教文館ナルニア国
    https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/archives/13367

    エドワード・アーディゾーニ 若き日の自伝|こぐま社
    https://www.kogumasha.co.jp/product/196/

  • 文字通り、アーディゾーニが物心ついた頃、5歳くらいからの若い日々を記憶を辿って克明に描いたイラストともに振り返る自伝。驚くのは彼の記憶力の良さで、6歳の頃に住んでいたイースト・バーゴルドの散歩道に日々草やゼラニウム、スミレやセンノウが咲いていたことを覚えていたり、小学生の時期に過ごしたイプスウィッチの町中で目撃した夫婦喧嘩の様子、とくに肉厚な女性のむき出しの二の腕まで覚えているのです。18歳で軍隊への入隊を志望するものの入隊できず、それまで絵を描くことを慰めとしていたアーディゾーニが本格的に絵を学んで行く様子など、『チムとゆうかんなせんちょうさん』が世に出るまでの前半生は読み物としても、画集としても興味深いです。特に1900年生まれのアーディゾーニの幼少期の家の中の設えや服装など、100年前のイギリスの暮らしを垣間見ることが出来ます。なお「人生を織りなすのは「懐しさ」。アーディゾーニこそ「懐しさ」の巨匠だった。」という帯の言葉はこの5月に亡くなられた長田弘さんのものです。

  • 子どものころから絵本作家になるまでの自伝。
    たくさんの挿絵が、すごい。アーティゾーニは、思い出をすべて映像として記憶しているようだ。それぞれのシーンが、しっかり再現されていている。当時の服装や、学校・町の雰囲気が写真を見るようだ。

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著者プロフィール

エドワード・アーディゾーニ(1900~1979)1900年ハイフォン(現在のベトナム)生まれ。5歳の時イギリスに渡り、14歳まで東海岸のイプスウィッチで暮らす。高等学校卒業後、勤めのかたわら、ウェストミンスター美術学校の夜学で学ぶ。第二次世界大戦中、従軍画家として活躍。自分の子どもに絵本を書いてあげたことがきっかけで、絵本と児童書の挿絵の仕事に専念するようになる。主な絵本にケート・グリーナウェイ賞受賞の『チムひとりぼっち』(偕成社)、挿絵にエリナー・ファージョン短編集『ムギと王さま』(岩波書店)など多数ある。

「2021年 『詩集 孔雀のパイ 改訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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