生と死の北欧神話

著者 :
  • 松柏社
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775400135

作品紹介・あらすじ

生くることは死にゆくこと。この哀しい事実に想到するとき、人は住む世界を異にしていても同じ思想に帰着するらしい-迫害と暴力、その彼方にあるものは?比較神話学や民俗学の知見をふまえ、北欧のふるき語りの宇宙に潜入する。

感想・レビュー・書評

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  • 言語学の知見や日本神話等との比較を通じて北欧神話を深く読み解く内容。北欧神話といえば欺きと凄惨な死というイメージを強く持っていたため、ギュルヴィ幻惑に隠された二重三重の誑かしに始まり、幾つもの暴力と死の意味が解きほぐされ、すべてが死と再生の円環に組み込まれていることが見出されていく過程は刺激的だった。

  • 生と死、創造と破壊が北欧神話の主要なテーマ。生と死の均衡が崩れそうな時、その原理を修復するために、一種の救済者としてたちあらわれるのがロキ。

    巫女の予言
    静粛にしてもらいたい
    あらゆる尊き族
    身分高きものも低きものも
    等しくヘイムダッルの末裔なるものよ
    戦死者の父よ、汝は望む
    この私が巧みに語るようにと
    覚えている限り昔に遡り
    命あるものの古言をはじめよ

    悠遠なる時の始め
    そこには何もなかった
    砂も海もなかった
    冷たき波もなかった
    大地はどこにも見えず
    上なる天もなかった
    ありしはギヌンガガプ
    されど草は何処にもなかった

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