酒場學校の日々 フムフム・グビグビ・たまに文學

著者 :
  • 皓星社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774406046

作品紹介・あらすじ

1960年、詩人・草野心平が新宿1丁目に開いた「酒場學校」が、2013年、新宿ゴールデン街で閉校した。最後の5年間、「水曜日のママ」をつとめた著者が描く、偏愛と断片のドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • もっと早く出会いたかった。
    本好き?詩や文学に興味がある人には文句なくおすすめの一冊。

    新宿 ゴールデン街にあった「酒場(バア)學校」

    もともとは草野心平が新宿一丁目に開いたバーで一度は閉店したが、当時そこで働いていたママ 禮子さんが草野心平の死後ゴールデン街に場所を移して開校したお店。
    著者 金井真紀さんは2009年〜閉校する2013年までその店でママとして働くことに。
    そこでの日々、出会ったさまざまな魅力的な人たちの貴重な記録。

    読んでいると、訪れたこともない酒場(バア)の様子、登校してくる魅力的な人々が姿が浮かび上がってくる。
    恥ずかしながら草野心平は、文学史上の人物として名前だけは知っていたけれど、作品にもふれてこなかった。まして、彼が生活のために酒場を開いていたとは知る由もなく。
    しかし、草野心平さんのつながりで語られる詩人や學校に関わった人たちには、なじみ深い人々が多く、興味深く引き込まれた。
    金井真紀さんが酒場學校に禮子さんに出会ってくれて本当によかった。こうしていま、長い歴史のほんの一部分だとしても、いきいきとしたその姿を読むことができるのだから。

    最後は涙ながらに読み終えた。

    くしくも明日は酒場學校が閉店した10月31日。

  • いわゆる女将さんママの時代から草野心平の酒場だった學校の最後まで。金井さんの書き方は暖かくてよい。

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著者プロフィール

1974年千葉県生まれ。文筆家・イラストレーター。「多様性をおもしろがる」を任務とする。著書に『はたらく動物と』(ころから)、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『虫ぎらいはなおるかな?』(理論社)、『世界はフムフムで満ちている』(ちくま文庫)、『日本に住んでる世界のひと』(大和書房)、『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行』(岩波書店)など。難民・移民フェス実行委員。

「2024年 『それはわたしが外国人だから?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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