- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772610346
作品紹介・あらすじ
原発被曝労働者という原発問題の核心に迫る渾身の記録。原発を38年もの歳月をかけて写し撮ってきた、報道写真の金字塔。
感想・レビュー・書評
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東2法経図・6F開架 543A/H56g//K
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隠された被曝労働〜日本の原発労働者1
http://www.youtube.com/watch?v=92fP58sMYus -
写真家、樋口健二氏がその半生をかけて追い続けた原発労働者の被曝問題についての集大成的な写真集になっています。福島の原発事故以来その存在が俄然注目を浴びていますが、彼の「怒り」には耳を傾けるべきです。
この本は自身の半生をかけて原子力発電所における労働者被曝の問題を追い続けた筆者による写真集の集大成とも呼べる作品であると確信しています。
原発問題についての以前の写真集はどうも絶版かそれに類する状態のようですので、この本にはそれらすべての写真に加えて東海村JOC臨界事故が起こった際に無人となった現場に単身潜入し、文字通りゴーストタウンとなった東海村を撮影した写真や、福島原発の事故の影響で、塩害と放射能汚染によって打ち棄てられ、雑草が生い茂り始めている福島県は南相馬市の畑が移っているなどの衝撃的な写真が満載で、あまり直視はしたくはないでしょうけれど、決して目を背けることのできない写真が満載です。
そして、世界に衝撃を与えた写真。放射能が充満する原子炉の中で半マスクをつけている作業員。人海戦術で床を吹いている作業員。美浜原発の近くで海水浴をする人々…。これらの写真は今見ても、何回見てもショックです。ここに書かれている問題は長年打ち棄てられてきたのだと、筆者の本や写真集を見るまではまったく知りませんでした。
この写真集はいくつかの新聞でも取り上げられていたみたいなので、ご存知の方も多いかとは思いますが、今だからこそ、筆者の主張に耳を傾けるという意味を踏まえて、写真の一枚一枚をご覧になっていただければな、と考えております。 -
福島第一原発の事故により、俄然、原発に対する認識が厳しくなった。
しかし、実のところは事故が起きようが起きまいが、原発がある限り被爆者は増え続けていたのであった。
その事実から目を逸らせられるのか否か。
この国は利権の為なら人の命などどうでもいいのだ、
という考えたくない狂った事実を目の当たりするだろう。