バカな研究を嗤うな ~寄生虫博士の90%おかしな人生力 (tanQブックス)

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  • 技術評論社
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感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774149561

作品紹介・あらすじ

寄生虫博士。そう呼ばれるきっかけとなった寄生虫によるアレルギー抑制説は、20年ものあいだ日の目を見ることがなかった。この説を証明するために、寄生虫の一種であるサナダムシを5代にわたり、15年間自らの腸の中に飼いつづけた。バカな研究と嗤うなかれ。誰も通らなかった道を、誰とも違う方法で歩んできた希代の科学者が、自身のおかしな人生を通して私たちに語りかけるものとは。

感想・レビュー・書評

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  • 藤田先生の生い立ちから書かれている本。今よりも自由がない戦後の世界を経て今ある著者の研究・人生が書かれている。さすが、びっくりすることも書かれてあるが、この本から学んだことは、「ぶれない」ということ。こんなに自分を飾らず、自分の研究を愛し、ぶれない人生。凄いなと思った。

  • 今日のレビューは、うん、この話題で。いかん、間違えた。ウンコの話題で!本書は寄生虫博士・藤田 紘一郎氏の自叙伝的な一冊。その人生の節目節目に、大きくウンコが関与する。

    子供の頃は、芋や野菜の肥料に使うためのウンコ運びをしながら、すくすく育った藤田少年。医学部時代に、トイレでばったり出会った教授に声を掛けられ、熱帯病の調査に帯同したのがウンのつき。整形外科を目指していた運命が、大きく変わった瞬間でもあった。

    また、医師としてインドネシアにも駐在。ウンコの流れる川で平気に遊んでいる子供たちが、日本の子供よりずっと元気であることに気付き、キレイとキタナイが逆転するくらいに人生観が変わったそうだ。

    一方で、専門家らしくウンコの分析にも余念がない。これまでにウンコ集めのために訪れた国は70か国。世界中から集めたウンコの数が10万個近く。その大量のウンコを情報源とし、数々の知見を生み出している。

    例えばその一つに、日本人のウンコの減少化ということが挙げられている。戦前の日本人のウンコは、一人あたり350~400グラム。それが今では150~200グラムまでに減少。これは、日本人の食生活が欧米化した結果、腸内細菌の餌である食物繊維の摂取量が極端に少なくなったことに原因があるそうだ。

    しかも、ウンコの大きさが自殺率と大きく関係するとまで言うから驚く。食物繊維摂取量が多くウンコも大きい、ウンコ先進国のメキシコを見てみると、自殺率が非常に低いという。例外もあるのだが、概して食物繊維を多くとっている国ほど自殺率も低い傾向にあるのだ。

    著者いわく、長年のウンコの研究によって最も役立ったのは、誰もが嫌う寄生虫やウンコを対象とすることで、嫌われ者の気持ちがよく分かるようになったことであるそうだ。その結果が、人とは違った視点から物事を捉えるということに結び付いたというから、人生なんてわからないものだ。うん、これ大事!

  • 楽しかった。
    本書は藤田氏の自伝的なものだと思う。学術書ではないので難しい話題はほぼない。エピソードの節々に表れる藤田氏のクズっぷりには思わず笑ってしまう。また、そんなことまで赤裸々に書かなくても本意は伝わるのではないかと思うことまで書きまくっている。
    直接会うと嫌いになってしまいそうな人だなと感じた。
    本人はいたって真面目に書いているようだが、説得力にかける部分も多い。事実を積み重ねているようでいて可能性がある程度のことをそこに紛れ込ませていたり、前述した原因と結果が微妙に変わっていたりと、なんだか怪しい。怪しいことは間違いないが、嫌な感じはしない。むしろ、主観が強い人だなぁとなぜだか感心してしまった。
    情報や知識として本書を受け止めるには不安を感じるが、藤田氏のエピソードは面白くなんだか引き込まれてしまった。

