- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774198064
感想・レビュー・書評
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龍の章は参考になる生物の骨が多いのか、ページ数がとりわけ多い。
不確かな生き物に「もしかしてコレじゃない?」って仮説を立てるのは楽しい。
化石が残ってる古い生き物たちを知るのも面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「世界各地に残る、さまざまな伝承や伝説、物語。そうした伝承・伝説・物語には、「怪異」がよく登場します。西洋世界だとユニコーンやグリフォン、アラブ世界だとルフ、東洋の龍、日本のぬえ、天狗などが有名どころです。こうした怪異、単なる“架空の産物”と思っていませんか?
実は、怪異は、何でもかんでも架空というわけではありません。モデルとなった「何か」が存在することがけっこうあります。遠い遠い昔、人々が出会った「何か」が、長い年月をかけて「怪異」に変化して伝説や物語に残っているのです。
本書は、古今東西の有名怪異9体に着目。プロの学者が繰り広げる科学的考察をもとに、その「正体」に迫ります。昔の人は、一体何に出会って、その怪異を生み出したのでしょうか?」
もくじ
1章 ユニコーン
2章 グリフォン
3章 ルフ
4章 キュクロプス
5章 龍
6章 ぬえ
7章 天狗
8章 八岐大蛇
9章 鬼―終章のかわりに
著者等紹介
土屋健[ツチヤケン]
オフィスジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得 -
展示テーマ:鬼
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(借.新宿区立図書館)
先日読んだ荻野慎諧著『古生物学者、妖怪を掘る』がイマイチだったので、その荻野氏が監修を務めるちょっと前に出版されたこちらを図書館で借りて読んでみたもの。
本としてもまとまりはこちらのほうがはるかに良い。基本妖怪を古生物化石との比較で考えるというのだが、イラスト入りというところが効果的である。章末の荻野博士のコラムも悪くない。たぶんこれでは書き足りないということで『古生物学者…』を書いたのだろうが、残念ながら一冊の本にまとめる力を欠いていたようだ。
で、こちらの本だが、惜しむらくは著者の土屋氏には歴史とか古い文学に関してはちょっと知識が不足しているようだ。龍のところで正にかの椿井文書を使ってしまっているし(まあこの絵自体が偽書ということではないようだが、写したものではあるらしい)、その他引用の端々に若干不正確なところがみられる。もっとも、馬場隆弘著『椿井文書 ―日本最大級の偽文書』にはこの龍骨図は「ナウマン象」の物と書いてあるのでどっちもどっちなのかもしれない。(こちらの本によればトウヨウゾウ(ステゴドン属)とのこと)
一般的に、どうも専門外のことを書くと若干の不正確さが入ってしまうことが多いようだ。できれば専門の人に見てもらうようにすべきだと思う。 -
謎な生き物のほとんどが、絶滅した生き物の残したものを誤解したかも?は、アリだな〜。でも勝手に想像するのもすごいわ。想像力ある人が考えて、こうだって言っちゃったのかなあ?「幽霊は柳」みたい( ̄ー ̄)ニヤリ
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表紙にもなっている、サイクロプスと象の頭骨を結びつける
説にひかれて読んでみたのだが、とりあげられていてもいい
説が紹介されていなかったり(島根県で生まれ育った五十代
には「八岐大蛇=斐伊川」説にある種思い入れがあったり
する)、若干物足りない印象もあり、全体として怪異古生物
考についての入門書といったところではないだろうか。天狗
の頭と爪をそれぞれイルカの頭骨とサメの歯に比するあたり
は肯けるのだが、鵺とレッサーパンダは微妙かな(笑)。 -
ほとんどの回は「まあそういう仮説も一つありだなあ」というものなんだけど、サイクロップスだけは「絶対そうだ!」と確信できるもので、けっこう興奮した。
なるほどねえ、象の頭蓋骨ってあんな感じになっているのね。 -
飽きずにしばらくの間眺めてていられるリアルなイラストがとても良いです^_^。いやいやツチケン先生の文章も良いです。「怪異」ファンは必読でしょう。
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好奇心を満たしてくれる本。恐竜や絶滅種の化石から想像というものが多かったが、ヤマタノオロチの火砕流説は面白かった。鬼は漂白西洋人説が掲載されていなかったのが少し不満。
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書店パトロールで見掛け、内容の薄いトンデモ本かな…と期待せずに手に取ってみると、意外や(失礼)ムー脳の持ち主にとってはなかなか読み応えのありそうな中身っぽい。
著者を見るとなんと土屋健氏ではないか。
購入して実際に読んでみると、まあかなり適当で説明が足りないところもあり、中には古生物とはまったく関係のない考察もあったが(笑)、生き物好き、古生物好き、UMA好きならば総じて興味を持って読み進められる内容だった。
特に"キュクロプス"の項は、なるほどと納得させられた。
ただ、規模の小さな出版社の単行本にはしばしば見られがちだが、明らかな誤植が複数個所あったのが残念。