心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方

著者 :
  • 金剛出版
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感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772409957

作品紹介・あらすじ

この本は、心理療法の失敗と、その後の治療関係の立て直しについて、実践と理論の両面から検討された臨床・研究成果をまとめたオリジナリティ溢れる一書である。心理療法は失敗する。多少にかかわらず、方法を誤っていたり、要望を汲み取れなかったり、何気ないコメントが小さなトゲのようにクライエントを傷つけてしまったりし、二人のあいだに誤解が生まれてゆく。そのままだと、やがては、セラピストとクライエントの関係が壊れてしまうことにもなりかねない。多くの臨床家は、そうした経験を一度でもすることだろう。本書は、そうしたさまざまな失敗について、その原因と回避、失敗に陥った後の解決法などを考えたものであり、セラピーの場で人と人が出会うということへの深い思索と、心理療法に対する新たな世界観の提言に、読者は勇気づけられるはずである。そして、心理療法の底流となる「基本となるもの」に気づかされるに違いない。心理療法の世界は、新しい時代に入ろうとしており、本書はその道標となるものである。

感想・レビュー・書評

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  •  心理療法の失敗について分類、例示し、その対応策をまとめる。

     1章で世界の心理療法の成果や失敗の研究にふれ、2章から具体的な失敗や対策についてまとめられているのだが、1章と2、3章でガラッと本の雰囲気が変わってしまった気がした。これは世界の中では特別にそれが主流であるわけではないのに、作者は心理療法は折衷であるという前提で具体的な2、3章を書いているからだと思う。
     決してこの本が役に立たないとは思わないが、なんだか心理療法における失敗や対策がぼやけてしまっている印象を受けた。

     心理療法は成功や失敗を論じる前に、心理療法とは何かを論じる段階にまだあると思う。

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著者プロフィール

お茶の水大学 准教授(生活科学部 人間生活学科 発達臨床心理学講座)
神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学の政治経済学部経済学科を卒業後、
カナダ・ケベック州モントリオールのマッギル大学に学士編入し、
心理学を学ぶ。同大学大学院でカウンセリング心理学の博士号を取得した。
専門は心理療法学。
心理療法プロセスと効果の研究、背景にある文化的要因の研究などを中心に行なっている。
そして、もうひとつの大きな研究テーマが「心理的健康における感情の役割」であり、
特に恥・罪悪感などの自意識感情に着目している。

「2019年 『恥(シェイム)…生きづらさの根っこにあるもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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