民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由

著者 :
  • アスコム
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776205739

感想・レビュー・書評

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  • 民主党政権になってから4ヶ月以上経過しましたが、彼らも政権をとって初めて知らされた内容があったことだと思いますが、野党時代の勢いがなくなったような感じがしているのは私だけでしょうか。

    高速道路無料化もいろいろと条件がつきましたし、ガソリン暫定税率もなくすものの、すぐに同程度の環境税が導入されるなど、彼らの政策を実行するにはお金がなかったことが明らかになったからでしょうか。

    昨年から三橋氏の本を何冊か読んでいますが、麻生政権における政策は良いと評価していたのに対して、民主党政権では日本経済が危なく成と警鐘を鳴らしているようです。民主党政権が組んだ初の予算が90兆円を超えるなど、一見すると大きな政府を目指しているようですが、国民生活が良くなるように全力を尽くしてもらいたいと思います。

    この本を読んで良かったことは、日本政府は多くの負債があるものの、破綻する可能性は少ない(p119)ということです。また、有名な日露戦争時に調達した国債の返済が完了したのが1980年代だった(p252)のは驚きでした。

    以下は気になったポイントです。

    ・非金融法人企業の負債額総額は、1135.7兆円で政府の負債額(979兆円、2009年6月)を上回っている(p14)

    ・日本政府の不祭が増えていることは、政府以外(国民の民間)の資産が増加していることを意味する(p27)

    ・現実の日本には、家計や政府の他にも、企業という経済主体が存在している、家計が支出すれば、それは企業の所得になる(p31)

    ・銀行の預金超過が拡大しているということは、政府はますます国債を発行しやすい環境になっていることを意味する(p37)

    ・正しい国富とは、資産額合計(8420兆円)から、金融負債(5633)の額を差し引いた金額=金融純資産+非金融純資産、である(p57)

    ・日本が対外純負債になるためには、1)金融負債が海外からの借入(対外負債)であること、2)借方資産時価が暴落して評価損が対外純資産を上回る、である(p61)

    ・政府が負債を増やすのは、景気対策を実施するため、それはGDP(国民所得)を維持するため(p70)

    ・GDP=消費+投資+政府支出であるので、政府支出を削ればGDPはその分減ることになる(p72)

    ・民間企業がリスクを取り、フロー面では「投資」を、ストック面では「負債」を拡大するのが、資本主義経済の根幹である(p84)

    ・日本のGDPが崩壊を免れたのは、政府が国債発行と支出を拡大することで、国家経済の下支えを続けたから(p88)

    ・日本経済の問題は、国債発行残高でもなく、政府支出の拡大でもなく、民間の資金需要が低迷していること(p92)

    ・名目値ではなく、実質値で国内向け国債発行残高を中長期的に減らしていった政府など、未だこの世に存在したことはない、但し「海外向け」に「外貨建て」出発行した場合は、実質値で返却する必要あり(p95、96)

    ・2億%のハイパーインフレーションを経験したジンバブエでさえ、政府は債務不履行になっていない、理由は国内向け国債だったから(p96)

    ・デフレーション(物価の下落)が深刻な問題を引き起こすのは、借りた時点の貨幣価値で返済する必要があるから(p105)

    ・政府の負債には3種類ある、1)国内から自国通貨建、2)海外から自国通貨建、3)海外から外貨通貨建、歴史上で政府が債務不履行になったのは3)のケースのみ、日本は1)、アメリカは2)である(p119)

    ・現在、アメリカと日本以外を除く主要国で、国債の未達を起こしていない国はない、中国、英国、独等も起こしている(p130)

    ・9割以上が国内消化される日本国債は、格付機関が評価を引き下げても、金利や国債価格にはほとんど影響しない、それは日本国内に国債を購入できる過剰貯蓄が存在するから(p137)

    ・日本がIMFに1000億ドル(100兆円)の融資枠を供給したことで、緊急融資を受けれるようになった国は多い(p142)

    ・アメリカでは現在も、週に2,3行のペースで銀行が破綻している(2009年は100行以上)、アメリカのGDPの7割を占める個人消費を支えていたのは地方銀行、アメリカの商業用不動産は2008年初旬までバブルが続いた(p153)

    ・日露戦争時に、日本が国債で調達した金額は、何度も繰延をしていて、最終的に返済が完了したのは、1980年代である(p252)

  • この人の本は本当におもしろい。
    予断なく事実だけをみて冷静に分析する。

    でもだからこそ想像力は大事的な。

    備忘録しよ。


    ・日本の対外資産は世界一、244.5兆円。
    ・銀行は預金に対して金利を支払わなければならない。
     預金は負債であり誰かの資産は誰かの負債である。
    ・家計貯蓄率低下よりも預金超過のほうが問題。
     預金超過であれば国債は発行しやすい。
    ・金融資産の評価損は金額次第では純資産を食いつぶす
     バランスシートを債務超過にする可能性もあるが
     非金融資産は純資産内に収まる。
    ・景気対策は乗数効果が必要
    ・需給ギャップ・・国家経済の潜在成長率(供給力に依存する
     成長率)と現実の需要成長率のギャップ
    ・企業が資金調達⇒ストックでの負債が増える⇒企業が
     設備投資⇒フロー(GDP)で投資が増える

  • GDPの説明と、負債を希釈化するという説明はかなりわかりやすかった。

  • 経済・政治とは縁遠い私にも、読みやすく、著者の真意が伝わり、解りやすい、経済・政治の解説書である。今までの自分の考えと真反対の理論を展開しているが、正体を考えていなかった事に気付かせてくれ、本当の国家経済・政治という物が少し見えてきたように感じさせる一冊である。選挙も近い、じっくり読まれることをお奨めできる書籍である。

  • ゲラ版みたいな装丁ですが内容は経済学の上で最高の一書です。
    民主党に関する内容というよりも、それ以前に現在の日本経済の状態、どのようなことが経済学にとって当たり前のもので我々が普段信じがちなものが如何に非常識なものなのか…抜本的な経済学の考えを説いていく。
    村山内閣末期から橋本政権に至るまでの緊縮財政が日本をデフレスパイラルへ招き麻生さんがデフレ脱却の為に行った財政出動も政権交代で腰を砕かれた。
    国債を発行しなければ日本のGDPは下支えを失い今よりも日本人の所得は崩壊した。民主党が行う子供手当てなどは景気対策の補正予算を無くしGDPを減らした上で5兆円をばら蒔き、国民が預金に当ててしまえば経済効果は望めない。

    日本は戦後のインフラが破壊された中でも300%のインフレに過ぎなかった。今現在のデフレギャップである45兆円を埋める財政出動と金利を4%以上に引き上げること、日本のマクロ経済がどのような事をしなければいけないかを明瞭に説いた一書。最高の内容です。

  • ・誰かの負債は誰かの資産
    ・GDP=個人消費+企業投資+政府支出(+純輸出)
    日本では数少ないまっとうな経済論

  • 中途半端に読んでしまって、続きが気になる一冊。
    赤字神として降臨されるお方です。

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