メディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)
- 技術評論社 (2011年11月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774149356
感想・レビュー・書評
-
出版社さまより献本いただく。
書評エントリー:
<a href=\"http://rashita.net/blog/?p=7008\">【書評】『メディア化する企業はなぜ強いのか?』(小林弘人)</a>詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
メッセージは、どんなにシンプルでも冗長性と反復性がなければ、記憶に刷り込まれない
企業の語る物語=コンテンツ+エピソード
コンテンツ ブランドの世界観を表現した作品型のもの ex.サントリー伊右衛門
エピソード ブランドに関する実話=ファクト
コンテンツはフィクション、エピソードはノンフィクション
消費者の語る物語
バズと信念
バズ ブランドに関する消費者のうわさ話や口コミ
信念 消費者によるそのブランド対する思い込みや確信
ブランドヴァリューが消費者の信念と合致するのが理想
エピソードを編集力によってエンターテインする
これまでのクリエイティブとは、既存媒体の枠の中でいかに注意喚起し、欲望を相手に植えつけることができるかが肝だった。しかし、今では、どうやってユーザーの共感を導き出し、それを口々につぶやいてもらい、自分たちの友人に推薦してもらえるか、さらにそこからどうやってそれらユーザーたちを自社の顧客にまでつなげていくかのアイデアが問われている
ゲーミフィケーションの活用
1報酬プログラムの付与
2可視化(ユーザーのアクティビティにおける達成や現在の状況等)
3競い合い
4協働
アポイントメントダイナミクス
特定の時間内に定められた場所に戻り、ある行動を取れば報酬がもらえるという設定
情緒を発生させるには単に記事を羅列しているだけではダメ。文脈が発生しなければ、情緒は生まれてこない。この文脈発生装置こそ。メディア化戦略の核心。必要なのは、ユーザー体験も含む価値の提供=コトラーのマーケティング3.0
オンラインにおける企業からの告知は、「統制」ではなく「移譲」 -
ソーシャルからゲーミフィケーションくらいまでを網羅している内容。
とりあえずやってみる、受ける内容を探そう、うそはいかんよ、等おおまかな内容は非常にスタンダード。
悪い言い方をすれば、「客にメリットのある広報誌を出して客とのコミュニケーションを取ろう」のレスポンスが早く、コストが低いメリットがあるネット版を推奨しているだけとも言える。
出版社の未来は、企業出版のノウハウを生かしたこういう方向だろう。 -
Facebookなど、1つのメディアに偏らず、自社をメディア化して、情報を統合して発信するマーケティング戦略を展開しようという提言。それと関連して、ソーシャルメディアの活用方法が述べられている。具体性では、他のマニュアル的な書籍に劣るが、考え方は納得できる部分が多い。
中小企業やB2B中心の企業にも配慮しているのが好もしい。 -
言葉の辞書としては手軽。内容もなるほどと思わせられるところもあるが、咀嚼が必要。マニュアルっぽいのに、整理と各論の連携が足りていないため、ある程度の知識と、本分野における経験があると、より納得しながら読める。
-
ちょっと難しい所とすでに知っているところと混在するような本でしたが、企業は自らメディア化すべしと言うのは、情報発信の大切さを思う私にはぴったしの本。ただ、どんな情報をどのように発信するのか、単になれ流し的な発信でいいのかどうか、そのあたりも含めて考えないといけないのでしょう。
でも、そんな難しく考えたり、効率や利益などを検討すると、どうもつまらなくなるのもあります。この本に「担当者がわくわくできないものに誰が興味を持ち得るのか」とありましたが、まさにその通り。わくわくするから楽しくって、わくわく感をお裾分けするくらいの気持ちでいるといいのでしょう。
「ソーシャルスター社員を発掘育成せよ」ともあったけど、全くの同感です。しかしある程度これは天性のものもあるんじゃないかな?