ゴールディーのお人形 (末盛千枝子ブックス)

制作 : M.B. Goffstein  末盛 千枝子 
  • 現代企画室
4.36
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本棚登録 : 53
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (55ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773813142

作品紹介・あらすじ

多くの人に愛されたゴフスタインの名作、ついに復刊!

「会ったこともないあなたのためにこれを作ったのです。
どこかの誰かが、きっと気に入ってくれると信じて。」

 両親が残した人形をつくる仕事を続けながら、ひとりで暮らす女の子ゴールディは、人形をつくるときいつも、森で拾った枝を使っています。それじゃないと「生きている」感じがしないからです。ただの人形、と友だちのオームスに笑われてもひとつひとつ心をこめて、ていねいに仕事をしています。そんなある日、お気に入りのお店で、ゴールディーはいままでに見たこともないほど美しいランプを見つけます。そして、すばらしい出会いをすることになるのです――
 

私が本の中で表現したいと思っていることは、自分が信じるすばらしい何かのために黙々と働く人の美しさと尊さです。そして、本はだれか人が書いたということを知って以来、私は本を書く人になりたいと思っていました。(ゴフスタイン)

すえもりブックスを主宰し、国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事としても活躍した名編集者・末盛千枝子さん。「末盛千枝子ブックス」では、末盛さんが新しく企画・編集する絵本や著作を刊行するほか、末盛さんがかつて手がけた名作の復刊にも取り組んでいきます。「末盛千枝子ブックス」ホームページにて復刊リクエストを受け付けています。
www.jca.apc.org/gendai/contents/suemorichiekobooks/index.html

感想・レビュー・書評

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  • Amazonやブクログのレビューで、星五つがズラリと並ぶ佳作。
    人形作りを生業とするゴールディーという女性に起きた、ある小さなお話。
    モノ作りの真髄と仕事への情熱と誇りを、静かなテキストとモノクロの絵で語る。

    人形作りと言っても、ゴールディーの場合は「無」からのスタート。
    森で気に入った枝を拾い、それを人形の形に彫り、絵付けをして服を着せる。「無から有を生む」この作業を、ゴールディーはひとり心を込めて続けている。
    ある日、必要な道具のために町に出たゴールディーは、ひとつのランプに心を奪われる。
    それはこれまで見たこともない美しいものだった。。

    最近孤独を推奨するような内容の本が多く、首を傾げていた私には、ある種納得の話。
    何よりも先ず「より良く生きよう」という矜持が真っ先にあり、仕事はそれを形にして表わすもの。作中にある「どこかの誰かがきっと喜んでくれると信じて、一生懸命作ったのです」という言葉がそれで、ゴールディーの孤独も、その過程でたまたま生まれた副産物に過ぎない。ひとりでいたくて、この境遇になったわけではない。
    理解し、支えてくれるひとはちゃんと存在する。
    パン屋さんで出会った、ゴールディーのお人形を抱きかかえていた女の子がそうだ。
    なんと豊かで充実した孤独だろうか。

    ランプを手に入れたことで、仲良しの大工さん・オームスに美意識を否定されても、これからも信じる道を黙々と進もうと、そう思い直して立ち上がる彼女の姿がとても素敵だ。
    お話の中では、ランプの作り手が夢枕に現れることになっているが、たぶんゴールディーだからこそ、モノを通して語ることも出来たのだろう。
    作るからには、せめてこのくらい心を込めて仕事をしたいものだ。

    「ゴールディーはとても幸せでした」という一行で終わる55ページのお話。
    仕事に対する真摯な姿勢を持ち続けることが何よりも幸せであるという、当たり前すぎる話だが結末は温かい。こうであって欲しいという、読み手の期待を裏切らない展開。
    「ジョコンダ夫人」の後なので星四つになったが、後書きまで含めてとても良いお話だった。

  • >人形をつくる仕事をしながら、ひとりで暮らす女の子ゴールディはある日、お気に入りのお店で、見たこともないほど美しい中国製のランプを見つけて……

    両親が残した人形をつくる仕事を続けながら、ひとりで暮らす女の子ゴールディ。
    ゴールディの丁寧な仕事ぶりに感動!
    働くことについて深く考えさせられる素敵な物語でした。

    春から10年ぶりにパートで働き始めたこともあり、興味深く読みました。
    まだ仕事に慣れていないこともあり、色々壁にぶつかるけれど・・・
    ゴールディのように一つひとつ丁寧に自分のできる精一杯の仕事をして成長していきたいと思いました。

  • 昔一度読んだことがあり、なんとか手に入れたかったのですが、絶版になっていたためかないませんでした。それが復刊!ありがたいことです。
    絵本とは言うものの、文字数が多く、内容も大人向けかもしれません。それでも、世代を問わずたくさんの人にみて欲しい作品です。
    芸術とはなんなのか。ある芸術に対し、その作品を作った人がいると言うこと。その人との心の価値観の共有…50ページほどの絵本ですが、深いメッセージが込められています。
    本当に復刊してよかったです。

  • 愛されるものを作る。それを誰がつくったかは受け手には正確には分からない。そのことの尊さ。陰ながら頑張っているからこそ伝わることがある。

  • これは、私だ。

    と、思う昔の女の子続出。

    じゃないかな。

  • 仕事。美。
    とても素敵な買い物をしたのに、どうしてそんな高い物をって言われてしまって、それまでの華やいだ気分がしぼんでしまう。あるなぁ……。

  • 私が読んだゴフスタインの作品の中で一番文字が多い本。
    ランプの灯りを明るい気持ちで点けるまでの心の動きが何だかとても理解できた。

  • わかるよ。その気持ちわかるよ。

  • 祝復刊!

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    「自分が信じるすばらしい何かのために黙々と働く人の美しさと尊さを表現し、多くの人に愛されたゴフスタインの名作、ついに復刊! 」
    末盛千枝子ブックス
    http://www.jca.apc.org/gendai/contents/suemorichiekobooks/index.html

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著者プロフィール

1940 年、アメリカ、ミネソタ州セントポール生まれ、ニューヨーク在住。大学で美術と小説、詩作を学ぶ。卒業後ニューヨークに移り画家として活動。その後、絵本の制作を始め、子どもたちや若い人に向けて、友情、自然、家族、仕事などをテーマに魅力的な作品を数多く発表。主な作品に、『ブルッキーのひつじ』、『作家』、『画家』、『生きとし生けるもの』、『わたしの船長さん』、『ゴールディのお人形』、『ピアノ調律師』、『おばあちゃんのはこぶね』、『ふたりの雪だるま』、『あなたのひとり旅』などがある。

「2013年 『ゴールディーのお人形』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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