21世紀の新しい数学 ~絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学~ (知の扉)

  • 技術評論社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774158297

作品紹介・あらすじ

abc予想解決か!?というニュースや双子素数の進展などいまなお数学には未知の世界が広がっています。予想解決はありうるのか?新兵器いよいよ登場か!?現代と未来の数学に迫る珠玉の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 専門家同士が話しているのを眺めているだけで楽しいという面白さがあった。
    かなり難しい内容だが、触りとして興味がそそられるような話題が多く、もっと勉強してみたい気持ちになった。
    遠くに感じる数学者というものが一人一人の個性のある人間とわかると、難解な数学が少し身近になったように思える。
    整数を微分可能にするといったアイディアには、しっかり理解できないながらもとてもワクワクした。
    また時々読み返したい。

  • 数学は「わくわくするもの」なんだとあらためて思う.完全に理解するのは難しいかもしれないけども,前書きにあるように雰囲気を感じるだけでも良いものだ.

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:410//Ku74

  • 面白い雰囲気ではあるが、難解。

  • 『容疑者Xの献身』に登場した論文の話題から入る対談本なのだが,数学の部分はやはり難しくてかなりの数学ファンでないと厳しい…。なんとなく,へえそういうものかと感心するくらいで終わってしまった。
    abc予想,リーマン予想,双子素数など魅力的なテーマで食指は動くのだが,やはり基礎からやらないといけないのかも。収穫は,望月教授が証明したとされるabc予想はそこから直ちにフェルマーの最終定理が導ける(rad^2を上限とする)ものではなく,radの(1+ε)乗で押さえる(それを超えるのが高々有限個になる)やつだということと,リーマンゼータの根による因数分解とオイラー積との関係からリーマン素数公式が出てくるという話。

  • 東工大の黒川先生と、小島先生の対話。テーマは最近話題のabc予想やF1(1と0からなる代数系)の数学、リーマン予想といったところだろうか。abc予想やリーマン予想に加え、コホモロジーやスキーム理論に関するわかりやすい解説があり良かった。例えばコホモロジーでは、”コホモロジー群は「関数のつなぎ合わせができるかどうか」を測る”とのこと。そうそう、各種数学の概念に関してこういうわかりやすい、”要は..."といった説明が欲しいのです。数学の副読本としてよい本だと思います。敷居の高いスキーム理論もこうした解説があると興味をそそられます。

    テーマとなる数論の最新の話題に関しては、なんだかもうついていけない世界だな、と思ってしまいました。最近の数論の発展というのも著しいようで、学生の方が最先端まで追いつくのは大変でしょうね。10という整数をスキーム論的に関数とみなして微分する、というのは面白いですね。

    余談ですが、最近NHKでやっていたオックスフォード白熱教室のデュ・ソートイ教授の講義を見ていたら、デュ・ソートイ教授が黒川先生の話をして黒川先生と一緒に写っている写真が出ていました。改めて世界的に有名な方なんだと再認識。

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著者プロフィール

黒川信重(くろかわ のぶしげ)
1952年栃木県生まれ。
1975年東京工業大学理学部数学科卒業。
現在,東京工業大学名誉教授。
   専門は数論、特に絶対数学、多重三角関数論、ゼータ関数論
著書は『リーマン予想の150年』岩波書店、他多数。

「2019年 『リーマン予想の今,そして解決への展望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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