夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わるー

著者 :
制作 : blueprint 
  • 発行:blueprint/発売:垣内出版
3.42
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本棚登録 : 112
感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773405057

作品紹介・あらすじ

一大産業「夏フェス」成功の裏側には、主催者と「協奏」(共創)する観客の存在があった。ロック・イン・ジャパン・フェスティバルの仕組みを分析して見えてきたユーザー主導の消費スタイルは、社会の未来をどう映しているのか。1998年よりフェスに通い続ける音楽ライター兼戦略コンサルタントが世に問う、最新エンタメビジネス論!

感想・レビュー・書評

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  • 2018年最初に読んだ本、めっちゃ面白かったです。

    ロック・イン・ジャパンを例にとりながら(すげー主観が入りまくっててよかったです笑)、協奏、SNSとの関係、ヒットチャートとの関係など、社会的な背景からフェスを紐解いています。

    個人的にはSNS(時代的にmixiの記述が多い)、盛り上がりの話、フェスの楽しみ方の話が面白かったです。

    とりあえずフェス行きたいですね!

  • フェスが好きな人間にとって、特別目新しいことが書いてないのと、
    フェスを全く知らない人が読んだら何のことか解りかねない。

    好きな人が書いた、好きな人の為の本。
    タイトルにある革命めいたものより、変遷をつらつら書いてあるだけ。
    謎のロッキン推しやめて、フェスの全体像が見たかった。

  • どうしてこんなにフェスが拡大したのか分析されています。音楽好きとして、納得、共感できるところも多かったです。

  • フェスの主体が主催者から参加者へと変容したプロセスを社会的背景とともに。オーディエンス多様化こそフェス当初の理念であり現在であり未来。「協奏」のプレイヤーは整理してアクトと言表を追いたい

  • イベント運営に少し興味があって
    なんとなく、夏フェスを作ってきた人たちの話かな?と思って手に取りましたがただの夏フェスファンの方の本でした。
    誰のために向けた本なのかよくわからなかったです。
    参考資料もいい加減な感じで、あてになるかわからない、と自分で言ってしまっている・・・。

    内容も薄いのでわざわざ本にしなくてもブログで充分な内容だと思いました。

  • 「ラブ・アンド・ピース」から「タイム・アンド・マネー」へ
    18世紀の演奏会の引き合いなど、なかなか。

  • フェスは参加者として楽しんでいるが、提供価値について整理して考えたり、その変遷をきちんと捉えたことがなかった。
    筆者は参加者としての積み重ねてきた視点だけでなく、歴史的・ビジネス的にも紐解いているのが面白く、分かりやすい。フェスを楽しむ人々に良書。

  • 結構当たり前な感じ
    フェス好きなおっさんの文句かな

    フェスがショーケース化している、
    フェスはヒットチャートとおなじ役割をしているという話は面白かった。

  •  音楽分野の本のつもりで手にとって、読み終わったら、充実した内容のビジネス書だった。まさに本書はそんな本である。花火大会同様、夏の風物詩になった音楽フェスの成長と拡大の歴史をビジネス観点から学べる本である。

     一時的な現象で忘れ去られてしまうブームやバブルをのり越えて、社会の中で定着するムーブメントにために必要な要素は何か?その答えを探しあてたい探究心をもつ者にとって、探していた一冊となるのが本書である。

     なぜ音楽フェスは、その初期から早くも過熱的なバブルとされながらも定着していったのか?著者の分析と考察からは、その成長と拡大の鍵を握ったのが「協奏のサイクル」にあるとしている。

     「協奏のサイクル」とは、“参加者が自主的に楽しみを見つけフェスの価値を(ある意味では勝手に)拡張し、運営側もそれを追認する。それによって、フェスは形を変えながら成長する。参加者と運営側がどちらからともなく連携することで生まれるこの流れ(P64)”のことだ。

     フェスが提供する価値を3つ、①出演者、②出演者以外の環境(衣食住)、③参加者間のコミュニケーションに整理し、最初は「豪華出演者によるイベント」という①の価値が先行していたが、SNS等の浸透により②や③の充実を求める参加者のニーズと課題解決に主催側が応えていくかたちで、「協奏のサイクル」が生じ成長していった。

     また一方では、フェスが「ライブそのもの」から「その周辺」に広がり、参加者が主役という流れになっていく中で、「フェスと音楽の乖離」や音楽シーンの中心となりプラットフォームが強くなり過ぎることも懸念している。

     著者にとって初出版で、ここまで完成度の高い本が生まれたのはなぜか?その背景に、平日は戦略系コンサルタントでありながら、音楽好きとして音楽ライターの仕事もしてきた専門性の重層、ハイブリットさがあるようだ。

     だからこそ「音楽フェスをテーマに書きました」的な“なんちゃって本”とは次元の違う、著者の思い入れはありつつも、しっかりロジカルな検証本として成立している。フェスに限らず、一過性のブームで終わらずムーブメントとして社会に定着するために必要なものは何か?を学べる本である。

  • いきなりミッシェルかよ!

    サマソニほぼスルー。
    まあ、いろんな楽しみ方があっていいんじゃないの?
    けど、これだけカネ出して音楽聴かないって、ちょっとわかんない。

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著者プロフィール

1981年生まれ。海城高校、一橋大学商学部卒。大学卒業後の2004年から現在に至るまで、メーカーのマーケティング部門およびコンサルティングファームにて事業戦略立案、マーケティング戦略立案、新規事業開発、新商品開発などに従事。会社勤務と並行して、2012年7月に音楽ブログ「レジーのブログ」を開設。アーティスト/作品単体の批評にとどまらない「日本におけるポップミュージックの受容構造」を俯瞰した考察が話題となり、2013年春頃から外部媒体への寄稿を開始。主な寄稿媒体は「Real Sound」「MUSICA」「M-ON! MUSIC」など。

「2022年 『増補版 夏フェス革命 音楽が変わる、社会が変わる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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