  • 他に類を見ない寄生虫博士の藤田先生がいかにして作られたかかがわかる一冊。いつか実際にお会いしたい。

  • 【新着図書ピックアップ!】学界で異端児扱いされながらも、サナダ虫や回虫の研究を続けた”寄生虫博士”がこれまでの研究者人生を振り返った。科学者を目指す人、好きなことを仕事にしたい人に読んで欲しい1冊。

  • 幼少期の個人的な体験談から現在「寄生虫博士」と呼ばれるまでに至った半生記。
    アメリカでの貧乏暮らしや、発展途上国での体験談など、いろいろな土地での体験談が読んでいて面白いです。研究のために世界各国のウンコを集めていて、食物繊維の摂取量が少ない国ほど便秘が多く、うつなどの心の病気が多いとか書かれていて勉強にもなります。
    血液型と性格との関係については、各血液型と各地の病原菌との親和性が地域毎の血液型の分布の偏りや性格の違いを生んだ、と述べています。こういった意見はタブー視されるのですが事実は事実として研究されるべきだ、とも。

  • 確かにアレルギー体質の人が増えてきたのは、寄生虫と縁が切れた世になってきてからですね。自分の小さい頃はまだ、近所の農業を営んでいる所には普通に肥え溜めも存在した。
    それがなくなった少し後、ちょうど自分にもアレルギー症状があらわれ始めた。
    しっかし、その目の付け所が鋭いなー、藤田先生♪
    そしてその理論の正しさを証明するために寄生虫をお腹に飼うことにした藤田先生。・・・ステキです!!
    寄生虫を飼い続けるには、食べ物や生活にも注意しなくてはならないってところが目から鱗!現代の荒れた生活が、いかに寄生虫にも人間の身体にもよくないということまで証明してくれた気がします。

    「寄生虫を飼うと優しくなる」という結果まで得ることができた藤田先生。
    寄生虫のおかげではないけれど、「アレルギーが無くなると性格が穏やかになる」ということを実感しかけているワタシにも、十分納得いく答えでした。

  • かっこいい人生。
    そして「ガールフレンド」の存在が気になって仕方ない下世話な読者。

  • ちょっと難しい本が続いたので、箸休めにバカな本を、と思ったのだけれど、期待に答えすぎ。あまりに面白くて、一日で読んでしまった!
    この藤田先生の面白さ、大人気なさ、うさんくささ!!ほんとにどうしょーもなく最高だ。ずっと電車の中で読んでいたのだけれど、笑ってしまって仕方なかった。
    それにしても、寄生虫の研究者は、大抵自分で飲んでしまうみたいだ。。。飲んだ話は聞いたけど、サナダムシがお腹いると"幸せ"な気分だとかいうのは初耳。
    サナダムシにしたって、なんだってそんなややこしい、偶然だよりみたいな人生を選んだのか。。。人間のお腹で生まれて、川で孵化し、ミジンコに寄って、鮭に寄生。その鮭を生で食べた人間のお腹に戻る。。。そんなライフサイクルで、よくしぶとく生き残ってたもんだ。
    そんなサナダムシの人生が、やたらこの藤田先生に被ってみえるのは気のせいだろうか。。。

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    r feb 24,12

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著者プロフィール

藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)
1939年、中国東北部(満州)に生まれる。
東京医科歯科大学医学部を卒業し、東京大学大学院医学系研究科博士課程を修了。医学博士。金沢医科大学教授、長崎大学教授、東京医科歯科大学大学院教授、人間総合科学大学教授を経て、東京医科歯科大学名誉教授。専門は寄生虫学と熱帯医学、感染免疫学。日本寄生虫学会小泉賞、講談社出版文化賞・科学出版賞、日本文化振興会・社会文化功労賞および国際文化栄誉賞など受賞。
おもな著書に『体がよみがえる「長寿食」』『心と脳が元気になる「長寿食」』『脳はバカ、腸はかしこい』『腸がすべて解決!』(以上、三笠書房≪知的生きかた文庫≫)『図解 体がよみがえる「長寿食」』(三笠書房)のほか、『50歳からは炭水化物をやめなさい』『アレルギーの9割は腸で治る!』(以上、大和書房)など多数がある。

「2022年 『65歳からの長生き革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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