- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774189208
感想・レビュー・書評
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今号の主な特集記事は、以下の3つ。
* Web開発の基礎について
* Docker入門
* AWS入門
まず、毎年4月にやっている新人向けの特集記事で、Web開発の基礎について。
開発環境の作り方、ライブラリの探し方・使い方、エラーの読み方等の解説である。
内容はというと、さすがに初心者向けすぎる内容で、さほど役に立つものはなかった。
と言うよりは、初心者に教えるべきなのは、もう少し違うことなのではないかと疑問になった。
例えば「良いコードとは何か」や「他人と上手く開発するためには」「見積もりのやり方」といったことである。
今回の記事の通りにやれば、プログラムを動かすことは出来るだろうが、それでは趣味の領域止まりである。
専門誌であるからには、もう少し「プロとしての心得」について解説してほしいものだと思った。
次にDockerとAWSの入門記事については、恥ずかしながらまるで知識が無かったため、非常にためになった。
記事を参考に始めからコマンドを試してみるだけで、最低限の知識を得ることはできた。
ネットにも同じような記事はたくさんあるが、やはり玉石混交といった所で、プロの編集の目を通したものは質が違う。
技術の背景、使い方、実例例等が一通り網羅されており、良い内容だった。
また特集以外では、「進化を先取る現場から」が面白かった。
Supership社の和田さんがスクラムの勘所について語っているが、これが実にためになった。
その内容は、
・スクラムは最初と最後をしっかりやれば大体うまく回る
・KPTを機会的にやるとどうしても険悪になるので、Keepをたくさん出すようにファシリテートする
・誰か一人その場で強く意思決定出来る人がいないと、無駄に話をしてしまいがち
等である。
特に最後の点に関しては、スクラムは「全員でやる」と言えば聞こえはいいが、得てして誰も責任を取りたがらず、無駄に議論だけを重ねてしまうという経験が自分にもあった。
そういった時に「今話しても決まらないから後にしよう」とか「これはもう無くてもいいんじゃない?」といった、スパッと見切りを付けてくれる人は非常に重要だ。
まさに経験者からしか出ない、素晴らしい知見だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特集はどれも、もう一歩色々とまとまっていると良かったかもしれない…
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新人向けにはオススメな一冊です!