アンネの木

制作 : マウリツィオ・A.C. クゥアレーロ  Ir`ene Cohen‐Janca  Maurizio A.C. Quarello  石津 ちひろ 
  • くもん出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774318851

感想・レビュー・書評

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  • ナチスによるホロコーストの犠牲になったユダヤ人少女アンネ・フランクの著書や関連図書が破られるという事件が多発している。
    本になんの罪があるというのか、実に嫌な気分になる事件だ。
    イスラエルとの仲は良好だし、日本人はユダヤ人に対する嫌悪の感情は持っていないし。
    それに、戦時中ユダヤ人に命がけで救いの手を差し伸べた杉原千畝さんや樋口季一郎さんの存在もある。
    【アンネの日記】を読んで涙し、共感した人も相当数いることだろう。一日も早く解決しますように。
    おっと、本の紹介からそれてしまった。
    原題の「アンネの木」とは、アンネ・フランクが第二次世界大戦中の隠家の窓から見えたマロニエの木のこと。
    アムステルダムにあった木が、アンネの思い出を語るという形式をとっている。
    漢字に振り仮名は振ってあるが、内容からして小学校高学年以上かな。約13分。

    後書きに、訳者の石津ちひろさんの言葉と、広島にある「ホロコースト記念館」の館長さんの解説も載っている。そこをざっと読んだだけでも参考になるが、でも、やはり先に【アンネの日記】を読んでおくほうが良い。
    その方が、この作品が光ってくるからだ。
    また、このマロニエの木は台風で倒壊したあと、切り取られた小枝から育った苗木が記念館に寄せられて、今は大切に育てられているということも、予備知識として。

    さて、文章は抑制が効いて端正な印象。
    色彩を抑えた挿絵も、この文章にふさわしい。
    ただひとつ、武装警官たちが隠れ家に突入した場面は、木から眺めたように俯瞰して描かれ、黒いヘルメットの数々が恐怖をあおる。
    理不尽の極みのような暮らしと、襲って来る不安と闘いながらも、アンネはこう書いている。
    【雪に閉ざされる寒い冬のあとには、
     命のはじける春がかならずやってくるのだと、
     心の底から信じていたのです】
    アンネにとってこの木の存在は、自由の象徴のようなものだったのかもしれない。
    心の琴線に触れるたくさんの言葉を残して、15歳の少女はこの世を去った。
    時を経ても、伝え続けなければいけないことが、ここにある。
    そして、アンネのお父さんであるオットー・フランクさんの【平和をつくりだすために、何かをする人になって下さい】という言葉が、いつまでもいつまでも胸に残る。
    平和を貪ってきただけの自分は、一体何をしてきただろう。。。

  • タイトルから大体想像できるんだけど、やっぱり切ないね。
    アンネが望んでいた「野蛮な争いのない静かで平和な世界」に今なってるの?って聞かれた感じ。
    自信をもってイエスと答えられないな・・・。

  • 控えめな絵が言葉と意味を引き立てています。絵本だからこそ伝えられることがある気がします。

  • 感動する。情景が浮かぶ。詩のようで話がきれい。片面に文、絵。

  • マロニエの木とアンネの心の交流を伝える。

  • 戦争の話はどれも悲しい・・・

  • 私は、オランダのアムステルダム市、プリンセンフラハト263番地の裏庭に植えられた、一本のマロニエの木…。
    かつてのこで、隠れ家生活を送っていた、13歳の少女、アンネ・フランクについて、みなさんに、話しておきたいのです。

  • 第二次世界大戦のさなか、ユダヤ人であった少女アンネ・フランクは、家族とともに、オランダの隠れ家で、籠の鳥のようにひっそりとおくった生活を日記につけていました。「アンネの日記」です。その日記に登場する、隠れ家の裏庭に植えられた1本のマロニエの木。今は朽ちて、切り倒されるのも時間の問題になってしまったこの木が、アンネの事を語ります。隠れ家から外に出ることを許されず、密告され、連れ去られて、15才の若さで亡くなったアンネ。いま、朽ちていくマロニエから切り取られた小枝から苗木は育てられ、アンネの思い出を守り続けてくれるでしょう。

  •  13歳の少女、アンネ・フランクが隠れ暮らしたアムステルダム市のプリンセンフラハト263番地の建物。その裏庭にあったマロニエの木の物語。

  • 『アンネの日記』でアンネが隠れ家から見つめていたというマロニエの木。
    この絵本はそのマロニエの木が語り手となっています。
    外に出ることができない苦しい隠れ家生活の中、
    アンネ達は木の姿を見て季節を感じ、安らぎと希望と与えられたんでしょうね。
    残念ながら2010年8月、台風のため倒れてしまったそうですが、
    苗木がアメリカ、カナダ、そして日本にも贈られて育っているとのこと。
    この絵本を読んで『アンネの日記』を手に取る子ども達が増えますように。
    平和の尊さについてじっくり考えたい絵本です。

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