賢く決めるリスク思考:ビジネス・投資から、恋愛・健康・買い物まで

制作 : 田沢恭子 
  • インターシフト
3.75
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本棚登録 : 79
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772695459

作品紹介・あらすじ

(( 直観 x 統計学 ))で、すばやくベストの選択を!

ビジネス・投資から、恋愛・健康・買い物まで、
意思決定にはリスクがつきまとう。

本書は、リスクの正体をとらえることによって、
人生のあらゆるシーンで活かせる思考法を明かす。
——これは<直観・経験則>と<統計学>を組み合わせた強力なツールだ。

著者はリスク・リテラシーの国際的な第一人者、
ゲルト・ギーゲレンツァー。

この1冊で、もうあれか、これかと迷わずに、すばやく賢く決められる!

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::著者:: ゲルト・ギーゲレンツァー
マックス・プランク人間発達研究所所長。既刊本は『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法』(ハヤカワ文庫)、『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』(インターシフト)。

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::目次::

●第1部:リスクの正体をとらえよ 
 第1章:人間はバカなのか
 第2章:確実性は幻想にすぎない
 第3章:なぜ守りの意思決定をしてしまうのか
 第4章:恐れはどこからやってくる?

●第2部:賢く決める方法
 第5章:投資に失敗しないシンプルな法則  
 第6章:リーダーは直観で決めている 
 第7章:ゲームから買い物まで
 第8章:恋愛と結婚のリスク
 第9章:医師の多くは検査結果をわかっていない
 第10章:がんのリスクを知る
 第11章:迫りくる危機への解決策

●第3部:リスク教育
 第12章:リスク・リテラシーを身につける学習

::絶賛::
リスクを賢くとるということは、確率論や心理学を理解する以上のことなのだ。
——『エコノミスト』

本書がもたらす発想の転換は、
本当のリスクと利益にフォーカスするのに役立つだろう。
——『ガーディアン』

感想・レビュー・書評

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  • 献本にて頂く。

  • 2016/06/03

    4.5

    後ろに用語集がついてて便利

    後半の医療からリスク教育にかけて勉強になった

  • 必読の書。

  • 【生き方】賢く決めるリスク思考/ゲルト・ギーゲレンツァー(田沢恭子訳)/20160209(17/443)<384/32452>
    ◆きっかけ
    ・日経広告
    ◆感想
    ・日々様々な意思決定をする中で、そもそもその為のフレームワークを考える上で、とても役立ちそうな内容。すなわち、
     -確実性、リスク、不確実性の区分を明確にすること
     -不確実性(全て分かっているわけではない。最良の選択肢を特定できない)のその在を認めること。そして、不確実な要素と折り合い、自分自身の意見を築く勇気を持つこと。
     -多様なデータや複雑な話を並べるよりもシンプルな解決術があるということ(1/Nルール(均等に分散)、注視ヒューリスティック(直感)。
     -その直感を養うために、良い経験を積むこと(良い判断を下すには、良い経験則が不可欠)。
     -こうした事柄はインテリジェンス能力を向上させることにも繋がる。単に知っているだけではなく、それを加工して良い判断をする為には必要な能力。それを子供達にも教えることが必要。特に、以下「3種類のトピック(①健康リテラシー、②金融リテラシー、③デジタル・リスクへの対処能力)と3種類のリスクのスキル(①統計的思考、②経験則、③リスクの心理学(行動する際の指針))が欠かせない。」
    その他、最大化信奉者(完璧主義)をやめて、満足化に徹する(①願望レベルを設定する、②願望レベルを満たす最初の選択肢を選んだら、もう探すのをやめる)。最重要な理由を一つあげて、ほかは無視せよ。


