発達障害の子のためのハローワーク

制作 : 飯島 さなえ 
  • 合同出版
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本棚登録 : 44
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772613125

作品紹介・あらすじ

発達障害に特化した就労支援を行なっている著者が、子どもにすすめる150種の仕事を一挙紹介。

感想・レビュー・書評

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  • 発達障害と一口に言っても、特徴は多種多様。IQも多様。
    この本ではそれぞれの特性を持った5人の子どもたちに向いてそうな仕事を紹介しています。例えば「ゲームを作る仕事ならこれ、鉄道に関する仕事ならこれ」という感じです。

    5人の子どもたちは
    ・自閉スペクトラムでIQの高い子
    ・多動のないADDで手先の器用な子
    ・ADHD特性がっつりで、体育が得意で勉強が苦手な子
    ・学習障害で勉強が苦手だけどパソコンが大好きな子
    ・ひとなつっこい知的ボーダーの子

    という子どもたち。なんとなく自分の子に近そうな子に勧められている仕事をみるとかなり参考になります。

    また、仕事を探すという観点から、「自分探し中」の大人にも参考になるかも。正直私も「こんな仕事があったんだ!」と驚いたものも。

  • この本は、発達障害児に「世の中には沢山の仕事がある」という事を知らせ夢を見させることでスモールステップを積ませるのを目的として作られたそうです。
    その考え方自体は良いのですが、第2章からは第1章を読んで来た子が「大人は嘘つきだ!」となりそうな内容が盛り沢山。子供に厳しい現実を突きつけるのは良い。でもそれなら何故冒頭から本当の事を書かないのでしょう?鈴木さんは「発達障害のリハビリテーション」や親子で学ぶ特性シリーズで、kaienの方針は後出しジャンケンをしないことです!と書いてましてよね?私はそれを読んで大事な事を後から言うのは卑怯だと言う考え方の人なのかな?と解釈していたのですが、こういう本を出している現実を考えるとそうではないようですね。
    しかもキャリア教育とは自分に必要な働く力を知りそれを身につける為の経験を積む事が目的と書いているのに、同じページで「今から職業スキル獲得のために限定的な経験をさせても(以下この内容に対して否定的な文章が続く)」「今ある職業が10年後もそのままの形であるとは限らない」と書いている。
    鈴木さんは何が言いたいのでしょうか?要領の悪い発達障害児が自分の夢とそれを実現する為に必要な力を知り身につけるには、ある程度的を絞らなければなりません。スモールステップで学ばせるなら尚更です。でないと単純作業でしか働けない大人になってしまいます。ひょっとすると鈴木さんは就労移行支援センター経由で発達障害者を保護雇用や福祉雇用に送り出してる立場なだけに、さりげなく発達障害児を保護雇用や福祉雇用に誘導しているのでしょうか?
    そう感じた理由はP246の「面接が下手でも作業力が劣っていても学力が低くても可愛げがある方が(職場では)好まれます」という文章。これは福祉雇用や保護雇用ならまだしも一般企業ではまず通用しない考え方です。一般企業はご縁や可愛げで採用される世界ではありません。実力のある人が選ばれる世界です。そしてこういう発言は障害児を一般雇用で働ける大人にしたい人ならまずしないでしょう。

  • 発達障碍児=クリエイター向きという思い込みが世間的にはが、子どもたちに働くことの意味と現実を見させてくれる良著。

    ASD、ADD、ADHD,LD(ディクレシア)、知的ボーダーという各タイプごとの、各種業界での適性職種を紹介している。

    巻末のキャリア教育項目。
    「適職」を探すよりも、周囲とのマッチング。

    就労にあたっての注意事項、職種よりも企業規模や職場の雰囲気が大事。一般枠と障害者枠、障害年金についても触れられており、労働コンサルや行政・福祉職員が読んでも役立つ。

    職業スキル獲得のために限定的な体験をさせずに、幅広く「働く力」を身に着けさせることが、将来を豊かにするポイントという言葉が印象深い。会社の人間関係が嫌だから、安易に在宅の仕事しようとか、家事手伝いのままフリーターのままでいいとか、専業主婦(主夫)になりたい願望の人が大人になっても多いが、将来の貧困老人の増加と生活保護とで、国の社会福祉はパンクするだろう。

    自立していくために、自分の適性を考えながら仕事を選ぶ、社会に必要とされるために働くという、意識改革が重要だ。

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プロフィール

・TEENS執筆チーム
株式会社Kaienが運営する発達障害のある小中高生向けの放課後等デイサービス。ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)やADHD(注意欠如多動性障害)、LD(学習障害)など、さまざまな特性のある子どもの「働く力」を育てるプログラムを提供している。橋本クリニックとの共同運営。

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