子どもを虐待から守る科学ーアセスメントとケアのエビデンス

著者 : 原田隆之 田附あえか 堀口康太

制作 : 原田 隆之 

• 金剛出版 (2020年10月7日発売)

作品紹介・あらすじ

児童虐待に対応する支援者には，児童虐待との闘いに加えて自分自身との闘いが待っている。増加する通告件数，求められる迅速な対応，悲惨な結末の防止を願う期待の中で，正確なリスクアセスメントと効果的な介入・ケアを選択する／し続けるためには，勘に頼らず思い込みを排して，自らの実践のエビデンスを追求する必要がある。

児童虐待はどこまで研究されているか。児童虐待の基本データ，児童相談所をはじめとする機関の役割とそれを支える法制度，児童虐待のリスクファクターとリスクアセスメントをめぐる論争，段階に沿った効果的な介入，虐待が子どもの成長に及ぼす影響，児童福祉施設に入所した子どもへの効果的なケア。

それぞれの検討を通して本書が提示するのは，データをもとに支援者が自らの実践の根拠を携えるための「児童虐待と闘う科学」である。

感想・レビュー・書評

[suwakotaroさんの感想 · 2023年1月21日]

この分野について学ぶ必要があり、入門書として読みましたが、背景となる法律や行政の運用から実際に行われている諸々の施策とそれらに関連するエビデンスが記載されており非常に助かる一冊でした。相応に広い範囲の話題を拾いつつ、しっかりと出展も書かれており、この本を足がかりに論文等にあたることもできるため、この分野の先行研究を調べるとっかかりにもちょうどよい本かと思います。

[桜美林大学図書館さんの感想 · 2022年3月30日]

https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/884613

[yoshitaka4729さんの感想 · 2022年3月21日]

Kindleで読む。基本的なことから臨床的なことまで丁寧に書かれている。児童虐待分野においてエビデンスを出していくことは大事であると分かってはいるが､（個人情報保護などの関係もあり）なかなか研究テーマとしては難しい。
そして日本においてデータが少ないのは本当に寂しい限り。

[徳島文理大学 徳島キャンパス附属図書館さんの感想 · 2022年2月8日]

【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/763381

[岐阜聖徳学園大学図書館さんの感想 · 2021年4月2日]

岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00609225

【スタッフコメント】
児童虐待は様々な形で取り上げられている問題です。では、どういったことが虐待に当てはまるのでしょうか。なぜ虐待をしてしまうのでしょうか。虐待に対し、どのように支援していけばよいのでしょうか。現状や課題、科学的なアセスメントや、児童養護施設の役割などを踏まえながら、解説しています。

著者プロフィール

筑波大学人間系教授

「2023年 『現代の臨床心理学1　臨床心理学　専門職の基盤』 で使われていた紹介文から引用しています。」