- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774327792
作品紹介・あらすじ
「アサギをよぶ声」シリーズで、戦うヒロイン・アサギを描いた森川成美が手がける、まったく新しい歴史ファンタジー。今度の主人公は、源義経への復讐を誓う、平家のお姫さま!
なにもいらない 義経の命のほかには……
壇ノ浦の戦いから、ひとり生き残った平氏の姫・さよ。奥州藤原氏配下の武士・清原良任のもとに身を寄せ、弓馬の腕を磨いていた彼女には、一族を滅ぼし、自分から幸せな生活を奪った源氏の大将・源義経に復讐をするという野望があった。兄・頼朝に追われ、都から落ちのびてきた義経が、藤原泰衡の館に滞在していると聞き、良任とともに平泉にやってきたさよだったが……。
感想・レビュー・書評
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奥州で暮らすさよは、流鏑馬もこなすお転婆な娘だった。ある日、平泉の泰衡さまの館に義経が逗留していることを知る。実はさよは平家の生き残りで、義経には大切な人たちを殺された恨みがあった。なんとかして義経を討ちたいと思っていたら、義経の子千歳丸の遊び相手として館に住むことになり…。平家と義経の栄枯盛衰を12歳の少女の目線で語る。人気の義経を悪役として描きながら、人間の悲哀をも感じさせる物語。
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外から見た源義経。平氏から見た源義経とも言える。
源義経という名前に対する恨みがあろうと、個としてのその人や、その家族を知ってしまえば、そうそう割り切ってはいられない。
みんないろんなことを考えながら生きている。
当たり前のことだけど。
歴史を題材にした作品なので、結末はある意味見えている。
そのラストに対しては、児童文学だからな…と思ったのは確か。 -
一族の復讐のため、ある人物を殺そうと誓っているさよ。誰にも言わず、その誓いを果たそうとするが……。児童向けで復讐ってどうよ、と思っていたのですが、こういう展開か。うん。これはこどもに読んでほしい話かも。
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世は源の時代。復讐を誓う平家のお姫様、さよのお話。