老荘に学ぶリラックス投資術 (現代の錬金術師シリーズ) (現代の錬金術師シリーズ 80)

著者 :
  • パンローリング
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775990872

作品紹介・あらすじ

老荘思想を投資に応用することで、マーケットに戦いを挑んで疲れた多くの投資家に投資の本質についての気づきを与え、また「将来の自分は、いまの自分が支えるんだ」と前向きな決意をした投資入門者には、投資における心構えとシンプルな投資法を伝える。

感想・レビュー・書評

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  • 何かと変動の多いご時世、歴史に学ぶ重要性は高まっているように感じます。下記、心に残ったフレーズですが、澤上さんのスタンスに近いものをあちこちで感じました。肩の力を抜いた無理のない投資でないと長続きしないですし、お金が人生の手段なのか目的なのかが曖昧になりがちなんではないでしょうか?

    リラックス投資とはマーケットという壮大な金融市場のタオに沿ったゆったりした投資。

    投資とは自分の持つ資源を時間の流れの中で活用し、将来、大きな満足感や幸福感を得るもの 
    →キーワードは「時間」

    世界経済の大きな流れは企業が日々行う価値創造の過程の集まり。
    その過程の一局面をとらえて時に不況、好況と騒いでいるが、不況のどん底は好況へ転ずるエネルギーが最大限に高まった状態(夜明け前が一番暗い)、逆に好況のピークは不況へ向かう力が最大化した状態である。1つの局面に一喜一憂するのではなく、相場の変化を楽しんで眺めることで心穏やかに余裕をもって資産運用に臨むことができる。

    競争しない、争わない、他人を気にしない。時間を味方につけるのが長期投資、マーケットを味方につけるのがインデックス運用。

    時間を味方につける方法が毎月積み立ての「ドルコスト平均法」で株価が安いときはたくさん買え、高いときは少しになり、長期で見て比較的有利な平均価格で購入できることが多い。

    チャールズエリス「敗者のゲーム」
    長期投資は勝たなくていい。それよりも重要なのは負けないこと。
    市場並みのパフォーマンスを着実に獲得していれば、大きな失敗を避けられる。ポートフォリオを十分に分散し、大けがを回避しながら負けないゲームを長期で続けることが肝要。
    →聖人は戦いや猛獣からの攻撃に無縁

    意識を丹田に置き、ゆっくりバランスのとれた呼吸をすることで、頭の
    オーバーヒートを冷やし、しばし静寂な境地を楽しむこと。

    短期的に悪いことが起こっても「勉強の機会を与えてくれてありがとう」
    と受け止める。下げ相場によってのみ長期投資に耐えられる耐久力がつくもの。

  • 老荘思想とパッシブ(受動的)投資を融合させた一冊です

    単純に老荘思想に触れるのも読んでいてためになると思いますし金融工学のような錬金術ではないシンプルな投資法・・・「急がない」「欲張らない」「争わない」「考えすぎない」とスローライフのすすめのようにも感じます

    いくつもの道徳経と荘子を題材にしていますし大切な部分を付箋紙でチェックすると付箋紙だらけになるのですが個人的に一番興味深く感じたところ

    吾唯知足(われただたるをしる)

    この「足るを知る」は必修科目で竹川美奈子さんの新著「たりないお金」のあとがきにも登場します
    この欲張らない、満足することを知ることは客観的に自分を見られることに繋がるのかもしれません

    ひとつのテーマが見開きで完結するのでサクサク読めるし(字が大きい)ふとした時に何度でも読みたくなるような一冊です

  • 岡本さんが言われるよう老荘思想はとても広い考えで大きなうねりを受け止めてとらえる長期投資にぴったりしていると感じました♪

    『陰』と『陽』を分けて考えるのではなく、二つを一つと大きく捕らえることと言うのはとても大きな学びのように思います。

    今はあまりに分けて考えていて大きく物事を捕らえることが出来ていないことが多いのだろうかとも考えさせられましたし、投資に限らず生活に活かせる素敵な本だと思いました♪

    また1番最初のページも陰陽に対してすごく印象的でわかりやすかったです♪


    シンプルな言葉で書かれていますがとても奥深い言葉ばかりなので、読むほどに色々と学ぶことも深まるのではないかなと思う一冊です☆★☆

  • [ 内容 ]
    老荘思想を投資に応用することで、マーケットに戦いを挑んで疲れた多くの投資家に投資の本質についての気づきを与え、また「将来の自分は、いまの自分が支えるんだ」と前向きな決意をした投資入門者には、投資における心構えとシンプルな投資法を伝える。

    [ 目次 ]
    第1部 老荘思想とリラックス投資(日本をとりまく現状;老荘とは;投資とは;リラックス投資とは;本書の構成)
    第2部 老荘の教えと投資の成功法(気宇壮大な視座を持つ;世の中、変化してやまない;世の中、常に均衡している;はるか長期の大きな視点で投資を行う;本質を見よ;区別したり、決めつけたりせず柔軟であれ;タオは隅々にまで行きわたっている;無駄のない、控え目な慎重な行動を、慈しみの心を持って行う;大部分の人が注目していないところにチャンスあり;スタンスのまとめ;小ざかしい知識を働かさない;競争しない、争わない、他人を気にしない;「足る」ことを知らないと失敗を招く;無理のない自然体で生きる;いつも心に静寂を保つ;心構えのまとめ;お金持ちより、しあわせ持ちを目指す;実践しなければ意味がない;第2部のまとめ)
    第3部 リラックス投資実践法

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著者プロフィール

I-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社代表取締役社長

「2019年 『お金のことがよくわかる事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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