エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

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  • 技術評論社
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レビュー : 80
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774196053

作品紹介・あらすじ

技術的負債・経営との不和。プロジェクトの理不尽。上がらない生産性。そのすべての正体は不確実性の扱い方の失敗にあった。「コミュニケーションにおける不確実性を減らすには?」「技術的負債を解消する方法とは?」「経営陣とエンジニア間の認識のずれを解消するには?」エンジニアリングにおける、課題を解決する思考の整理方法やメンタリング手法を解説!

感想・レビュー・書評

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  • アジャイル、スクラム、技術的負債といった言葉だけが先行することが多いけど、その成り立ちと、不確実性つまり不安の扱い方の観点で説かれていて、腑に落ちた。
    個人がいかに自律的であるか。そして組織、ビジネス、プロセス、システムをエンジニアリングすること。エンジニア組織論ではなく、エンジニアリング組織論。学び多き良書だった。

    #エンジニアリング組織論への招待 #不確実性に向き合う #要再読

  • 文句なしの良書だと思う。
    エンジニアリングとは不確実性を削減する行為であるというシンプルな定義からはじめ、不確実性の観点から思考技術、メンタリング、アジャイルマネジメント、組織論の各種手法を解説している。
    みんな一回は読んでほしい…。

  • 世には表層的な「アジャイルなプラクティス」について取り上げることに終止した書籍が多い中,コミュニケーションや組織論などといった社会科学の背景からキチンと解説した良書.

    「アジャイル」を一面的に良いもの,推し進めるものとして紹介する書籍とはことなり,「ウォーターフォールとアジャイル」という対立軸の有意な側面とそうでない側面について論じて,アジャイルのムーブメントを相対的に論じているところもとても好感が持てる.

  • とても面白かった。エンジニアリングとは不確実性を減らすこと。不確実性は未来と他人。コミュニケーションの不確実性により情報の非対称性が生まれる。

    最初に認知の歪みに触れてるのがよい。

  • エンジニアマネージャーを目指す人は是非読むべき一冊だと思いました。ものを作り始める時にどれだけ最初の不確実なことをなくせるかが、進捗に遅れを出さずにプロジェクトをうまく回せるということが一番ひびきました。
    ついやりやすいタスクから手をつけてしまいがちですが、なるべく難易度が高いようなタスクから手をつけようという考え方に変わりました。
    また人と人との関係の重要性をうたっており、まさにその通りだとしみじみ感じました。

  • 1.思考のリファクタリング

    エンジニアリングとは不確実性を減らし、物事を実現すること
    不確実性(エントロピー)が下がる=情報を得ること
    →情報を生み出す仕組みが大事!

    人は事実を正しく認知できないという前提に立つ

    経験主義はわからないを行動に変換し、一歩でも早く正解にたどり着く思考の補助線

    遅延した意思決定=小さく失敗し、成功確率が上がるまで巨額の投資判断は行わない

    資産を微分して利益、
    利益を微分してビジネスモデル
    という流れの中で無形資産をコストと見なしてカットしてはいけない=局所最適になる恐れがある

    2.メンタリング
    高い目標が認知フレームを広げる

    4.学習するチームと不確実性マネジメント
    スケジュールマネジメントは制約スラックを削減すること
    制約スラックはリソース制約(属人化)と依存制約(クリティカルパス)がある

  • 学生、新卒、シニアエンジニア、プロダクトオーナー、エンジニアマネージャー、経営者、誰彼かまわず必読。正直まだ3割も実感を伴った理解になってない。が、それでいいんだと思った。

    著者は何だったかな、、何かで、「いろいろな本を読み漁った後に、この本を読んで欲しい」と述べておられたように記憶してます。

    私見ですが、いろいろな本を読む動機付けとして、この本で喉に魚の骨を刺しておくのは読み方のひとつ。意識/無意識に、アレって何だったんだ、むむむ、って思いながら、日々の仕事に向き合ったり、何か本を読んでいて、あっもしかして、あーこういうことか、なるほどー!という読み方ができるといいんじゃないかと思った。

