ピアノ調律師 (末盛千枝子ブックス)

制作 : M.B. Goffstein  末盛 千枝子 
  • 現代企画室
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本棚登録 : 108
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (67ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773812176

作品紹介・あらすじ

人生で自分の好きなことを仕事にする以上に、幸せなことがあるかい?

鍵盤をひとつずつ叩いて、まるで聴診器を当てるように、悪いところはないか、聞いてあげているのです。女の子はそれを仕事にしようと思いました。

デビー・ワインストックは、活発でがんばり屋さんの女の子です。彼女にとって、ピアノを調律する音は、もうそれだけで、他のどんな音楽よりも最高に美しい音でした。
デビーのおじいさんのルーベン・ワインストックは世界一のピアノ調律師です。仕事に厳しく、そしてデビーをとても愛している、素晴らしい人です。デビーはそんなおじいさんのような調律師になる決心をしました。

末盛千枝子さんより
尊敬する新聞記者が病床にあって、この本を受け取ったときの手紙の一節が、強く印象に残っています。「『人生で自分の好きなことを仕事にする以上に幸せなことはあるかい?』 このメッセージ、確かに受け取りました。」

末盛千枝子ブックスについて
すえもりブックスを主宰し、国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事としても活躍した名編集者・末盛千枝子さん。「末盛千枝子ブックス」では、末盛さんが新しく企画・編集する絵本や著作を刊行するほか、末盛さんがかつて手がけた名作の復刊にも取り組んでいきます。本書は復刊第一作目です。

「末盛千枝子ブックス」ホームページにて復刊リクエストを受け付けています。
www.jca.apc.org/gendai/contents/suemorichiekobooks/index.html

感想・レビュー・書評

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  • ゴフスタインさん追っかけ中。深く心を揺さぶられた一冊でした。両親を亡くしたデビーと暮らす祖父のルーベンはピアノ調律師。孫娘をピアニストにしたいと考えています。丁寧な暮らしぶりと実直な仕事ぶりが、彼の人となりを表しているよう。周りに多くの人が集まるのは人望。祖父の仕事を心から尊敬し、自分も調律師になると決めているデビー。一流ピアニスト・リップさんも絡んで、大団円のラスト。絵は多くないのですが、1つの職業を通して人間模様を描くゴフスタインさんの作品は素晴らしいです。タイトルが英語も日本語訳も秀逸。オススメ。

  • 祝復刊!

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    「人生で自分の好きなことを仕事にする以上に、幸せなことがあるかい?
    鍵盤をひとつずつ叩いて、まるで聴診器を当てるように、悪いところはないか、聞いてあげているのです。女の子はそれを仕事にしようと思いました。
    デビー・ワインストックは、活発でがんばり屋さんの女の子です。彼女にとって、ピアノを調律する音は、もうそれだけで、他のどんな音楽よりも最高に美しい音でした。
    デビーのおじいさんのルーベン・ワインストックは世界一のピアノ調律師です。仕事に厳しく、そしてデビーをとても愛している、素晴らしい人です。デビーはそんなおじいさんのような調律師になる決心をしました。
    末盛千枝子さんより
    尊敬する新聞記者が病床にあって、この本を受け取ったときの手紙の一節が、強く印象に残っています。「『人生で自分の好きなことを仕事にする以上に幸せなことはあるかい?』 このメッセージ、確かに受け取りました。」」
    末盛千枝子ブックス
    http://www.jca.apc.org/gendai/contents/suemorichiekobooks/index.html

  •  ピアノ調律師のワインストック氏は、小さな孫娘のデビーにピアニストに なってもらいたいと考えている。けれどもデビーは大好きなおじいさんのような、世界一の調律師になりたいと思っていた。 そんなある日、世界的ピアニストがワインストックの町でコンサートを 行うことになる。
    仕事への誇りや、家族に対する期待や愛情や尊敬、大人の子どもに対する 理解など、優しさにあふれた一冊。ピアノの調律は様々な道具を使う。赤いフェルトを色々と引っ張り出したり、 音がぴたっと合っていく様をみて、子どもの頃はすごくわくわくした。そんな思い出とともに読んだ。

  • 孫とおじいさんとのフフフフフーンの朝のやりとりが可愛くて、癒されました。
    デビーは、おじいさんの働いているところをちゃんと見ていて、いつか自分もおじいさんのように腕のいい調律師になりたいんだ。そうなるんだ。と小さいながらにも分かっています。
    大人はあれこれ色々な心配をしたりするけど、子供はいつだってその時、その瞬間を生きていて、本能から自分にとって大切なことは何かを知っている偉大な先生ですね。登場するピアニストも子供心を忘れていない、おちゃめな人柄でいいなぁと思いました。
    ゴフスタインの絵本に出てくる人物たちは、まっすぐで、愛があって、ちょっぴりのユーモアも忘れない。読み終わった時にいつも、あぁ好きだなぁと心があたたかくなります。

