- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776207375
作品紹介・あらすじ
2004年、日本市場で低迷していたアップルをたて直すべくスティーブ・ジョブズに日本を託され、米国Apple マーケティング担当ヴァイス・プレジデントに就任。同年、アップル日本法人代表取締役を兼務し、日本独自のマーケティング手法でiPod miniを大ヒットへと導き、日本におけるAppleブランドを復活させた仕掛け人・前刀による待望の著書。
感想・レビュー・書評
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元アップル社長の初めての著書。
僕は、就職活動をしているときに著者の
アップルの会社説明プレゼンを聞いたことがあるのですが、
あのときのプレゼンほど感動したプレゼンはありませんでした。
しかも、ほとんどアップルという会社に興味がなかった自分が
心打たれたので、いまでもその興奮は記憶に残っていて、
帰り道の途中、就活仲間と「あのプレゼン凄かったなー」と
興奮して語り合ったものです。
そんな著者の本は、普通のビジネス書とはやはり毛色が違い、
セルフイノベーションについて語っています。
人と違う考え方やり方を良しとして、
そのためのちょっとしたヒントやクイズが散りばめられています。
ノウハウではないので、中々ピンとこないかもしれませんが、
万人が理解できた時点でそれはコモディティー化してしまうもの。
ある程度は、仕方ないでしょう。。
著者の感性を育てる新しい教育機関にも興味津々です。
Think different!!
これに尽きるでしょう!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ライブドアの創業者である前刀禎明氏初の著。
他人のまねをしないことをモットーにしてきた生き方を述べた本。
そのために必要なことを「セルフイノベーション」と称し、
その重要さ・起こし方・普段からの心がけが述べられる。
ビジネススクールに対する批判がある点は個人的には納得しがたいが、
書かれた内容はどれも高い納得感。
自分に対する強い自信、その自信を強化するだけの努力の必要性を感じる。
同時に改めてベスト1でなく、オンリー1を目指すことが大事であると思う。
セルフイノベーションすべく、いくつかまずは始めてみたい。 -
ホリエモンが買うずっと以前のライブドアを創業し、前アップルの日本法人トップを務め、新卒の皮切りはソニーの技術者だった前刀さんの本。
「みんなスティーブ・ジョブスを礼賛するけど、あんまり踊らされんなよ。確かに彼はすごいけど、盛田昭夫、井深大、本田宗一郎・・・みんな同じようなこといってるぜ。
大事なのは誰の真似もせず、考え、チャレンジすることだ!!」という著者の主張、ひさびさにビリビリきました。
若いビジネスパーソンには特におすすめしたいです。 -
セルフ・イノベーションの起こし方。
人真似をせず、自分にしかできないやり方で人々を感動させる。周囲の想像を超える発想をする。そのヒントがちりばめられている一冊です。
・人の真似をするのではなく、自分のなかにある価値を見直してほしい。それこそが、感動を生み出す原動力になる。
・体験したものの多さ、五感で感じたことの引き出しの多さ。イマジネーションの力を鍛えているかどうか。
・感性を刺激するのが先、理屈や機能はそのあと。
・未来は予測するのではなく、自分で創れ。
・意識して遠回り、寄り道してみる。
セルフ・イノベーションを起こすには
1.五感全部で感じ→2.自分の頭で考え→3.自発的に行動する -
著者は、ジョブズに低迷していた日本市場の復活を託され、見事iPodminiで日本のMP3市場をこじ開けた方。
本書では、そんな前刀さんによるセルフイノベーション法が紹介されている。
半生を綴っていると勘違いした私は若干肩透かしを食らった感はあったが、これが実に面白い。
著者がずっと大事にしてきた軸は、本のタイトルになっている「誰の真似もしない」ということ。そして、そのためにはまず自分自身を変えなければ、社会にインパクトのある影響は与えられないと説く。
本文中にも触れられているアップルと日本企業の比較も、どちらも経験している著者ならではの視点だと思った。
また、セルフイノベーションとはいいつつも、最初は誰かの人まねから入り、そこから自分自身の型を見つけていくという方法もあるのではないかと個人的は感じた。
■参考になった点
・それまで関係ないと思われていた技術や事柄をつなげ、まとまりのあるひとつの新しい製品やパターンにすることが創造
・アップルは技術をまとめることで、形を変え、ルールも変え、インターフェースも変えてしまった。その発想を支えるのは、実は子供のような感覚である。五感と想像力を混ぜ合わせ、誰も見たことのない世界に飛ぶこと。その基礎となるのが、セルフイノベーションなのである。
