バッテリー〈5〉 (教育画劇の創作文学)

制作 : 佐藤 真紀子 
  • 教育画劇
3.75
  • (144)
  • (73)
  • (246)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 655
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774605494

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 中学野球部に入部した、原田巧と永倉豪。一人の天才の登場は、周りに波紋を投げかけた。野球部顧問のオトムライとの対立、先輩たちの陰湿ないじめ。「お前はおれを信じてないのか」巧は豪に投げかけるが…。

  • 巧と豪、瑞垣と門脇のぶつかり合う姿が生々しく、そして痛々しい。それでも豪のことを分かりたいと思いはじめた巧の姿に成長を感じました。これまではただボールを受ける相手としてしか豪を見ていなかったので。遊びで瑞垣を挑発した巧を豪が叱りつけるシーンで、豪は豪なりに巧を理解しようとし、過去には不信に揺らぎながらも巧を信じていたのだとわかって、胸が熱くなりました。それから印象的だったのは青波の成長を感じられた買い出しのシーンと、病院の屋上でシーツを干すシーン。著者のキャラクターへの想いと、こまやかな感性を感じました。

  • ★2016年11月1日読了『バッテリー5』あさのあつこ著 評価B
    横手二中に叩きのめされた巧と豪バッテリー。二か月経っても、豪は巧のボールを受けようとしない。また、巧の祖父で高校野球の名監督として有名だった洋三は、懸念する。
    有り余る才能も強靭な精神にも肉体にも、おそらくは運にも恵まれているであろう孫の巧に、深く欠落しているものがあるとすれば、野球とは生身の人間が絡まり合って初めて野球になるという認識。
    人を愛おしいと知って初めて野球ができるのだ。それは、グランドにうずくまる仲間の掛け声や、向かってくる相手の気迫や怒声、歓喜を生身の身体で受け止めることが野球なのだ。生身の身体から出た声や感情や動きを生身の身体で受け止める。人を愛おしいと思わなければできないことなのだ。

  • おもしろかった。
    なんか、野球ものというより、思春期のこころがメインだなあとあらためて。
    そして、落ち着いてよんだら、BLじゃあなかった。
    まあ少々怪しいセリフを吐いてはいるものの、
    真っすぐ読むとそうじゃあないわなあ、っと。
    にしても、このこら真面目にいろいろ考えすぎなんとちゃう?と思ったりも。もっと気楽に考えられないもんかしら?
    それともこの時期ってこんなもんだったかなあ?
    うーん。
    なんか愚直なほどに、自分とも周りとも向き合ってる姿が
    清々しいとも痛々しいとも。

    野球というものを通しての出会い。
    もしそれを介していなかったらもっと違う関係をもつこともできたのかも、と彼らも考えたりしてるけど、
    まあ、そうだったらこーゆー話にはならないわけで。
    正直、こーゆーチームプレーなスポーツのよさ、というのは
    競技者の立場の気持ちってのが全く理解不能なんで(基本個人プレイしかやったことないんで)この野球に対する皆の熱情ってのが、魅力的ではあるんだが、実感はない。

    さてさてラストは横手対新田の試合ってことになるんだろうな。
    吉貞はバーガーにありつけるのか?(笑)

    にしても瑞垣のひねくりっぷりはすごいなあ。
    中3でこれって・・・。末オソロシイですわ~。

  • 「なにがほしくて、ミットを構えてんだよ」
    め・い・げ・ん。

  • タバコ、酒、二日酔い…などなど、生々しかった…バッテリー二人の マウンド、マウンド外での 心の葛藤…なんか、青春って感じです♪

  • 瑞垣くんみたいなタイプは、ニガテ……

  • 巧の極限まできりつめた孤高への執着も、きたないものたくさん抱えて自分も巧も壊してそれでもマウンドにあがる豪も、とてもとても好き。
    世界から眼を閉ざし耳を塞ぎ、独りで立つことは正義であり強さなのだと疑いもしなかったのに、本能の快感にぐずぐずと侵されて“マウンド外の”豪に問いかけずにはいられなくて、弱く崩れていく巧がひたすらに愛おしい。

    考えてみればその頼りなさと切迫感と、必然に似たようなものは、中学の頃感じていたような気がしないでもないです。
    弱くなることは悪いことではないと言えるくらいに歳くってしまった今では、そういう独り善がりな強さをもう一度求めても、多分それこそ本物の弱さになってしまうのだろうなあ。

  • ≪よぶんな色合いをぎりぎりまで殺ぎ落としたようなこれまでのような冬景色の方が、好みに合っている。≫(p.14)

    豪、修行僧と化し困惑する巧。
    聞きたくもないのに「なに考えている」と聞きたくなってしまう自分に舌打ちする。
    ≪なにがほしくて、ミット構えてんだよ≫(p.71)

    巧クンは意外にオムレツを作るのが上手なことが判明する。
    球威は増したが球筋をコントロールできなくなったことが与える影響は。
    巧の場合球が自身をもあらわすだろうからそれは自分自身をコントロールできなくなっているということかもしれない。

    それにしても、球が速いだけでここまで他に影響を与えられる存在というのもすごい。

    (2006年02月19日読了)

  • 横手中との試合は中途半端な形で終わり、秋から冬へ。
    満足しなかった試合のために、今度こそはと春休みに試合を予定。
    それまでの期間、ギクシャクしていたバッテリーの調子は戻るのか。
    他者を寄せ付けなかった主人公・巧は、このまま野球だけに目を向けていくはずだったのに、人を知るということについて求められ、そして自らも向き合いつつあり、戸惑いが感じられます。

全51件中 1 - 10件を表示

プロフィール

あさの あつこ
1954年生まれの小説家、児童文学作家。岡山県英田郡美作町(現:美作市)湯郷出身。幼少の頃から本に親しみ、中学の頃から創作日記をつけはじめ、中学2、3年生の頃から作家を志す。青山学院大学文学部入学後、児童文学サークルに入り活動。卒業後小学校の臨時教諭を2年間務め、結婚。日本同人協会「季節風」同人となり、そこに連載した『ほたる館物語』で作家デビュー。
代表作に、1996年から執筆を続ける『バッテリー』。97年野間児童文芸賞受賞、99年『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、2005年『バッテリー』全6巻で小学館児童出版文化賞をそれぞれ受賞。シリーズ1000万部超の大ベストセラーとなり、映画化・アニメ化された。

バッテリー〈5〉 (教育画劇の創作文学)のその他の作品

あさのあつこの作品

ツイートする