沖縄とアイヌの真実-小林よしのり参上!日本民族とは何か? (OAK MOOK 270 撃論ムック)
- オークラ出版 (2009年1月29日発売)


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- 本 ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784775513248
感想・レビュー・書評
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小林よしのり氏監修による右派論客大集合の書。
内容は、前半は沖縄とアイヌの問題が取り上げられ、後半でそれらを統合する形で、日本民族とは何かが主に論じられる。
沖縄については、第二次世界大戦における慶良間諸島での集団自決に対する国または軍の強制の有無が、アイヌについては、アイヌを日本の先住民族と認めるかどうかが主な論点となる。
まず、集団自決に対する強制の有無については、右派からはこれを否定するのが定石であり、何人かの論者が出てくるが、異口同音で言っていることはみな同じで新鮮味に欠ける。論拠も軍などが強制したという直接的な証拠がないということの一点張りで、これまたあらたに注目すべき点はない。
アイヌ問題については、個人的にあまり興味がないので、適当に読み飛ばしたが、基本的に右派の方々は、アイヌの独自性を否定し、アイヌは日本民族の一部だということにしておきたいようだ。
これまた、複数の論者が異口同音の主張をするが、この中で鈴木宗男氏の論評は独自性があって面白い。
曰く、昨年のアイヌ国会決議(アイヌを日本の先住民族と認める決議で、右派とは相いれない見解であり、鈴木氏以外の論者はみなこの決議に否定的)が北方領土問題解決につながるというもの。
これはどういうことかといえば、北方領土にいたアイヌが日本の先住民族とされるのであれば、北方領土は日本の領土であったことにあるというもの。
その真偽について、私は判断する知識を持たないが、他の論客とは異なった視点でおもしろい分析だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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