沖縄とアイヌの真実-小林よしのり参上!日本民族とは何か? (OAK MOOK 270 撃論ムック)

著者 :
制作 : 西村幸祐 
  • オークラ出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775513248

感想・レビュー・書評

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  • 小林よしのり氏監修による右派論客大集合の書。

    内容は、前半は沖縄とアイヌの問題が取り上げられ、後半でそれらを統合する形で、日本民族とは何かが主に論じられる。

    沖縄については、第二次世界大戦における慶良間諸島での集団自決に対する国または軍の強制の有無が、アイヌについては、アイヌを日本の先住民族と認めるかどうかが主な論点となる。

    まず、集団自決に対する強制の有無については、右派からはこれを否定するのが定石であり、何人かの論者が出てくるが、異口同音で言っていることはみな同じで新鮮味に欠ける。論拠も軍などが強制したという直接的な証拠がないということの一点張りで、これまたあらたに注目すべき点はない。

    アイヌ問題については、個人的にあまり興味がないので、適当に読み飛ばしたが、基本的に右派の方々は、アイヌの独自性を否定し、アイヌは日本民族の一部だということにしておきたいようだ。
    これまた、複数の論者が異口同音の主張をするが、この中で鈴木宗男氏の論評は独自性があって面白い。
    曰く、昨年のアイヌ国会決議(アイヌを日本の先住民族と認める決議で、右派とは相いれない見解であり、鈴木氏以外の論者はみなこの決議に否定的)が北方領土問題解決につながるというもの。
    これはどういうことかといえば、北方領土にいたアイヌが日本の先住民族とされるのであれば、北方領土は日本の領土であったことにあるというもの。
    その真偽について、私は判断する知識を持たないが、他の論客とは異なった視点でおもしろい分析だと思う。

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著者プロフィール

西村幸祐(にしむら・こうゆう)
批評家、関東学院大学講師。昭和27年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科在学中より「三田文学」編集担当。音楽ディレクター、コピーライター等を経て1980年代後半からF1やサッカーを取材、執筆活動を開始。2002年日韓共催W杯を契機に歴史認識や拉致問題、安全保障やメディア論を展開。「表現者」編集委員を務め「撃論ムック」「ジャパニズム」を創刊し編集長を歴任。(一社)アジア自由民主連帯協議会副会長。著書は『ホンダ・イン・ザ・レース』(講談社)、『「反日」の構造』(文芸社文庫)、『幻の黄金時代』(祥伝社)、『21世紀の「脱亜論」』(祥伝社新書)、『韓国のトリセツ』『報道しない自由』(ワニブックス【PLUS】新書)、『朝日新聞への論理的弔辞』(ワニ・プラス)など多数。

「2022年 『九条という病 - 憲法改正のみが日本を救う -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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