・「価値」とは人を喜ばせること。つまり、感動させられるかどうかです。
・大切なのは、与えられた課題をクリアする力ではなく、課題を見つける力です。
・リッツカールトン、アップルなどは、すばらしい理念に、停止することのない思考が組み合わさっているからこそ、サステナブルなのです。思考しようとしない人や企業が、他人の理念だけを学んでも決して本質は得られません。
・五感で感じ、想像し、行動して初めてイノベーションになるのであって、人の話をいくら聞いても、決して自分自身は変わらない。そこに変わろうとする意思がないからです。
・自分がセルフイノベーションをしていると確信できている限り、どこの会社で何をしても全部活かせるという確信があるし、自分の中ではつながっているという思いがある。
・大切なことは、「ドット」である点が多ければ多いほど、長く、強い線になること。興味を持ったことや経験が多ければ多いほど、それらがいずれつながったときの迫力も増します。
・自社の都合だけでなく、ユーザーの人生にどんな変化が起こるかを、ユーザー目線で考えられるかどうか。
・自分こそが未来のコンシューマーであるべき。
・ジョブズには、他社の製品との差別化などに興味はなかった。現在と未来の差別化こそが彼の仕事。世界を変えられると本気で思ったものだけが、世界を変えられる。
・お客様の意見を聞く、というのは甘えた気持ちの現れ。
・代案、提案が伴っていない場合の意見はただの愚痴に過ぎない。
・セルフイノベーションを起こすには、①五感で感じ、②自分の頭で考え、③自発的に行動するという3つのステップが必要。
・教育に効率を求めると、結果として、子供はどこにでも、いくらでも代わりがいる「ワンオブゼム」、きつい言葉で言えば、大量生産された商品のように魅力がなくなってしまう。
・自分にしかできない方法で感動させたい、ビジネスで成功したいという場合の3つのポイント。この3つが重なり合うところがスイートスポット。
①求められていること
②自分にできること
③他人がまだ気づいていないこと
・発散と収束を繰り返す。発散とは、効率を気にせず、あらゆる方向に感性を伸ばすこと、収束とは、その中で価値を見出し、今まで得た情報をその価値に向かって関連付け、統合し、収束していく。
・デザイン、全体の調和、共感、遊び心、生きがい、これら6つの感性が求められている。
■目次メモ
人を感動させる二つの条件、イノベーションのために捨て去る8つのこと、セルフイノベーションを起こす11の決意、感性を磨く7つのトレーニング、世の中にインパクトを与える人になる12のアクション -
他の誰の真似をしない、まさにこのタイトルの通りの内容でした。
僕自身もSNSにどっぷりだった20代に比べ、今は逆にデジタルから離れて、目の前の小さな幸せを感じるようになりました。
「自分の人生が今までよりも楽しくなったかどうかがセルフイノベーションだ」というフレーズも強く心に残ってます。
多少遠回りをしても良いから、日々考えて行動して、セルフイノベーションに溢れる幸せな日々を送りたいです。また読み直します。 -
前の山元さんと同じようなバックグラウンドということで、こちらも以前に記録していた書評を振り返ってみる。
意図としては、もしも明日私自身が事業全体を引っ張る立場になったとしたら、どんな心構えで、何をするか、のイメージ作りのため。
参考になったポイントは以下。
『「価値」とは、人を喜ばせること。つまり、感動させられるかどうかです。では、どうすれば人は感動するか?』
「理屈が吹き飛ばされるスイッチは、五感にある。五感を通じてインプットされた情報は、理屈を超えます。エモーショナルな世界に連れて行くことがファーストステップ」
「五感で感じ、とりわけ味わうこと。自分体験し、感じたことを自分の言葉で表現する。そこに喜びを感じ、人生を豊かに生きていく方法を自ら発見する。」
「セルフ・イノベーションが楽しいのは、新しい価値を創造するに当たって、自分が納得できる内容を、ゼロベースから創れること。この時間が楽しくて仕方ありません。そこには、仕事だからいやだ、早く帰りたい、早く休みが来てほしいなんて思いは全くない。いやいや仕事をする羽目になるのか、それとも嬉々として取り組むことが出来るかは、その人オリジナルの価値を生み出しているかどうかにかかっています。」
自分の事業を、どんな方向に導きたいか、顧客が何を自分たちに期待しているのか、何に困っているのか。結局、「ビジョン」を明確に言語化し、共感してもあること、になるのかな、と。 -
アップルに入社してからの話は興味深い。スティーブ・ジョブスの考えも、彼のフィルターを通すことでわかりやすく感じた。
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すごく良かった。参考になった。前刀さんのキャリアに基づく説得力のある内容で心に留めておきたい内容でした。