バッテリー 5 (教育画劇の創作文学)

  • 教育画劇
3.76
  • (149)
  • (78)
  • (251)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 729
感想 : 55
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774605494

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 豪くんと巧のバッテリーが不安定になって、もどかしい。登場人物の様々な感情が交錯する。

  • 「バッテリー」5巻目。ちょっと意外な方向に話が進んでる感じ。巧のキャラが少しぶれている? 変化、なのかな? 相変わらず煮え切らない巧と豪だけど、少しずつ内面で変化が進んでる。人との関わりあいの中で、人は変わっていくよね、好むと好まざるとにかかわらず。ピンボールのように、押したり押されたり、とばっちりを食って転がったりしながら。
    それにしても、瑞垣、いくら何でもかわいそうすぎな変態キャラだ。あそこまで陰湿な人が必要なのか、この話には?

  • 中学野球部に入部した、原田巧と永倉豪。一人の天才の登場は、周りに波紋を投げかけた。野球部顧問のオトムライとの対立、先輩たちの陰湿ないじめ。「お前はおれを信じてないのか」巧は豪に投げかけるが…。

  • ★2016年11月1日読了『バッテリー5』あさのあつこ著 評価B
    横手二中に叩きのめされた巧と豪バッテリー。二か月経っても、豪は巧のボールを受けようとしない。また、巧の祖父で高校野球の名監督として有名だった洋三は、懸念する。
    有り余る才能も強靭な精神にも肉体にも、おそらくは運にも恵まれているであろう孫の巧に、深く欠落しているものがあるとすれば、野球とは生身の人間が絡まり合って初めて野球になるという認識。
    人を愛おしいと知って初めて野球ができるのだ。それは、グランドにうずくまる仲間の掛け声や、向かってくる相手の気迫や怒声、歓喜を生身の身体で受け止めることが野球なのだ。生身の身体から出た声や感情や動きを生身の身体で受け止める。人を愛おしいと思わなければできないことなのだ。

  • おもしろかった。
    なんか、野球ものというより、思春期のこころがメインだなあとあらためて。
    そして、落ち着いてよんだら、BLじゃあなかった。
    まあ少々怪しいセリフを吐いてはいるものの、
    真っすぐ読むとそうじゃあないわなあ、っと。
    にしても、このこら真面目にいろいろ考えすぎなんとちゃう?と思ったりも。もっと気楽に考えられないもんかしら?
    それともこの時期ってこんなもんだったかなあ?
    うーん。
    なんか愚直なほどに、自分とも周りとも向き合ってる姿が
    清々しいとも痛々しいとも。

    野球というものを通しての出会い。
    もしそれを介していなかったらもっと違う関係をもつこともできたのかも、と彼らも考えたりしてるけど、
    まあ、そうだったらこーゆー話にはならないわけで。
    正直、こーゆーチームプレーなスポーツのよさ、というのは
    競技者の立場の気持ちってのが全く理解不能なんで(基本個人プレイしかやったことないんで)この野球に対する皆の熱情ってのが、魅力的ではあるんだが、実感はない。

    さてさてラストは横手対新田の試合ってことになるんだろうな。
    吉貞はバーガーにありつけるのか?(笑)

    にしても瑞垣のひねくりっぷりはすごいなあ。
    中3でこれって・・・。末オソロシイですわ~。

  • 「なにがほしくて、ミットを構えてんだよ」
    め・い・げ・ん。

  • タバコ、酒、二日酔い…などなど、生々しかった…バッテリー二人の マウンド、マウンド外での 心の葛藤…なんか、青春って感じです♪

  • 瑞垣くんみたいなタイプは、ニガテ……

  • 巧の極限まできりつめた孤高への執着も、きたないものたくさん抱えて自分も巧も壊してそれでもマウンドにあがる豪も、とてもとても好き。
    世界から眼を閉ざし耳を塞ぎ、独りで立つことは正義であり強さなのだと疑いもしなかったのに、本能の快感にぐずぐずと侵されて“マウンド外の”豪に問いかけずにはいられなくて、弱く崩れていく巧がひたすらに愛おしい。

    考えてみればその頼りなさと切迫感と、必然に似たようなものは、中学の頃感じていたような気がしないでもないです。
    弱くなることは悪いことではないと言えるくらいに歳くってしまった今では、そういう独り善がりな強さをもう一度求めても、多分それこそ本物の弱さになってしまうのだろうなあ。

  • ≪よぶんな色合いをぎりぎりまで殺ぎ落としたようなこれまでのような冬景色の方が、好みに合っている。≫(p.14)

    豪、修行僧と化し困惑する巧。
    聞きたくもないのに「なに考えている」と聞きたくなってしまう自分に舌打ちする。
    ≪なにがほしくて、ミット構えてんだよ≫(p.71)

    巧クンは意外にオムレツを作るのが上手なことが判明する。
    球威は増したが球筋をコントロールできなくなったことが与える影響は。
    巧の場合球が自身をもあらわすだろうからそれは自分自身をコントロールできなくなっているということかもしれない。

    それにしても、球が速いだけでここまで他に影響を与えられる存在というのもすごい。

    (2006年02月19日読了)

全55件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あさのあつこの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×