    ◆引用
    ・確率:基準となる集合を常に考えて、何をもとにした割かか問え。
    ・絶対リスク(7000人に一人)がどれだけ上昇するかを考える。CF)相対リスク(100%生じる)
    ・日常的出来事で死ぬことは特に恐れないが(車の運転、石炭火力発電の環境汚染)、沢山の人と不意打ちの死を迎えることは恐れる(飛行機、原発事故)=ドレッド(恐怖)リスク(太古より脳にあるもの)。
    ・理性と強い感情が衝突する場合、議論を試みない。抵抗するもっと強い感情を呼び起こす。旅行で飛行機vs長距離運転。飛行機は危ないと妻が主張。対して、夫は長距離ドライブは子供も危ないと説得する。
    ・リスク賢者の手段:①恐怖リスクに対する危惧の正体を理解すること、②上記、③実際のリスクを把握すること
    ・情報だけでなく、不確実な将来に対峙し、権威に立ち向かい、重大は問いを発する勇気が必要。統計情報を理解するとともに、人間の直感的な心理に関する基本的な知識を持つこと、好奇心と勇気を備えること。
    ・たいていの人は株式市場の予測が毎年はずれ続けてもなお予想をしりたがる、集団健忘症
    ・不確実な世界では、すべてをあらかじめ計画できない。すべてを計画して道筋を整えたいという欲求こそ、解決策ではなく、問題の一部。神様を笑わせるにはどうしたらいいか?計画を買いかせればいい(インディッシュ語のジョーク)。
    ・確実性の追求は、リスク賢者になろうとする場合の最大の障害。
    ・不確実な世界では、正確なリスク計算によって最善の行動を決めることができない。知られざる未知の要素に対処しなくてはならない。
    ・確実性―リスク(確率を含めて全てが確実に分かっている)-不確実性(全て分かっているわけではない。最良の選択肢を特定できない)
    ・統計的思考とリスク伝達では足りない、良い判断を下すには、良い経験則が不可欠。
    ・不確実性=>リスク(七面鳥の幻想)既知のリスクの世界を対象として構築された金融理論への依存が幻の不確実性をもたらす可能性。
    ・リスク=>確実性(ゼロ・リスクの幻想)
    ・確実性の追求は人間の心に深く根ざした欲求。あらゆる思考を計算に還元できるようにするというのは、古くからの壮大な夢だった。
    ・不確実な世界では、より多くの情報や計算を伴う複雑な意思決定方法のほうがまずい場合も少なくない。不確実な世界で適切に判断を下すには、情報の一部を無視する必要がある。
    ・あてにならない未来予測。例:電話の発明時:ベル社から特許購入を拒んだウエスタンユニオン社、「ベルは訓練を受けたオペレーターの助けなしに、一般市民が電話を使いこなすと思っているが、それはおおきん間違い。アメリカ人にはあうかもしれないが、イギリス人には合わない。メッセンジャーボーイがいるから」
    ・ミスを堂々と認める文化:エラー文化
    ・保身的意思決定:状況に最適なのは選択肢Aだと評価しながらも、問題が起きた場合には、自己を守るため、それより劣った選択肢Bを選ぶこと。責任や批判や訴訟に対する恐れが動機。
    ・医師に質問するときは、どうすべきかではなく、患者が自分の母親や兄弟や子どもだったらどうするか尋ねよ。
    ・中国、4のつく階がない、だから中国のエレベーターが最速、すぐに50階に到達する。
    ・内的コントロールに目をむけよ(自分のスキル、適性、道徳的価値観を強化することで成熟した人間になり、有意義な生活を送れる)。日々のリスクや不確実性への過剰な不安を追い払うことができる。⇔外的目標:物質的報酬、他者の意見、社会的評価、すぐれた容姿。
    ・すべて可能な限りシンプルにせよ。ただし実際以上にシンプルにしてはならない。/アインシュタイン
    ・資金をN個のファンドに均等に配分せよ
    ・管理者が直観に従うのを妨げる要因:①合理的な根拠が期待され、直観は期待されてない、②集団で下す決定が直観と対立している、③事実をすべて検討していないことに対する不安、
    ・直観的意思決定を避けるパターン:①理由のあとづけ、②保身的意思決定
    ・真のリーダーシップ:どんな状況でどんなルールを使えばうまくいくかを直観的に理解すること。
    ・直観への誤解:①直観は合理性の対極(直観とは本人の直接的な経験とスマートな経験則にもとづく無意識の治世。合理的であるためには、直観と推論の両方が必要)、②直観は熟考に劣る(論理は既知リスクを扱うのに最適なのに対して、すぐれた直観と経験則は不確実な世界で欠くことができない)
    ・ウェイターにあなたなら、今晩どれを食べますか?と尋ねよ
    ・満足化。最良の品物ではなく、十分によい品物を目指すやり方。⇔最大化信奉者(完璧主義)①願望レベルを設定する、②願望レベルを満たす最初の選択肢を選んだら、もう探すのをやめる。
    ・最重要な理由を一つあげて、ほかは無視せよ。
    ・コインを投げても結果を見るな。コインが回転している間に、出てほしくないと感じる面があるはず。
    ・一般市民の頭の問題より、伝えるべき事柄を正しく伝える方法を理解していない専門家に問題がある。
    ・シンプルな解決術:1/Nルール(均等に分散)、注視ヒューリスティック(*、人が意思
    決定をしたり判断を下すときに、厳密な論理で一歩一歩答えに迫るのではなく、直感で
    素早く解に到達する方法のことをいう。)
    ・リスクが計算可能な条件:①不確実性が低い(安定していて予測可能)、②選択肢が少ない(推定すべきリスクファクターが少ない)③推定に利用可能なデータが沢山ある。
    ・10対1を超えるレバレッジは危ない
    ・今は銀行業界は富者生存の場になった。実際、銀行同士の合併が健全性(フィットネス)よりも、資産規模(ファットネス)で動いている場合もある。
    ・銀行はVARでリスクを計算していると主張するが、この計算は既知のリスクだけを想定していて不確実性を把握することは出来ない。不健全なリスクをとるやり方の口実程度。
    ・最悪思考がバランスの取れたリスク評価を追い払う。例)BSE、豚インフル。後悔するよりは安全策をとるほうがよい、という発想。最悪のシナリオを広めることにより、市民が聞く耳を持たなくなる。
    ・不確実な要素と折り合い、自分自身の意見を築く勇気を持つこと。
    ・健康リスクに関するメディアの報道が多いほど、市民にとっての危険性は低い。
    ・最もおもしろい情報を教えてくれるのは子供である。なぜなら彼らは自分の知っていることを全ておしゃべり終える迄、口を閉ざさないからだ。
    ・リスク社会には、リスク・リテラシーを備えた社会が必要。
    ・3種類のトピック(①健康リテラシー、②金融リテラシー、③デジタル・リスクへの対処能力)と3種類のリスクのスキル(①統計的思考、②経験則、③リスクの心理学(行動する際の指針))が欠かせない。
    ・統計学―純然たる数学として指導するのではなく、現実生活の問題における問題の解決のツールとして教えること(明確な枠組みの設定、体験型のツール、スマートな経験則)。実験を通して好奇心を刺激すること。
    ・健康リテラシー:単に不健康を批判するのではなく、低年齢のうちから不健康な生活習慣のリスクを理解し、欲望を操る業界の手口を理解する能力を身につけさせること。5歳~、料理、スポーツ、煙草のほか、営利目的企業が仕向ける手口等。
    ・新しい抗がん剤を投入するのと同じ金額を、子どもをリスク賢者にするための健康リテラシープログラムの開発に投入するほうが、はるか沢山の命を救える。
    ・NINJA:No INcome, Job, Assets
    ・運転しながらのスマホ:デジタルで繋がっていたいという欲求を満たすためなら、自動車事故のリスクも意に介さない。
    ・デジタルリスクへの対処:デジタル・テクノロジーの恩恵は受けつつ、その害は避ける能力。リスクリテラシーとセルフコントロール(デジタルテクノロジーに支配されることなく、支配できる能力)。

