君が勇気をくれた 九回裏のフルスイング

著者 :
制作 : 元気が出る本」出版部 
  • 現代書林
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774515519

作品紹介・あらすじ

「自分の声に従いたい。
そうしないときっと、後悔だけが残るから……」

全国高等学校野球選手権 神奈川大会 準決勝、
県立南台高校 対 県立相沢高校、
場面は九回裏、ツーアウト二、三塁。
逆転のチャンスが劣勢の南台にめぐってきた!
満席のスタジアム、その視線は一つの白球に注がれていた……。

大会注目のスラッガー岸川勇人、
中学までいじめられっ子だった野上貴志、
野球部キャプテンで補欠の佐藤元気、
岸川勇人の兄・岸川太一、
南台高校野球部OB・岩崎淳一郎、
元高校球児で球審の古賀善雄、

一つの白球を見つめる6人が織りなす
心洗われる成長物語。



【著者からのメッセージ】

年を重ねるごとに時間の経過が早くなっているのではないか、と
感じることがあります。
生意気にも日常を送ることに小慣れてしまっているとき、
新鮮な気づきや刺激、心が震える感動を与えてくれるのは、
僕の場合、決まって目の前にあらわれる「人」です。
周りの誰かの姿に触れるたびに、胸の内側に熱が生まれます。
その熱が僕の人生の動力となります。
人生を一歩前へと進めてくれるのです。
この物語が、ほんのちょっとでも、
読んでいただいたあなたの勇気の足しになったら幸いです。
(「あとがき」より抜粋)

感想・レビュー・書評

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  • 「人生は一度きり」「後悔のないように生きる」
    そんなことは度々考える。
    けれど、
    そう考えてみると、
    毎年違う「人」と出会い、関わり、
    様々な影響や熱を受け取れる私の仕事は、
    反対に相手にも熱を与え得る私の仕事は、
    幸せなのかもしれない。
    それでも、私の場合は
    あくまで流れに身を任せた
    受動的な出会いだから、
    もっと自分から、人に会いにいきたい。

  • 良かったと思う。
    色々な人の視点で同じシーンを描いてるってところと、同じシーンでもその場ではいる人だけの物語があるってことを書いてあってわかりやすかったです。

  • 甲子園神奈川県予選準決勝
    9回裏2アウト、2対3で負けている
    ランナー2、3塁
    バッターは前の試合でも大活躍の4番
    どうなるのか手に汗握る状況。

    その1打席を
    ・バッターの高校の元いじめられっ子の放送部部長
    ・ピッチャーの高校のレギュラーではないキャプテン
    ・主審
    ・バッターの高校のOB
    ・バッターの兄
    そしてバッター
    の6つの視点から描かれている
    それぞれのこの打席に対しての熱い思いがある、それぞれの人生を照らし合わせてこの打席をうつしている

    前向きで明日に向けて勇気をもらえる一冊

  • 【多面見方】
    小説です。

    ベタにいい感じです。

  • 高校野球地方大会準決勝、最終回、ツーアウトからの一打席を様々な登場人物の目線でその人の人生に絡められて物語は進んでいく。たった一打席の物語。

  • 普段は喜多川泰さんと同じ、横浜市にある学習塾『聡明舎』で中高生の指導にあたっている著者の三作品目。すごくおもしろかった。読むときは、目次に目を通さずに読み始めることをおすすめします。

    舞台は甲子園をかけた高校野球神奈川県大会の準決勝。例年であれば、強豪私立高校同士の対戦になるが、今年は県立高校同士の対戦になった。
    両校とも、勝てば初の決勝進出。相沢高校には大会屈指のエース、南台高校には四番にスラッガーを要し大会を勝ち抜いてきた。

    そんな準決勝の9回裏、3対2で相沢高校が1点リード、ワンーアウト、ランナー1、2塁、3番バッターが送りバントを決め、ツーアウト、ランナー2、3塁となり、バッターは南台高校の四番、岸川勇人。
    そのたった一打席での、球場にいるいろんな立場の人たち、バックネット裏からボイスレコーダーを片手に実況する四番岸川勇人の友達で放送部部長、補欠ながらも三塁側ベンチから戦況を見つめる相沢高校野球部キャプテン、野球が大好きで息子に高校野球をやらせたかった球審、外野スタンドで応援する3人の南台高校野球部OB、バッターボックスに立つ南台高校四番岸川勇人、一塁側ベンチの上からカメラを構える岸川勇人の兄、の心境を綴られていて、青春の熱さが伝わってきた。

    人は周りに一人でも壁を突き破って前に進もうとする仲間がいれば、自分の価値観も大きく変わり、普通に考えたら無理という場面でも、やってみればうまくいくんじゃないかと力が湧いてくる。そして、その力は周りに伝わって、ほかの誰かをも動かす力になっていく。自分の胸に生まれた熱は、自分だけにとどまるものではない。

    高校野球を舞台にした、たった一場面、しかしそこにいる様々な立場の人たちは、その場に立つためにいろんな経験をして、いろんな場面を積み重ねてきた。人にはそれぞれ生き方がある。目の前にあるかけがえのない今を精一杯に生き、自分は知らずとも、自分の生き方や考え方、熱を伝え、人にいい影響を与えられる生き方をしたいと思えた。

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著者プロフィール

1980年、佐賀県武雄市生まれ。
横浜国立大学卒。
まったく新しい塾の在り方を追求している横浜市の学習塾「聡明舎」で、
中高生の指導にあたっている。

2008年に『I met a boy. 父の日に、バンビ公園で。』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)で作家としての活動を開始。独特のファンタジー自己啓発小説として、注目を浴びる。
続く『ブレイクスルー』(現代書林)では、若者たちの現状突破ストーリーを爽快に描き、幅広い読者層からの支持を得る。
『ブレイクスルー』の出版以降、執筆活動だけでなく、
「一歩踏み出す勇気」をテーマとした講演活動を行うなど活動の幅を広げている。


「2016年 『君が勇気をくれた 九回裏のフルスイング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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