  • 好きなことにまっすぐな瞳が素敵。

  • 両親亡き後、おじいちゃんの元でげんきに育ってますね〜なりたい、好きな仕事が早くに見つかって良かっだですね

  • 「羊と鋼の森」を読み、思い出し、再読。

    世界一のピアノ調律師、ルーベン・ワインストックとその姿に憧れる幼い孫娘、デビーの物語。

    物語はおじいさんと孫娘の朝のシーンから。
    淡々と静かで丁寧な朝。
    映像が浮かんでくるよう。

    全体を通しても、まるで、
    静かな映画を見ているようだった。

    孫娘をピアニストに育てたいおじいさんと
    おじいさんのような調律師になりたい孫娘。

    ある日、町に偉大なピアニスト、アイザック・リップマンがやってくることに。

    おじいさんは彼のピアノの調律を任され、
    その日に請け負っていたパールマン夫人宅の調律をキャンセルしなければならなくなる。

    おじいさんは、そのキャンセルのことづてを孫娘に託す。しかし孫娘デビーはその調律を自分が頼まれたと嘘をつき、パールマン夫人宅のピアノを調律しはじめる…。

    静かだけれど、熱い想いがこもった絵本。
    おじいさんの気持ちもデビーの気持ちもわかる。
    リップマンさんやパールマン夫人の人柄も優しく、暖かく、読むと心洗われる。

    「もし、ピアノを弾くことが本当に好きな人だけがピアノを教えてくれたら、世界はもうすこし良いところになっているかもしれないよ。」
    「人はそれぞれ、自分は本当は何をしたいのかということを、よく考えるべきだと思うよ」
    「人生で自分の好きなことを仕事にできる以上に幸せなことがあるかい?」

    偉大なピアニスト、リップマンの言葉が静かに心に響く。
    時折、立ち止まり、自分に向き合いながら読みたい本。

  • 『羊と鋼の森』を読んでいるうちに読みたくなって再々読。わたしの手元にあるのはすえもりブックス版だけれど、こちらのほうが新しいのでここにつけます。

    読めば読むほどすばらしさがしみてくる本。
    今回は、「二年前、よその町に住んでいた息子夫婦が亡くなり、急に小さな孫娘を引き取ることになったときに」というところを読んだときに、この老調律師の悲しみを思って胸がしめつけられるような気がした。

    それでも毎日規則正しく、ていねいに暮らすワインストックさん。調律師とは、こういう気質を持つ人こそができる仕事なんだろうなということが伝わってくる。

    デビーはそんなおじいさんの気質をまっすぐに受けつぎ、その仕事にあこがれている。それでも孫娘には、もっと華やかなピアニストになってほしいと願うワインストックさん。人間とは因果なものです。

    そのあと、ピアニストもからんでの展開は、ひとつひとつすべてのエピソードがいとおしい。胸をつかまれたまま読み終えた。

  • 帯にもなっている、物語でピアニストのリップマンが語った言葉「人生で自分の好きなことを仕事にする以上に幸せなことがあるかい?」シンプルな物語や絵の中に、ふと立ち止まり自分の心の声に耳をすませるような、深い世界が広がっている。そして、調律の音や、美しいピアノの音色が聴こえてくるようだった。

  • 強く叶えたい夢があるというのはほんとに羨ましい。わたしの人生これでいいのだろうかと暗中模索する日々。将来の夢がたくさんある娘に「おかあさんは大きくなったらなにになりたい?」とよく聞かれるのだけど、言葉を詰まらせてしまう自分が虚しい。つまらない大人だなと思ってしまう。いくつもの夢を語る娘がキラキラして見える。

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プロフィール

1940 年、アメリカ、ミネソタ州セントポール生まれ、ニューヨーク在住。大学で美術と小説、詩作を学ぶ。卒業後ニューヨークに移り画家として活動。その後、絵本の制作を始め、子どもたちや若い人に向けて、友情、自然、家族、仕事などをテーマに魅力的な作品を数多く発表。主な作品に、『ブルッキーのひつじ』、『作家』、『画家』、『生きとし生けるもの』、『わたしの船長さん』、『ゴールディのお人形』、『ピアノ調律師』、『おばあちゃんのはこぶね』、『ふたりの雪だるま』、『あなたのひとり旅』などがある。

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