世界の戦場で、バカとさけぶ

著者 : 橋田信介
  • アスコム (2004年12月発売)
3.75
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  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776202165

世界の戦場で、バカとさけぶの感想・レビュー・書評

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  • タイトルで判断して、軽い内容の旅行記かと思ったら、重い本でした。しまったー。
    ただこの方が今も存命だったら、現在の世界状況をどう解してくれるのか、それが不可能でものすごく残念。
    平和主義者と一辺倒に公言することの恐ろしさ。多角的な視点で物事を見なくてはいけない大切さを知りました。そして税金が、戦争費用に流れていっていることも…。盲目的に、頭空っぽな私には、優しく教えられた感じです。
    やっぱりこの人、もっともっと生きなくちゃ駄目な人たっだ(泣)

  • 昨年イラクで命を落としたカメラマン橋田氏とその未亡人。イラクの人質拉致事件まで知らなかった2人ですが、イラク、コソボ、カンボジャ、キルギス、アフガンと2人が世界を股にかけて活躍していた様子を、宇部の地方紙(宇部日報)に投稿していた日記形式の文を通して改めて痛感します。バカ殿とあんみつ姫のユーモアに富み、また舌鋒鋭い批判精神に楽しく読むことが出来ました。昨年4月以降の文章が全くなかったのはイラク問題、自己責任問題などを考える上では物足りなかったですが、2人の主張が明確であるだけに、言わずとも分かっていると思わされてしまいそうな迫力を感じます。文章がやや断定的で荒っぽい印象はありますが、そこは戦場として弾の下を潜り抜けているカメラマンですから当然許せそうに感じます。

  • 橋田さんの本だと認識はしていたが、
    ご本人が亡くなられた後奥様が編集されたものだとは思わずに
    図書館から借りてきた。

    橋田さんの文章は歯切れがよくてとても痛快だ。
    戦場と戦争は違うというのは、本当に名言だと思う。
    戦場が悲惨なのは当たり前なのだ。
    人が殺しあうのが戦場という場なのだから。
    ここまで分かりやすくはっきりと、
    しかもいっそ明るく語ってくれる『大人』は中々いない。
    特に今日の日本で、戦争を語るだけで右思想という偏見があるほどの中、
    ここまで痛快に事実を言える人はそうそういないだろう。

    クラスター弾が、具体的にパチンコ玉のような鉄の弾が飛び散って
    肉に食い込むようになっているというのは、不勉強ながら知らなかった。
    高校生の頃、地雷が人を殺すことが目的なのではなく、
    怪我を負わせて戦闘要員として役に立たないようにする上、
    その介抱で更に人員が削がれることが目的なのだと知ったときと、
    同じ衝撃を受けた。
    人はとても賢い生き物なのだ。
    方向を間違えば、そんなにも悪魔のような兵器を開発し、
    使用することに躊躇がなくなる。

    奥様が香田さんのことを少し言及されていた。
    本質を見ていないというご指摘、真にごもっともだと思う。
    フリーだから大手の会社マンが行けない戦場でも、
    『自己責任』ということで入ることができる。
    その時点で自己責任を負っているのに、
    勝手に助けようとしたり勝手に文句を言う政府、マスコミ、
    それに踊らされる馬鹿な国民。
    当時私もうんざりすると同時に怒りを抑えられなかった。
    そもそも何故そこが、自己責任だなだとと
    いちいち馬鹿な念押しをされなければ
    行ってはいけない地域になってしまったのか。
    その問題は語られない。
    日本は平和主義だから?戦争については語らない?
    しかし金は出すし、戦場を肌で知ろうと決意し
    不幸にして亡くなった青年を扱き下ろすことだけはする。

    言葉遊びはもうたくさんだ。

  • 長年、戦争ジャーナリストとして活躍されてきた橋田さんが地元紙に連載していたコラムを奥様が編集したものです。
    戦争を知り尽くした猛者とは思えない軽妙な語り口で、小難しい話は書いてありませんが、戦争の本質をしっかり見据えておられるところはさすがです。橋田さんのようなジャーナリストが亡くなられたことはほんとうに残念です。日本は平和国家だといまだに思いこんでいる日本人にこそ読んで欲しい本です。

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