セルフ・コンパッション[新訳版]

  • 金剛出版
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772418201

作品紹介・あらすじ

セルフ・コンパッションの原典を新訳!
セルフ・コンパッション(自分への思いやり)について,実証研究の先駆者であるK・ネフが,自身の体験や学術的な知見をもとにわかりやすく解説。随所に設けられたエクササイズに取り組みながらページをめくれば,自然とセルフ・コンパッションを身につけることができる。めまぐるしく変わる社会情勢やさまざまなストレスにさらされる「疲れたあなた」を労わるバイブルが新訳新装版で登場。

感想・レビュー・書評

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  • 他人に対して優しくするように、自分に対しても優しすることが重要だと認識することできた。
    自分のことを批判ばかりしても何も生まれないどころか悪影響しかないことは身をもって体感してきたので分かる。

  • どこかで紹介されていて読み始めた本。(どこで紹介されていたのか失念してしまった…)

    自己肯定感を高める本や自己啓発に近いような自分を認める的な心理学の本は割と読んできたつもりだったので、この本も同じような系統かと思ったがそれ以上に内容の詰まった一冊だった。

    どんな気持ちに関わらず、まずは自分の感情を認めること。そしてそれは人間なら誰しも感じうる感情であること。可能な限り自分を思いやること。

    自分より不幸な人はいる、と言いきかせるよりは(そのような記述も本書にはあるが)、どんなに醜く汚い感情を抱いても、そんな風に思ってしまう自分を責めるのではなく、誰にだってそんな感情に苛まれてしまうことはあるよと認めてあげる。そしてそこから徐々に立ち直る。という助言に個人的には救われた。

    マイナス感情を無理にプラスに変えるのは難しいことだが、私たちは自分ならそれができると思ってしまう。そんな部分を優しく訂正して、ダメな自分をも労ってくれる(決して甘やかすわけではない)一冊だった。

    図書館で借りたが、是非購入して手元に置いておきたい。

  • 分厚く、読み応えがあった

  • 波乗り

  • 自分を責めずに、自分に優しくする。
    セルフ・コンパッションを提唱する心理学者?の本。
    エビデンスと自らの体験の割合が程良くて、専門書とエッセイの中間のよう。
    著者は自閉症の息子さんのことなど、個人的な経験を語っているけど、多分セルフコンパッションのおかげで客観的な視点を獲得しているようで、優しくも冷静な筆致でとても読みやすい。

    大切な友達に接するように自分に接する。わかっていてもなかなか難しい。
    人を傷つけた時なんかでも、そういう時こそセルフコンパッションだと。
    少なくとも自分が落ち込んだ時に、自分で追い打ちをかけるようなことはやめようと思った。

  • 感想
    自分を他人にアドバイスするように一人の人間とみなす。(抽象→客観視する)

    激しい競争社会、他者比較、人よりも勝りたい
    ○自己評価の代償
    無理やり肯定的な自己評価をすると終わったあと虚脱感。脳は気づいている、ただのごまかしだと。
    ○別の道
    自己評価をやめる、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)
    ○自尊感情=非の打ち所がない人より優れているという感情、危険性、ナルシシズム、偏見差別など
    ○セルフ・コンパッション→自己批判から守ってくれるという欠点のない高い自尊感情と同じ利益をもたらす

    ○他社へのコンパッション(思いやり)から始めると良い。より普通な体験
    ○自己批判を自己批判で止めることはできない。自己批判を理解し、それに思いやりをもち、もっと自分に優しく対応する。
    ○自分は人より優れていると感じるために現実を再解釈しようとして、自分が臨んでいたよりも欠点が遠いという事実に直面したとき
    ○自己批判は社会的集団の中で受け入れてもらうための安全行動。自ら自分の評価を下げることで服従行動をして、食卓に残ったパンくずを分けてもらえる。生存本能。
    ○セルフコンパッション構成要素
    ①自分に優しくすること
    ②共通の人間性を認識すること(他者とのつながり)
    ③マインドフルネス

  • セルフコンパッションの原典と呼べる本だと思う。
    学術的な研究の視点から、また著者自身の経験からセルフコンパッションを説明している。
    特に著者自身の父親に捨てられた経験や離婚の話、自閉症の子供を産んだことなど、それらの困難にセルフコンパッションをもって立ち向かったエピソードは共通の人間性からか、私自身にも深く刺さった。
    正直言いたいことをもう少しコンパクトにまとめられると思うし、日本人には馴染みのない例えなどは多くあるものの、それでもこの本は名著だと思う。

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著者プロフィール

カリフォルニア大学バークレー校で道徳の発達を研究し、博士号を取得。デンバー大学では自己概念の発達に関するポスドク研究を2年間行った。現在はテキサス大学オースティン校で人間発達学の准教授を務めている。大学院の最終年に仏教に興味を持ち、それ以来、伝統的な洞察瞑想を実践してきた。ポスドク時代に、仏教心理学の中心的な構成概念でありながら、まだ実証的に調査されていなかったセルフ・コンパッションの研究に取り組むことを決意。2003年、この概念を測定する尺度を作成し、セルフ・コンパッション研究の第一人者となった。セルフ・コンパッションに関する学術論文や共著書を多数執筆するほか、Self-Compassion(邦題『セルフ・コンパッション[新訳版]』〔金剛出版〕)を単著として出版。同僚のクリス・ガーマー博士と共同開発し、実証的に支持されているトレーニングプログラム、通称「マインドフル・セルフ・コンパッション」は、世界中で何千人もの講師によって教えられている(www.CenterforMSC.orgを参照)。

「2023年 『自分を解き放つセルフ・コンパッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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