    あと、この本の記述を不磨の大典のごとく援用して、誰かを非難するのは間違った使い方で、自分を振り返ったり、カイゼンジャーニーな使い方が幸せになれる用法と読んだ。

    以下、強く印象に残った章と感想。

    ch1-4,論理的思考の盲点。「やあやあ我こそは常に論理的思考に基づいて職務を遂行する職業人であるぞ」などという事実無根の願望を木っ端微塵にしてくれます。典型的には「カッとなってる時」は、さも猛烈に論理的に頭が高速回転頭してるように感じてますが、シャワー浴びて、頭をアイスノンで物理冷却して、この章を読むと、論理的思考の盲点を踏み抜きまくってることに気づくはずです。過去の様々を振り返っても恥ずかしくなります。からの返す刀で、いま進行中の仕事も点検してみると多々ひどいところがあって、まったくひどいです。ひどいと気付いたものは、角が立たないように軌道修正します。あれとかそれとか。喉の魚の骨。

    ch2, メンタリングの技術。内省の技術でもある。と読んだ。ヒアリングしつつ、メンターの思考リソースを貸しながら、メンティ自身に気づかせる。クソ難しい。今のところ読み返してる回数が最も多い。喉の魚の骨。

    ch3, ch4。企業買収の局面で、スタープレイヤーが居る居ないよりも、素晴らしいチームに高い金額がつく、というのを何か別のところで見た記憶があった。ch3,4を読んで、なるほど、チームがある、チームビルドできる人がいる、自己組織化している、などが高価になるロジックを理解できた気がした。喉の魚の骨。

    ch5-3,技術的負債の正体。恥ずかしながら、このレベル感で、多角的に深堀って紐付けて整理した論考は初めて読みました。目から鱗。循環的複雑度が負債の指標であるのは間違いなくも、他の構成要素を手繰り寄せることができず、まして「エンジニアと経営者のコミュニケーション」なんて結論になると1ミリも想像つかなかった。技術的負債には、システムアーキテクチャとかミドルウェア選定とかクラス設計で立ち向かうみたいなのイメージしか持ててないエンジニアは、この章を足がかりに他の章を読み進めると良いでしょう。

  • エンジニアリング組織論、というタイトルで、エンジニア向けかと勝手に思っていたが、実際は組織全般に関わるマネジメントについて丁寧に紹介してくれた本だった。
    会社以外のサークルや家庭すら組織であるから、どこへいってもこの知識は役に立つ。
    リーダーやマネジャーだけでなく、構成員がこれを理解していれば、もっと組織の雰囲気はよくなり、生産性も上がるはず。
    いろいろな場面で活用していきたいと思った。

  • タイトルの通り、技術的な話というよりもエンジニアという職業が抱える課題を組織の視点から色々と解説してくれている本。 目から鱗。 仕事をしていて、日々感じていたモヤモヤの正体が見えてきた。 霧が晴れた感じ。 同時に自分の至らなさも見えた。 先は長い。 まずはこれを何回か読み直して、そこから色々と深掘りしていこう。

    しっかし、エンジニアっていうのは勉強することありすぎ。

  • 「ソフトウェア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なものである」と言われながらも、実際に社会学的観点からエンジニアリングの問題を語った本ってそんなに無かったので、良い本が出たなと。過去にもTeam GeekやDevOps系の本で類例はあったかもしれないが、科学的な視点を織り交ぜつつ、丁寧に論を進めている本はなかなかなかった。

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著者プロフィール

広木大地(ひろき だいち)
株式会社レクター取締役。2008年度、新卒第1期として株式会社ミクシィに入社。同社メディア統括部部長、開発部部長、サービス本部長執行役員などを歴任。2015年同社を退社し、現在は技術組織顧問として複数社のCTO支援を行なっている。2018年2月22日に『エンジニアリング組織論への招待~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング』を刊行、第6回ブクログ大賞を受賞。

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