脳と運動のふしぎな関係: 体で覚えるって、どういうこと? (くもんジュニアサイエンス)

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  • くもん出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774322407

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  • (No.14-14) くもんジュニアサイエンス

    内容紹介を表紙裏から転載します。
    『人間の運動を科学するー体を動かす脳のしくみやふしぎが見えてきた!

    「補助輪なしで自転車に乗れるよう、練習したのかな?」「そう。なんども転んだりしているうちに、なんとなく乗れるようになったよ」
    「リコーダーが、じょうずに吹けるようになったね」「くりかえして練習していると、指が自然に動きはじめたんだ」
    みなさんにもきっと、このような経験があることでしょう。ほんとうにそのとおりで、体を動かすときには、わたしたちが知らない間に、脳はずれを修正し、学習し、コントロールしていることがわかってきました。
    また、片手だけを動かす運動と両手を動かす運動のふしぎなちがいも、明らかになってきています。
    そのような最新の研究はもちろんのこと、みなさんが興味津々の「運動の上達に役立つ研究の成果」も紹介します。』

    著者は子供の頃、人型ロボットのアニメが大好きで、将来はロボットの研究者になりたいと思っていたそうです。そして科学者を目指すうち体が動く仕組みを解明する研究室があることを知り、自分がやりたかったことはこれだ!とそこへ進みました。ロボットの研究とちょっと違いますが、人型が動く仕組みを研究するということはその延長線上にあったのだと思えます。子供の頃の夢を実現した人です。素敵だわ。

    読んでいて一番興味深かったのは、片手と両手の運動のこと。
    片手で動かし方を覚えた動きと、それを両手にしたときの動き、これが違う動きだと脳が判断しちゃうなんて!
    右手で練習してそれをマスター。それに左手をくわえたとき、右手は動きをマスターしているはずと思ったら違う。脳は、これは新しい動きだと判断するらしい。だからマスターしてると思った右手もうまく動かせなくなっちゃう。
    このこと、私は何となく経験で感じてたんだけど、科学的に説明できることだったのね。
    ということは、最終的に両手でやらなければいけないことなら、最初から両手で練習した方が効率的ということですね。
    ここには書いてなかったけど、体全体を使う動きも同じでしょう。手だけ、足だけ、など分解して練習したとき、大脳は理解しても、小脳は分かってくれないんだわ。

    小学生にも分かるように書かれているため、結構難しいことを説明しているのに理解しやすくて、楽しく読めます。
    筋肉はいい加減だけど効率的で省エネとか、意識しなくても脳が自動的に計算してくれる仕組みとか・・・。

    実際にやっている研究の様子なども書いてあるので、これを読んで自分もこんなことをやりたいという子がいてくれたら頼もしい。

    副題にある「体で覚えるって、どいういうこと?」を科学的に知って運動の指導をしてもらいたいと思うので、子供だけでなく学校の先生にも読んでもらいたい!なんて考えました。

    たまたま図書館で見かけて借りてきたのですがとても面白かったです。こんなシリーズがあるなんて知らなかった!このシリーズもっと読みたいわ。

  • くもん出版ジュニアサイエンスのため、「体で覚える」を平易な言葉で説明しています。
    以下に日々の実践に生かせそうな点をピックアップしました。
    P74「ものごとを覚える記憶とからだで覚える記憶はことなります」
    →新しいことを学ぶ学習と体で覚える学習では効率の良い学習方法が異なるので、学習内容に応じた学習方法が必要ですね。
    P101・単純動作を200回繰り返し行う学習と、1回毎に休みをいれて1回ずつ行うことを50回繰り返し行う学習の効果はほぼ同じである。繰り返すよりも休みをはさんだ方が効率の良い学習ができる。
    →連続的に繰り返し行うよりも、例えば10回1セットなどとして途中に間を入れる方が良いそうです。
    P74「小脳は大脳と情報交換をしあい、わたしたちの知らないところで運動指令をもとに動きを予想したり、失敗の修正やずれを調整したりしています」
    →感覚器官の入力に課題がある場合には、「失敗の修正やずれを調整」すること自体が難しい。ビジョントレーニングや体幹トレーニングなどの感覚器官の入力にも目を向けた支援が必要な場合も多いと思います。
    P105「ごほうびをもらったときには、大脳基底核という場所にある神経細胞からドーパミンという物質が分泌されます」
    →ドーパミンが動機付けだけでなく、作業記憶に関連するということも徐々に明らかになっているそうです。http://www.kyoto-u.ac.jp/…/new…/h/h1/news6/2013/130809_1.htm。「ごほうび」というと、動機付けと思っていましたが、作業記憶に関連するとは思っていませんでした。
    他にも、片手運動の記憶と両手運動の記憶は異なる場所に保存されるという著者の研究も興味深かったです。
    http://urx2.nu/h7Xk

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プロフィール

東京大学大学院教育学研究科「身体教育学」コース教授。博士(教育学)。1967年徳島県生まれ。東京大学工学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程修了後、1998年から国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所研究員。2006年から現職。脳や脊髄(せきずい)の神経細胞、筋肉がかかわる人の身体運動の制御、学習のメカニズムを研究している。

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