浪人若さま新見左近: 書下ろし長編時代小説 (風の太刀) (コスミック・時代文庫 さ 6-11)
- コスミック出版 (2014年11月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774727790
作品紹介・あらすじ
貧乏浪人・丹波哲次郎は、ひょんなことから、世を騒がす大悪党の殺害を依頼される。よんどころのない事情でやむなく引き受けた丹波であったが、標的とされた侍は、どうにも悪人には見えぬ。それどころか、うかつに近寄れぬほどの剣の達人であった…。それもそのはず、悪党と間違われた浪人こそ、現将軍・徳川綱吉の甥にして、甲府藩主のお殿さま。市井に下って悪を成敗する、新見左近その人であった。事情を聞いた左近は、哲次郎が胸に秘めた哀しき想いを知り、悪党退治の助太刀を申し出るのだが…。庶民を泣かす悪党どもを、左近が続けざまに成敗する、シリーズ屈指の痛快作。剣と人情あふれる待望の第八弾!
感想・レビュー・書評
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浪人若さま 新見左近 シリーズ8
後の六代将軍・徳川家宣(現、甲府藩藩主・綱豊)が、浪人・新見左近となり、庶民を泣かす悪党どもを。成敗する。
《憤激の剣》
二人の侍が刀を交えている所に出会した左近は、助けに入った。
一人は、幕府勘定方・本田正成、もう一人は、浪人・若佐利重。
若佐利重には、本田の命を狙う理由があった。
《左近、用心棒になる》
左近は、 町人が斬られる場面に遭遇する。
命を落とした、天城屋長兵衛は、金貸しをしていた。
左近は「犯人は、借金をしていた者」と見当をつけ、跡取り息子・長太郎の用心棒となり、犯人探しをすることになった。
《風の太刀》
貧乏浪人・丹波哲次郎は、先手組に、濡れ衣を着せられ、罪を許す代わりに、世を騒がす大悪党の殺害を依頼される。やむなく引き受けた鉄次郎であったが、標的とされた侍は、何と、左近であった。
事情を聞いた左近は、哲次郎が胸に秘めた哀しき想いを知り、悪党退治の助太刀を申し出る。
《狙い撃ち》
将軍家の鉄砲を総入れ替えしたい、若年寄・高町相模守と、古いが、性能の良い鉄砲を大切にすべきという、幕府鉄砲方・田崎兼次。
そこで、将軍綱吉が、双方、鉄砲術を披露し、勝敗を決めると言い出した。
忠臣と名高い田崎家に、災が降りかからないように、左近が一肌脱ぐ。
家宣・家継二代に渡り、側用人として、大出世をなした、間部詮房が『風の太刀』の章で、登場する。
そろそろ、将軍も近いか。
お琴恋しい、綱豊だが、この頃には、綱豊には、正室がいただろうに。
正室の事を思うと、哀れになる。
この頃には、後の月光院となる側室は、もう居たのか。
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左近として世直しをされるのは良いけれど、周りは心配しますよね。
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2016.6.28