ちょっとそこまで、冒険に。 (読書がたのしくなる・世界の文学)

制作 : 水越規容子 
  • くもん出版
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本棚登録 : 27
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774324159

作品紹介・あらすじ

外国文学の名作を、日本の著名な作家・翻訳家の名訳で堪能する「読書が楽しくなる・世界の文学」シリーズの第2期。本巻のテーマは、「冒険」! 「冒険」と聞くと、世界を一周したりだとか、宇宙に飛び出したりだとか、大掛かりなものを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ここに集めたのはそんな「大冒険」ではなく、日常の少し先にある「小冒険」を描いた作品です。あなたもちょっとそこまで、「冒険」に出かけてみませんか?
●近・現代の海外文学の代表的作家から知られざる作家まで。「短編作品」にしぼって作品を集めました。収録された作品の長さは、「朝の十分間読書」にもぴったりです。
●作家ごとの編纂ではなく、「テーマ」別での編纂。さまざまな作家たちのバラエティー豊かな作品に、読者はふれることができます。
●「ニッポンの文学」シリーズ同様に、テキストは現代仮名遣い、現代送り仮名を採用しています。原文を損なわない範囲で一部の漢字は仮名に改め、漢字には全て、フリガナをつけています。
●本文の下部に脚注、各作品の扉裏に作家解説、巻末に鑑賞文をつけています。また、月報にあたる案内書「+PLUS(プラス)」には、作家に関する情報や豆知識を掲載しています。
●テーマの設定、作品セレクト、および、鑑賞文等の執筆は、読書指導のベテランである現役教師・司書の方々が担当しています。

感想・レビュー・書評

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  • いや、あの、内容すごく面白いんですけど、本が中途半端に固くてすんごい読みづらいのなんとかならなかったんですかね!?笑
    名作揃いで海外文学に気軽に親しめる良著なんですけど人に勧めづらいなぁ…

  • そんな大昔からこういうアイディアってあったんだな…と驚かされる
    それが古典の良さ

  • 近・現代の海外文学の代表的作家の作品を、「短篇作品」の中から精選。テキストは、現代仮名遣い、現代送り仮名を採用。

    「作者が思い描いた世界が手にとるようにイメージできることもあれば、ひとつの言葉や文章に心をうばわれたり、あるいはつまずいたりして、なかなかすいすいとは読み進められないこともある。けれど、それこそが、文学の楽しさなのだ。自分の好きな時に、自分のペースで、気楽に読んでほしい。孤独との闘いの中で、キミはきっと、無限の想像力を手に入れるだろう。」
    (背表紙の言葉。好き)

    解説:みずこしきよこ(親子読書地域文庫全国連絡会・日本子どもの本研究会会員)
    ●五十銭銀貨
    ハンス・クリスチャン・アンデルセン
    鈴木三重吉 訳
    ・アンデルセン(1805-1875)
    デンマークの童話作家、詩人。グリム兄弟やディケンズなど海外の作家と交流。『マッチ売りの少女』『人魚姫』など、150編余の「アンデルセン童話」で名高い。その他の主な作品に『即興詩人』『絵のない絵本』など。
    ・鈴木三重吉(すずきみえきち)1882-1936
    小説家、児童文学作家。童話、童謡雑誌「赤い鳥」を創刊。大正期の児童文化振興に付与。主な作品に小説『黒髪』、童話『古事記物語』など。
    ・この話は、五十銭銀貨が主人公で、主人の財布とともに海外へ出かけたのはいいものの、じっと財布の中にいるのはつまらない。外の世界へと飛び出しますが・・。

    ●新浦島
    ワシントン・アーヴィング
    楠山正雄 訳
    ・アーヴィング(1783-1859)はアメリカの随筆家、小説家。本作『リップ・ヴァン・ウィンクる』や『スリーピー・ホローの伝説』などの短編小説、エッセイを収録した『スケッチ・ブック』(ドイツの民間伝承をアメリカに置き換えた話)で、アメリカの作家としてはじめて国際的な名声をえた。他の作品に『ニッカ―ポッカ―のニューヨーク史』『アルハンブラ物語』『ワシントン伝』など。
    ・この話は、口やかましい女房から逃げ出して、静かな山の中へ入り込んだ気のいいリップが、奇妙な小人たちと酒を飲み、目が覚めて村を降りてみると20年がたっていた!?という浦島伝説によく似たお話。

    ●死んで生きている話
    マーク・トウェイン
    佐々木邦 訳
    ・1835-1910 、19世紀のアメリカを代表する作家。生きた口語で希望に満ちた人々の生活を語る作家として出発したが、晩年には『人間とは何か?』などで悲観的な思想を示した。主な作品に『トム・ソーヤの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』『不思議な少年』など。
    ・お話:どんなに件名に絵をかいても売れない4人の貧乏画家が、しまいにとんでもない計画を立てる。それは、仲間の一人を死んだことにして絵を高く売るという作戦なのだが・・。

    ●猫の楽園
    エミール・ゾラ
    榎本秋村 訳
    ・1840-1902 19世紀フランスでの自然主義文学の主導者として活躍。人間を遺伝・環境・時代の三要素でとらえる「実験小説論」を提唱。完結までに22年の歳月をついやした「ルーゴン=マッカール」シリーズ(全20巻)が代表作。
    ・お話:なんとも生意気係のオス猫が、何不自由ない生活に飽きて屋根に飛び移り、野良猫たちといっしょに一夜の冒険をする話。

    ●埋められた宝
    オー・ヘンリー
    長谷川修二 訳
    ・1862-1910 アメリカの小説家。鋭くも温かい視点でニューヨーク庶民の生活を切り出した作品を多数発表、短編小説の名手と呼ばれる。多様な職業体験、横領罪での刑務所暮らし、逃亡生活、列車強盗犯との信仰などの経験が作品に色濃く反映されている。本格的な執筆は刑務所にいたころからで、実名で投稿することができないためにO(オー)・ヘンリーという筆名を使い始めた(諸説あり)。主な作品に『自動車持たせて』『最後の一葉』『巡査と讃美歌』など。
    ・お話:冒険話におきまりの宝探し。でも最後に見つかった宝とは!?

    ●世界漫遊
    ヤーコブ・ユリウス・ダビッド
    森鴎外 訳
    ・1859-1806 オーストラリアの小説家。47歳の若さで死去。幼少期に父を亡くし、貧困に苦しみながらも文学と歴史への関心を育み続ける。社会批判と宿命論的人生観につらぬかれた『ハンナ』『道ばたに死す』『おとなしいマルガレーテ』などの作品を発表。『ハガルの息子』『雨の日』などの演劇作品も残している。
    ・お話:主人公はウィーンの銀行に勤める平凡な小男。「誰か世界を一周してこないか」との申し出に、前後の見境なく引き受けてしまうが、その申し出には別の魂胆があった。

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著者プロフィール

公立中学校図書指導員。親子読書地域文庫全国連絡会会員。日本子どもの本研究会会員。

「2016年 『ちょっとそこまで、冒険に。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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