ぜつぼうの濁点

著者 :
  • 教育画劇
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本棚登録 : 617
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774607030

作品紹介・あらすじ

昔むかしあるところに言葉の世界がありましてその真ん中におだやかなひらがなの国がありました。ひらがなの国でおきたふしぎなお話です。

感想・レビュー・書評

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  • 最後のおちがどうなるかわからなかったので最後まで読めました。

  • 「絶望の濁点は そんなふうにして 希望の濁点となったのでした」

    しの沼の中、大きなおせわ、読めば読むほど深くて面白い。言葉遊びがすごいんよ。(7分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #ぜつぼうの濁点 #原田宗典 #柚木沙弥郎 #教育画劇

  • 季節感ゼロ。何か教えられるところ?それもゼロ。でも面白さでヒット。
    『濁点』を主人公にするという、この視点の斬新さがいい。
    テキストはリズム感にあふれ、流れるように調子よく読める。
    挿絵も無駄がなく、嫌らしさもなくて遠目も効く。
    高学年から大人向け。約9分半。
    いつものように、絵をじっくり見せながら読むというお話ではない。
    このシュールな絵に、そんな美しさは無い・笑
    ただ、展開が妙に気になり、おまけにテンポよくすいすいと読み進められる。
    それでこのタイムだ。

    言葉の世界の真ん中にある、ひらがなの国で起きた、ある異変。
    濁点の「゛」が、ある日ぽつねんと置き去りになっている。話を聞けば、
    長い間「ぜつぼう」の「せ」の字の濁点として仕えてきたという。
    この濁点の気持ちがとても切なく哀れで、ついつい話に入り込んでしまう。。。

    「おせわ」も登場するが、それが大きいのが笑える。つまり、大きな「おせわ」だ。
    この「おせわ」の力で濁点は新しい棲み処を見つけるのだが、水に投げ入れられる
    辺りで展開が見えてしまう。
    予想通りでも、それでもなお嬉しいというラストで、ほっとひと安心の終わり方だ。

    言葉の持つ印象を秀逸な物語にした、なんとも不思議で新しいお話。
    この不思議さと可笑しさが理解できる年齢の子たちに届けたい。

  • 【読み語り7分】高学年に

  • 絶望の濁点、読んでいて切なくなる。最後の希望に救われる。

  • 主人公が濁点。しかも、「ぜつぼう」の「ぜ」から離れた濁点。
    なかなかシュール。
    言葉あそびの要素がつよいです。
    絵も独特の世界観です。
    「ぜつぼう」の濁点が消えると「切望」になるのかしら?

    絵もかわいらしいとはちがうし、語彙が豊富にないと行間を読みきれないと思うので、読み聞かせでは小学校高学年向けだと思います。中学生以上も良さそう。

  • 大人向けな絵本。
    ちいさい子どもには、
    まだ意味がピンとこないかもしれない。
    文字を使った言葉遊びなお話し。

    暗い気持ちになった時に
    読むときっと良い事があります。

  • 『ぜつぼうの濁点』作・原田宗典さん
             絵・柚木沙弥郎さん

    友人の誕生日に私まで課長にもらった本。
    原田宗典さんは、私の好きな原田マハさんの兄で、作品を読んだことがないと言ってたから気遣ってくれた。

    人に絵本をもらうの初めてで嬉しい。
    よくできて、言葉の繋がりがある本だった。

  • ぜつぼうの濁点がきぼうに変わる。日本語の深みや面白みを感じられる。
    小6の読み聞かせに選書した。読み終えた後のみんなの感覚、へー、ふーん、ほう、なるほど〜、だくてん??これも面白かった。またいつか現場に帰りたい気もする。

  • 昔あるところに、言葉の世界があって、穏やかなひらがなの国があった。ある日の昼さがり、道ばたに濁点のみが置き去りにされていた。集まってきた「や」行の町の住人に、濁点は、山の深い森に住む「ぜつぼう」に仕えていたが、自分がいることで主を不幸にしているから捨てるように頼んだと話す。最後に「きぼう」の濁点になるまでの話。
    ※絵は綺麗じゃない。でも濁点をお話にしてしまうのが凄いし、展開も面白い。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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