職場の問題地図 ~「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方
- 技術評論社 (2016年9月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774183688
作品紹介・あらすじ
職場にありがちな問題は、なぜ起こる?原因を図解で示しつつ、解決策を教えます。
感想・レビュー・書評
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ボトムアップアプローチの本
なぜ、日本の職場の生産性はいつまでたっても低いままなのか?
が、冒頭で提起されます。
気になった言葉は以下です。
・残業時間や、総労働時間は、結果でしかありません。結果だけの数字に着目して、仕事のやり方や組織のスキルなどのプロセスに目を向けない。これ、なんのいいがあるのでしょう?
・プレゼンテーション能力の高い営業マンが辞めたとたん、売上がガタ落ちした
・制度、プロセス、個人スキル、場の4つの観点で、問題点を洗い出し、できるところから良くしていきましょう。
・5つの要素で仕事をとらえる。①目的、②インプット、③成果物、④関係者、⑤効率
・進め方の提案 ①期限、②ステップ
・無駄な会議 そのものを減らす 会議の無駄 価値と効率を上げる
・会議の目的は5つ
①意思決定、②報告、③連絡、④情報共有、⑤ブレスト、アイデア出し
・会議の3本締め ①決定事項、②宿題事項、③次回予告
・定例は月金をさける 有休をとりやすくするため
・嫌な仕事であればあるほど、マニュアル化しよう
・サービスレベルを測定しよう
・2・6・2のルール 仕事をしない人をゼロにしたい
・だれが何をやっているのかわからないのは
①会話がない
②話しかけずらい空気
③常に時間がない
④他人のやり方を知る場がない
結論は、
■デミング博士の「定義できないものは、管理できない。管理できないものは、測定できない。測定できないものは、改善できない」
■業務がきちんと回りつづける状態にするには、定義⇒測定⇒報告⇒改善のサイクルの構築と維持が大切です。
目次は、以下です。
はじめに
1丁目 手戻りが多い
2丁目 上司・部下の意識がズレてる
3丁目 報連相できていない
4丁目 無駄な会議が多い
5丁目 仕事の所要時間を見積もれない
6丁目 属人化
7丁目 過剰サービス
8丁目 「何を」「どこまでやればいいのか」が曖昧
9丁目 仕事をしない人がいる
10丁目 だれが何をやっているのかわからない
11丁目 実態が上司や経営層に伝わっていない
おわりに詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
残業が多い・人が定着しない・報連相が出来ない……どこの職場にもある問題に真正面から事実を受け止め真に取り組もうとするためのバイブル。
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部内業務を改善しよう!という仕事のテーマを進めるにあたり、指針となる本はないかな?と考えていた中で見つけた本です。
読みやすく、わかりやすいです。
読み進めるうちに、うちの会社のことを見て書いているのかと錯覚してしまいました。
書籍内にデミング博士(品質管理の祖)の言葉が掲載されており、私自身、非常に刺さりました。
定義できないものは、管理できない。
管理できないものは、測定できない。
測定できないものは、改善できない。
また、実態が上司や経営層に伝わらない原因は、結果「しか」報告しないからとありました。
改善するには、「プロセス」を報告すべきと。
これからの活動に何度も読み返していきたいと思います。 -
〈仕事の5要素〉
1.目的(その仕事は誰のため?なんのため?)
2.インプット(成果物を生むためになにが必要?)
3.成果物(完成物は?期限は?提出先は?)
4.関係者(その仕事の関係者は?成果物は誰のため?)
5.効率(その仕事のスピードは?コストは?)
〈デミングの格言〉
「定義できないものは、管理できない
管理できないものは、測定できない
測定できないものは、改善できない」
〈問題と対策〉
1.手戻りが多い
対策1.ポンチ絵を描く
対策2.報連相のタイミングを設計・合意する
2.上司・部下の意識がズレてる
3.報連相できていない
対策1.報連相のやり方(口頭の場合)
1.所要時間を示し、相手の都合を確かめる
2.「報」か「連」か「相」か伝える
3.結論を伝える
4.論点を数で示す
対策2.報連相のフォーマット(日報などの場合)
1.今週の進捗報告
2.相談事項
3.周知事項
4.上司・他チームに依頼したいこと
5.来週の予定
4.無駄な会議が多い
5.仕事の所要時間を見積もれない
問題1.経験と感覚で仕事をすすめる
問題2.業務プロセスがない
対策1.業務プロセスを決める
対策2−1.「一時作業」なら所要時間を計測して記録
次回に活かす
対策2−2.「繰り返し作業」なら所要時間を毎回記録 分析して改善
対策3.「松竹梅」を示す
6.属人化
※属人化はなくならない
対策1.「良い属人化」と「悪い属人化」を見極める
・あたりまえの部分は属人化してはダメ
・付加価値の部分は属人化しても良い
対策2.優先度&属人化マトリクスで「悪い属人化」から脱出
対策3.引継のときにマニュアルを作る
・口伝のリレーは✕
・いい機会なので不要な作業は捨てる
対策4.嫌な仕事ほどマニュアル化しよう
・淡々と短時間でこなすことができる
7.過剰サービス
8.「何を」「どこまでやればいいのか」が曖昧
9.仕事をしない人がいる
10.だれが何をやっているのかわからない
11.実態が上司や経営層に伝わっていない -
定例会議は月金を外す。
報告すべきは結果ではなくプロセス。 -
久々の読書。 読みやすかったです
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残業だらけ、休めない働き方
まさにその通り!
一歩ずつ改善していきたい
7丁目過剰サービス
9丁目仕事をしない人がいる
そうそうって思ってしまった。
◯結果だけの数字に着目して、仕事のやり方や組織のスキルなどプロセスに目を向けてない
◯仕事は5つの要素で成り立っている
①目的
②インプット
③成果物
④関係者
⑤効率
◯会議について
目的とアウトプットを確認
目的はどれか
①意思決定
②報告
③連絡
④情報共有
⑤意思照会
(マインドを変えるならプロセスを変える)
◯時間や効率を測定できるようにしておく
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自分の職場の問題に対して、センテンス毎に見ることが出来て解りやすい。
特に「9丁目 仕事をしない人がいる」「11丁目 実態が上司や経営層に伝わっていない」は納得の内容だった。
簡単に読めるので、部下を持つ方には一読して欲しい。 -
文章が簡単で読みやすいうえに、イラストで一つにまとめてありわかりやすい。読むだけなら二時間くらいで読める。
書いてあることは、上司との認識のズレをなくすために頼まれた時に「〜で良いでしょうか」などと確認する、報連相のタイミングを決める、途中でも提出して徐々に擦り合わせて完成させる、など、基本的なことばかり。しかし、この本が出版され人気があるということは、それがどの会社でもできていないということの表れ。
目次だけで「当てはまる!」というものばかり。会社の管理職以上の方々にぜひ読んでいただきたい。
仕事をする上での基本が書かれているので、新卒やまだ働いて数年という人にもおすすめ。働き方を変えたいと思う人にも。
いつ、どこで、誰に、何を、どのようにして伝えるかを頼んできた相手に確認し、手順を大まかに決めて、簡単な完成図を書く。これで上司との認識のズレはなくなるし、いざというときに誰か別の人にすぐに引き継げるようにできる。