  • リードタイムバイアス、過剰診断バイアス、過剰な医療で、無駄なカネを費やしている!マンモグラフィーも無駄が多い。全体としてはそういう結論でも、自分だけは早期にガンを見つけて治したいなー。

  • 意思決定論の大家がわかりやすく述べる、どういう状況でどう決めるか?
    まずどういう状況は、確実・確率・不確実であり、特に普通世の中の事象を予想するときは事前に確率分布を決定できないことが多く不確実であり、その場合は経験則が役に立つ。
    どう決めるかは、確率分布がわかっていれば数式でいい。
    だが、カーネマンがFast and Slowで指摘するような分類とは違って、確率分布がわかっている場合はヒューリスティックスはバイアスであり、エラーを起こしがちであるが、わからない場合はシンプルなファクターに頼るヒューリスティックスは使えるツールであるということを認識すべきであるとしている。実際経験値の高い飛行機のパイロット、経営者などが危機的状況ではマニュアルやコンサルに頼るのではなく、自分の直感に基づいた判断を限られた時間内に下す。

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著者プロフィール

マックス・プランク人間発達研究所所長。アメリカ科学振興協会の行動科学研究賞、ドイツ年間科学書賞をはじめ、数々の賞を受賞。リスクリテラシー研究の国際的リーダー。既刊本は『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法』(ハヤカワ文庫)、『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』(インターシフト)。

「2015年 『賢く決めるリスク思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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