腸内細菌と共に生きる ---免疫力を高める腸の中の居候---

著者 :
  • 技術評論社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774171173

作品紹介・あらすじ

ついにたどり着いた研究の結論!!カギは体内の「共生」!「善」も「悪」もない「共生」を体内にとり入れて、人間は進化してきた。健康を支える秘密がココにある!

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:491.7||F
    資料ID:95150559

  • 題名は、読者に腸内細菌とともに生きる有意義と重要性と謳っているだけではない。筆者の人生が腸内細菌に寄り添って生きてきたところに、本書の迫力がある。腸内細菌との共生の有用性を証明するために、サナダムシのキヨミちゃんをお腹の中で飼って、その共生状態を観察してきた探究心にも共感する。キヨミちゃんを飼うようになってから花粉症が消えたそうである。共生しあう生き物はお互いにギブ&テイクしている。太古の原生細胞がミトコンドリアのもとになるアルファプロテオバクテリアを寄生させたことが、ヒトの寄生による共生の始まりであり、共生によってヒトは高度な成長を得ることができた。また、ヒトが腸内細菌と共生する効果は肉体にとどまらない。心の状態は腸内細菌に依存している。体内のセロトニンの90%は腸にあって、脳にあるのはたった2%だという話も衝撃だった。また、ニューギニアの人たちは便の量が一日1kgでその60%は腸内細菌の死骸であり、便の量が多いことは腸内細菌の死骸が多いこと。つまり、それだけたくさんの腸内細菌がすんでいるという話にも感動した。腸内細菌を増やし、腸内細菌と健全に共生して、身体も心も健康に生きたいと思った次第である。また、ヒトが独立した存在ではなくて、腸内細菌と共生して、その助けを受けて始めて生きていること、ならびに、ヒトの内臓器官さらには脳もその始まりは腸であり、腸が分化し進化したものであるという話も、ヒトの存在を考える上で新たな知見を得た。

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プロフィール

医師・医学博士。東京医科歯科大学名誉教授。1939年、旧満州生まれ。東京医科歯科大学卒。東京大学大学院医学系研究科修了。金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学教授を歴任。専門は、寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。日本寄生虫学会賞、講談社出版文化賞・科学出版賞、日本文化振興会社会文化功労賞および国際文化栄誉賞など受賞多数。著書に『笑うカイチュウ』(講談社)、『手を洗いすぎてはいけない』(光文社新書)、『病気にならない乳酸菌生活』(PHP文庫)など多数。

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