シンデレラゲート―奇跡のしるし (アクアノベルズ)

著者 :
制作 : 麻々原 絵里依 
  • オークラ出版
3.17
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本棚登録 : 11
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775506028

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  •  事故で両親を失ってから、春日は生きていくために日銭を稼ぐ生活を送っていた。
     分厚い眼鏡に伸ばしっぱなしの黒い髪、そして痩せすぎの身体……身なりにお金をかけることもできず、また、若くして働く春日には、本当の自分を隠す方が都合のいいこともあった。
     そして、働いていたお店が潰れ、春日は職までも失ってしまう。
     そんな生活の中で、何一ついいことなんてないと春日は思っていたけれど、幼馴染みと向かったファッションショーのアルバイトの会場で、春日の運命が変わり始める。
     春日は、突然、呼び出されると、この日行われるステージでのカットモデルとして春日に舞台に上がって欲しいと、頼まれる。
     春日にそれを頼んだのは、世界的ヘアメイクアーティストの西院士貴で、戸惑う春日だったが、「君を輝かせる」という士貴の一言に揺り動かされ、モデルを引き受けることを決めた。

     そして、この日から春日のシンデレラストーリーが始まる。

     というわけで、どん底の生活をしていたシンデレラストーリーでした。
     でも、普通のシンデレラストーリーみたいに王子様が迎えに来てくれて「はい、おめでとう」みたいな話ではなく。
     春日の話は、こうやって士貴に出会ってモデルを引き受けたところからが始まり。そこから春日が覚悟を決めて、自分でつかみ取るためにまっすぐに努力する……という話がメインになると思います。
     春日は素直でまっすぐだけど、覚えが早くて(この辺が、シンデレラストーリーだな……とは、思いますが)、一生懸命努力してるのがわかるので、悪い気は全然しませんでした。

     士貴も、べたべたに甘やかしてしまうのではなく、春日のためを思ってあえて、全然会えない様な別居生活を選んだり、ちゃんと大人のおつきあいをしてて、でも、時々、春日のことを考えてたまらなくなって、他の人に八つ当たりしてるのがすごくすごくかわいいです。

     欲を言うと、士貴の右腕である円が、或る人と最初は「平行線」ってなったのに、いきなりつき合ってるみたいな表現になってて、「??」ってなったところがあったので、その辺りが、元々あった話との絡みがあってしょうがないんだと思うんですが、せめて「何時頃から付き合い始めたようだ」みたいな一文を入れた方がよかったかなー、と思います。

     でも、それを差し引いても、とてもいい話だったと思います。

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