なぜリーダーはウソをつくのか 国際政治で使われる5つの「戦略的なウソ」
- 五月書房 (2012年4月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772704977
作品紹介・あらすじ
国家はなぜ互いにウソをつくのか、「戦略的隠蔽」は"国益にかなう"のか、「恐怖の煽動」はどう使われるのか、「ナショナリスト的な神話」はなぜ創られるのか、「リベラル的なウソ」は信じられるか。米国リアリズムの第一人者がはじめて解明する、国際政治とウソの真実。
感想・レビュー・書評
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斬新な視点による分析。リーダー(政治家)が嘘をつく理由を体系分類。豊富な具体例。
訳者あとがきにまとめられた分類が見やすい。
ところで個人としての人間はなぜ嘘をつくのか? 利益を得るため、不利益を被らないため、自分の目的を達するため、名誉を守るため… これらは本書で分析されたリーダーが嘘をつくのと本質は同じ。
しかし個人としての人間には、友人や家族を守るため、というのがあるのを忘れてはならない。
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それでも国家は自国の利益のために嘘を使わなければいけない。
嘘の定義がすばらしい。狭義の意味で使うことで隠蔽や騙しと区別している。
ウソはばれるし、バレなければウソではないのかもしれない。 -
国際政治でのリーダーの話であるが、組織全般のリーダー、特に企業の経営者・管理者に応用できそうだ。
その際、「ウソ」の再定義、リーダーシップのあり方等の議論を整理する必要がある。 -
国際政治ではウソをつくことが許されることがある。
国家のリーダーたちが国際政治でウソを使うりゆうは2つ。1つは国益で戦略的なウソ。もう1つは国家の存続とほとんど関係ない自己中心的なウソ。
国家間のウソ
1.厳しい安全保障競争が行われている地域
2.平時よりも戦時で使われる
3.同盟国よりライバル国に対してウソをつく
一般の国民が脅威を理解出来ない場合にもウソをつく