旦那(アキラ)さんはアスペルガー 奥(ツナ)さんはカサンドラ

著者 :
  • コスミック出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774791173

作品紹介・あらすじ

壊れかけた妻がみつけた再生のヒント。大人の発達障害に悩む家族へ。

感想・レビュー・書評

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  • カサンドラ情動剥奪障害に落ち込んでいくツナさん。
    本人も気付かないくらいゆるやかな下り坂。下った行先は孤独と無力感。抑うつ、罪悪感、偏頭痛、月経前緊張症。心にも体にも症状が出るカサンドラ症候群。
    妻も気付けなかったアキラさんのアスペルガーに、周囲の人はもっと気付かないから、「あなたの気のせいよ」という態度でツナさんの疎外感を強めていく。
    だんだんに疲れ、擦り切れていく妻を、誰も助けてくれない様子が本当によくわかって、つらい。この誰もわかってくれないつらさ故の病気を、ギリシャ神話のカサンドラの故事に因んでカサンドラ情動剥奪障害と呼びます。
    本の中で、ツナさんが心の中のからんだ糸をほぐすにつれて、「誰も悪くなかったんだ」という安堵が広がります。
    誰も悪くないのに、つらい目にあうアスペルガ―のパートナー。
    アスペルガーやカサンドラ症候群が人に知られるようになって、ツナさんのような人が長く苦しまずに済むようになればいいと思います。

  • 「カサンドラ」という言葉、人達がいることを始めて知りました。
    確かに、辛い状況になるかもしれないと思いました。特に、アスペルガーだと知らずに結婚をしていたとしたら。

    どんなことに対しても〝そんなこともあるよ〟と流さず、誰かが本気で悩んでいることに、本気で自分も対応しようと思いました。

    それと、これを読んで、特に結婚したいと思った旦那さんの素敵なところを読んで、希望が持てました。

  • アスペルガーの夫を持つ妻は、カサンドラ。

    カサンドラというのは病名で、それになるのは
    パートナーがアスペルガーの人。
    確かに誰かに話しても共感しにくい状態です。
    相手は素直な状態なので、お願いすれば動きますし
    はたから見ればいい人。
    ただ、相手の事を考えづらい。

    本人は本人の枠で動いているので大丈夫ですが
    周囲はもう振り回される。
    大変ですが、それでも攻略法(?)を手に入れれば
    多少は楽に…なる、のでしょうか??

  • 読みやすい。
    だけど、
    *アスペルガーの男性は
    *夫は
    って男!!!!って感じで
    微妙な気持ちになりました。

    パートナーとかって書いてほしい。
    必ずしも男の人だけがアスペルガーなわけじゃないなって思った。

  • カサンドラというものを初めて知りました。私も、夫のこだわりが強すぎるルールなどに悩まされていたので、少し救われた気がします。

    マンガなので読みやすくて良かったです!

  • アスペルガーの夫と情緒的関わりができず、さらにその辛さを誰にもわかってもえず、心身の健康を損なう妻の状態を、カサンドラという。長い年月をかけて回復に向かった著者は、ここには書かれていないたくさんの悲しみややるせなさを味わったのではないだろうか。カサンドラへの周囲の理解が広まることを願ってやまない。

  • 図書館でだいぶ順番待ちをしました。
    カサンドラ症候群が他人事とは思えない。

  •  大人の発達障害というけれど、本人がそれを障害と感じなければ、気づかずに生きることができるよなぁと。
     本人が生きづらさを感じなければ、それはそれでいいのだろう。
     家族の距離の取り方が冷静ですごい。

  • 先輩がカサンドラで悩んでたので、読んでみました。
    読んでて自分もアスペルガーじゃないかドキドキした。誰が悪いわけではないんですよね。病がそうしてるんです。周りは何ともしてあげられない。話だけは丁寧に聞いてあげようと思いました。僕も心療内科に行く身分として。

  • 脳の機能的に感情を理解できないのは仕方がないとしても、周囲の人間が疲弊して行く構図はどうにかならないものか。周囲の人向けの対処法が知りたい

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著者プロフィール

東京都生まれ、漫画家。少女漫画アシスタントなどを経て青年誌でデビュー。アスペルガー症候群のある夫との日常を綴った『旦那さんはアスペルガー』(コスミック出版)シリーズは累計10万部に達する話題作となった。他の作品に『うちの困ったさん』(リイド社)などがある。



「2021年 『発達障害がある子の会話力がぐんぐん伸びる おうち療育をはじめよう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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