自傷・自殺する子どもたち (子どものこころの発達を知るシリーズ)

著者 :
  • 合同出版
4.23
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  • 本棚登録 :73
  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772611459

作品紹介・あらすじ

悩みや苦痛を抱えたときに一人で抱え込み、誰にも助けを求めないこと。これこそが最大の自傷的な行動であり、同時に、子どもの将来における自殺リスクを高める根本的な要因なのです。
 子どもの傷つけられた体験を理解し、子どもを救うためにはどうサポートしていけばいいのかを考えます。
■杉本彩さん推薦!

感想・レビュー・書評

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  • 子どもの自傷・自殺について、わかりやすく、丁寧に紹介されている一冊。

    自傷はどんな状況で行われているのか、
    自殺と自傷の違いは何か、
    自傷をする子どもの身の回りではどんなことが起こっている可能性があるのか、
    等々、まさに支援者が知りたいことについて紹介されています。

    注意を要するのは、
    「リストカットでは死なない」としても、
    「リストカットする奴は死なない」とはいえない
    という点。
    自傷を自殺関連行動と見て、どのように接していけばよいのかを、
    視点の持ち方、
    声のかけ方のポイントとともに、
    具体的に紹介されています。

    一番大切なことは、
    子どもが「助けを求められる人」になっていけるよう、援助していくこと。
    そのために、私たちは「信頼できる大人」であること。

    子どもの支援に携わっている方々に、広くご紹介していきたい一冊です。

  • 読みやすい本。簡単に書かれている。

  • 493.72

  • チェック項目10箇所。本書は、子どもや思春期の若者たちの自傷を中心にとりあげながら、子どもと若者の自殺予防のために周囲の大人たちは何を考え、何をすべきかについて、私自身が臨床経験や研究を通じて考えてきたことをまとめたものです。「自傷の96%は、ひとりぼっちの状況でおこなわれ、しかも、そのことを誰にも告白しない」(Hawton etal,2006)。典型的な自傷は、「誰かに自分のつらさに気づいてもらう」などと、他者を意識したアピール的な行動とはいえません、むしろ、「誰の助けも借りずにつらさに耐え、苦痛を克服する」ための孤独な対処法と理解すべきなのです。自殺が、脱出困難な苦痛を解決するために、「意識を永遠に終焉させる」方法であるのに対し、自傷は、自分の意識状態を変容させることで何とか苦痛を「一時的にしのぎ」、その瞬間を「生き延びるため」におこなわれるわけです、自殺を考える者の脳裏にはもはや絶望しかない一方で、自傷を考える者の脳裏には、まだ多少とも希望が残されているといえるのかもしれません。くりかえし身体的虐待という肉体的苦痛を受けている子どもは、そのたびに脳内でエンケファリン産生が刺激されて鎮痛されるために、いつしか理学的な痛みに対して鈍感になってしまっているというのです。人を自殺にいたらしめる究極的な危険因子として、3つの要因:「身につけられた自殺潜在能力」、「所属感の激弱」、「負担感の知覚」。自傷経験のある若者たちは将来における自殺リスクが非常に高い集団です、しかし、彼らの自殺リスクを高めている究極的な要因は、リストカット自体ではなく、つらいときに援助を求めることができないこと、あるいは、助けてくれる大人がいないことにあります。自尊心や自己効力感の乏しい若者は、たった1つの問題行動を「いけない」「やめなさい」と否定されただけでも、すぐに「人格を否定された」「全面否定された」と早とちりしやすいものです、それよりは、「あなたという『存在』は正しい」、ほんの少しだけ改善した方がよい点があるだけだ」というニュアンスでメッセージを伝えた方が、援助者の気持ちは伝わりやすいと思います。自傷する子どもにいってはならない禁句、いわば「NGワード」を覚えておいてください、それは、「誰かの真似」と「関心を惹きたくてやっている」の2つです。自傷を止めるには、先行要因となる感情的苦痛が出現しなくなるか、そうでなければ、何か代替的な行動(置換スキル)によってひとまず感情的苦痛から気持ちをそらさなければなりません。「死にたい」という告白、「困難や苦痛のせいで『死にたい』くらいつらいが、もしもその苦痛が少しでも減じるのであれば、本当は生きたい」というメッセージと理解することができます。

  • 「誰にも助けを求めない」判るけど、、、取り返しのつかないコトになったら、大人として辛いよ。

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    「悩みや苦痛を抱えたときに一人で抱え込み、誰にも助けを求めないこと。これこそが最大の自傷的な行動であり、同時に、子どもの将来における自殺リスクを高める根本的な要因なのです。
    子どもの傷つけられた体験を理解し、子どもを救うためにはどうサポートしていけばいいのかを考えます。」

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