流星シロップ (CROSS NOVELS)

  • 笠倉出版社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773099584

感想・レビュー・書評

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  • 『空色スピカ』シリーズ2作目。前作では、ちょっと腹黒王子みたいな生徒会長として登場した峰とその傍で影のように寄り添う副会長の衛守のお話。
    前作の時からふたりはカップルなんだろうな~と予想はできたのだけど、正直こんな風だったとは思いもしませんでした。峰ってこんな子だったのか!!

    峰は幼い頃、遠縁の衛守に助けられ、代わりに一生傷が残るような大けがを負わせてしまう。
    けれど、そこにあるのは相手への負い目というよりも、自分を投げ出して守ってくれた衛守に対する100%の信頼感や好意。
    いつしか峰にとって、衛守は心の拠り所になる。

    小さな頃から、自分のかわいらしげな顔立ちやほっそりとした華奢な容姿が、不用意に周りの関心を集めてしまうことを峰はよく自覚していた。時にはそういう性癖をもつ人間の注意を引いてしまう。
    なるべく敵を作らないよう、目立たないよう、常に細心の注意を払ってきた。
    例え何かあっても、自分の方にも隙があったという大人の評価に内心深く傷ついてきた峰。
    そんな峰を衛守は真摯に見守ってきた。
    何かあった時に、いつものように笑ってる裏で、本当は泣いたり、傷ついたりしていることも。
    人に隠れて懸命に努力する姿も。
    年と共に体も成長して、周りの見方が美少女みたいな男の子からかっこいい王子様へ変貌をとげる中、衛守だけには、いつまでも可愛い、守られる存在だと思われたいと切望する峰の乙女心も。
    峰が自分に向けてくれる好意すべてを受け止める。
    時折垣間見せるあざとさもしたたかさも、全て込みで。
    峰の行動は、ほとんどが自分への熱い想い故だとちゃんと理解しているから。
    衛守は峰が一番欲しい言葉を、一番欲しい時にくれる。
    『いつか、お前がどれだけ傷ついても、ちゃんと受け止められるくらい、器の大きい男になっておくから』
    これ以上の殺し文句はないなぁ・・・

    峰の生い立ちが複雑だったり、先輩に狙われたり、前作と違いキラキラして気持ちいいお話だけではないのだけど、
    シリーズを通してのポリシーなのか、決して暗い方へは行かない。
    そこが好き。
    びっくりするほどエロ可愛い峰先輩と男気あふれる衛守の素敵なカップルをぜひご堪能ください。

  • いやぁ、思いがけず峰会長可愛かったっす!!
    ドーベルマン系騎士×愛されたがりのお姫様ってカンジ???
    中学生の頃、女の子のような可愛さだった峰。先輩に迫られたりして傷つきながらも、自分の力で周囲とうまくやったり、自分の意見を通すために手回しをしたりしてきた。
    高校生になり生徒会長を打診された峰は条件として副会長に衛守を指名。少しでも衛守と一緒にいたい。彼に恥じない会長になるために峰は必死にがんばる。そして衛守も峰を支え続ける・・・

    何がいいってとにかく峰が表向きは全然そんなじゃないのにとにかく衛守が大好きで超懐いてて、超愛されたがってるとこ!
    まー、場合によってはウザいんだろうけどどんな手回ししてでも衛守と一緒にいようとする健気さ&必死さが愛しいね~。

  • 空色スピカで出てきた生徒会の先輩カプの話。峰がその外見と態度からは信じられないくらい、衛守に対して必死で臆病なところが今までにない感じ。想像してた、美しい幼馴染の峰に心酔した衛守の執着愛ではなく、実は峰にほだされた衛守という構図にときめく。攻からの溺愛受ではなく、攻を好きでたまらない執着受に、学生ものの初々しさをプラスした作品。巻末のムクさんのラフ画も合わせて素敵。

  • 清泉学園シリーズ第2弾。前作で腹黒王子前生徒会会長だった峰とその守り役の衛守。複雑な家庭環境で育ち辛い過去があった峰。ずっと衛守の事が好きで、一緒にいるために一生懸命裏で手をまわす姿も、どんどん成長してしまう自分の姿が衛守には似合わないと、可愛くいたいと思ったりと、本当に一途で健気でした。衛守も木訥とした無口な青年だけど、包容力もあって峰への愛情も深くかっこ良かった… 素敵なお話でした。

  • 空色スピカは読んでないんだけど楽しめた。衛守への執着も健気で可愛く思えた。すごく好きなCP!中盤のHから先が少し尻すぼみというか物足りないかんじもした。早く1作目も読んでみたい!

  • 「空色」の方で高科が「あ、この二人って・・・」って思うシーンがあって気になってたんだけどね。
    この二人には、こういういきさつがあったのか。両方読むと色々と深いね。
    外から見た峰と衛守の前での『素』な峰。ギャップがかわいく切ないぞ。

  • 本屋の棚に発見したとき小躍り。地道に探せば見つかるものなのね。
    策士なのに一生懸命な峰がかわいい。そして心の底から柏木・葵政権が読みたい!!

  • 幼馴染の片想い。それはいつしか本物の恋へと形を変えていくのだろうか…(エロアリ☆)

  • 峰と衛守が中等部に入学して、高等部を卒業するまでの6年間を描いたお話です。 期間が長いので、詰め込みすぎだと感じてしまう方もいるかもしれませんが、私は長い時間の中で2人がお互いに惹かれ、かけがえのない存在へと変わっていく姿に胸がはち切れそうでした。
    このお話、もしも峰が待ってるだけのお姫様的な受だったら、このお話も好きになれなかったかもしれません。(イライラしてしまって…) でも、峰は衛守を好きになってから、行動するんですよね。衛守と一緒に過ごす時間が少しでも増えるように、衛守に少しでも可愛いと思ってもらえるように。 そこに、好感が持てました!
    普段は余裕なのに衛守のことにだけ必死なのが可愛くて可愛くて… まさしく女王様健気受です(笑)
    衛守は多くは語らないけど、いざという時に一番近くで峰を守り、峰の一番欲しい言葉をあげる男です。峰の脆いところも強がってるところも全部見抜いて、包み込んであげるんです。なんていい男なんだ!(感動)
    峰も衛守も大好きです! ここまで、受も攻も文句なしに大好きな作品に久しぶりに出会いました。
    まさしく神作品!

  • 可愛い王子様が受。けして高飛車じゃなく、何事も一生懸命な姿が良かった!
    暖かいお話でした。

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