不思議がいっぱいあふれだす! (読書がたのしくなる・ニッポンの文学)

著者 :
  • くもん出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774313436

感想・レビュー・書評

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  • 夢野久作の「卵」現実でなく魂で結ばれた少年と少女の卵からは何が生まれるはずだったのか・・・。
    小山内薫の「梨の実」初めて読んだけども、奇術師父子に大がかりな舞台装置、劇作家ならではなのかしらん。
    豊島与志雄の「天狗笑い」、「泥坊」でも思ったけど豊島作品はなんかこう・・・ほのぼのする。
    小泉八雲の「耳なし芳一」あまりにも有名な本作。毎回八雲読む度に思うけど、ギリシア人が日本人の奥さんと日本の怪談を資料集めてまとめて書いたっていう事実とガッツに驚いてしまう・・・。
    久米正雄の「握飯になる話」ホラーでなく、ほのぼのファンタジーです。なんてーか・・・かわいいんだけど切なくて・・・でもやっぱりかわいい・・・。
    夏目漱石の「夢十夜」は第一夜、第六夜、第九夜を収録。全部好きだな~~。第九夜収録してるのってレアじゃないか?一番はがゆくて、漱石ぽくて好きだ。
    芥川龍之介の「魔術師」芥川といえば人間の業。でもこれは子ども向けだからかな、ウンウンそうだぞ~って素直に頷いて読み聞かせられる。
    太宰治の「魚服記」・・・す、好きだ・・・。他人からしたら救いのないのが、彼女にとっては救いたりえるのかもしれない・・・。残酷さとちっぽけさと、確かな痛み。
    死に引っ張られてしまった傷付いた少女の変身幻想奇譚でも通るけど・・・。それにしてはあまりにちっぽけで残酷なのがあまりにも太宰らしい・・・。でも父親に乱暴された娘の近親相姦もあり得るんだよなあ・・・だってあの空白の一行・・・疼痛・・・。あまりにも地獄・・・。

  • 夢野久作『卵』14分
    小山内薫『梨の実』11分
    6-1
    梨の実を読んだ。

  • 夏目漱石の「夢十夜」が読みたくて手に取った。
    著名な近代文学作家の「不思議な」短編を集めた児童書だ。
    児童向きとあって文字も大きいし注釈はあるしで(この注釈が大真面目なんだろうけど微妙に可笑しい)読みやすい。
    なにしろブンガクらしいものは読まないので、ほとんどが未読の短編ばかりだった。
    「文学」のとっかかりにはいいのかもしれないけど、あまりに短編が短く、さらにバラエティに富みすぎた作家のラインナップなので、それぞれの作家の特徴や雰囲気は感じられず、ひどく雑多な印象を受ける。
    ただでさえ小難しい印象のある近代文学、やっぱり何作品かまとめて読まないとその作家それぞれの深みや面白みはわからないのかも。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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