医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法

著者 :
  • アスコム
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776207641

感想・レビュー・書評

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  • 医療についてある程度知っていれば,見るのも嫌になるような内容です・・・
    「曖昧」かつ「過激」な表現で,いやらしく嘘はついていない部分があり,また正しい部分,真理の部分もある.しかし癌に関してはまるで話にならない.

     少なくとも以下の部分は正しくないので,何らかの訂正が必要だと思うが,だれも面倒だし反撃などのリスクを背負うのでそんなことはしないだろう.
     
    この人の誤解の一つは,がんは本当はがんではない「がんもどき」と,すでに他の臓器に転移している「本当のがん」しかないと思い込んでいるところである.なので肝心なところで話が噛み合わない.

     もう一つ気づいた点は,対談やブログを見てみると文献を読み込んでいるということと,おそらくは相当弁が立つこと.対談では相手の何倍もの文章を話している.この本の内容はかなり「穴」があるお粗末な内容であり,結局は理解力に乏しい一般人に向けたセンセーショナルな内容にしたのだろう.

    * メスでお腹を切って(中略),正常細胞のバリア−が崩れたところには,癌細胞がスッと入り込んで増殖しやすいんです.
    * がんの初期診断の誤診率はときに12%にもなる(Cancer 2005年より)←原文を読んでみたが,これは合っていた
    * 放射線をかけたり,局所を手術すると治って,転移が出てこないものがある.これも「がんもどき」です.
    * 「癌でなくなる人は減っているのか」(中略)健診が,何の役にも立っていないからです.
    * 健診を受けると不要な治療をされて,手術の後遺症,抗がん剤の副作用,精神的なストレスなどで早死する人が多くなる,と考えられます.
    * もともと切りたくて外科医になった人たちですし
    * がんは切除できても,術後の障害で死亡するリスクが非常に高い
    * 患者さんが手術の直後に亡くなることはとても多いのに,裁判で争われることがとても少ない
    * 「日本人のがん死亡の3.2%は医療被曝が原因」
    * 欧米ではがんとみなされない病変の8〜9割が,日本ではがんにされています
    * 本物のがんなら,検診で発見できる大きさになるずっと前かに,死亡の原因になる転移が成立しています
    * どの病院の外科でも,手術で乳房を全部切り取られる可能性が高いんです

    これらは全く事実に基づいていない,作者の「妄想」ですが,現場を知らない人がなぜこんなことを恥ずかしげもなく堂々と書いているのか,理解に苦しみます...

  • 医療事務として働いている私がとても納得して読んでしまう本だった。

    大した症状もないのに病院に行くと病名をつけて薬を出される。
    日本人は心配性の人が多いからか、やたらと検診をやりたがる。しかし検診をしてもそんなに大きな病気は見つからないどころか、検査によるひばく(レントゲンなど)で体に悪影響をおよぼす。

    そもそも軽い風邪で病院にくる人が非常に多いが、軽い風邪は体を休めることが1番早く治る方法だ。
    わたしは実際に風邪をひいて病院にかかり薬を飲んでみたことがあるが、そんなことをしてもしなくても風邪をひいている期間は変わらない。
    むしろ本来なら熱で病原菌を殺すのに、解熱剤によって菌がなかなか死なず、風邪が長引くことも多い。

    医療事務として働いていて思うのは、「糖尿病や高血圧などの特定疾患の病気の人は一生大量の薬を飲むのはおかしい」ということ。
    医師曰く「長年の不摂生が原因でその病気になったから簡単には治せない」と言っていた。
    しかしそれでは医師は病気を治したのではなく薬でおさえているだけ。
    なぜならそれが一番儲かる方法だから。
    また、日本の医療費は安すぎること、高齢者は1割負担、生活保護や障害者は負担ゼロであることも、軽い気持ちで病院にかかってしまう原因だと考える。
    確かに日本は世界一の長寿国だが、「生きているのではなく、薬漬けで生かされている老人」が多いと思う。医療業界が儲けるために。

    著者は医師として長年働いていた立場だが、このような本を出した勇気はすばらしいと思う。
    彼のいうとおり、よっぽどの大病をしない限りは病院にかかるべきではない。軽い症状であれば、人間の「自然治癒力」で治せるのだから。


    この本を病院で配りたい。

  • 著者の近藤医師が、自分の信念を持って患者に対して対応してきたことをベースに、日本人の病気や病院に対して抱いている考えを見直して欲しいと言うもの。
    つまり緊急事態を除いて病院には行くな、薬は飲むな、予防接種はするな みたいな。

    自分も、病院や薬はよっぽどのことでない限りは、世話になりたくないと思っているので、共感するところはあるのだが、ちょっと過激。
    いろいろな情報を積っ込んでいるが、その出処の記載が乏しいのも気になる。嘘ではないだろうが、客観的に集めた情報なのだろうか?

    扁桃体は、五感を通して脳に入った情報への「好き」「嫌い」「うれしい」「こわい」などの情動反応(喜怒哀楽)を処理する。この扁桃体と結びついた心を強く動かされた体験は、記憶に深く刻まれて、いつまでも覚えている。逆に心が動かなかったことはすぐ忘れてしまう。
    喜怒哀楽が強いほど脳はすばらしく活性化して、記憶の引き出しも増える。ボケを防ぐには、脳トレドリルより、意識して喜怒哀楽の振り幅を大きくして、いろいろなことに好奇心を持ち、感動を表に出すことだ。

    定年後を豊かに過ごすための心得
    ・社会環境に合ったスキルを先取りして身につける
    ・長く健康で働けるように、自発的な健康管理を心がける
    ・これまで培った「人的資産」を、次世代に還元する方法を考える
    ・会社員時代の地位やプライドは百害あって一利なし

    なんか、気になる内容だ。

  • 著者の本はこれで3冊目。
    どれも同じことが書かれているので、もうこれ以上は読まなくていいかなと思う。
    ただ、3冊読んできて、自分の考え方が段々変わってきた。

    今までの2冊の自分のレビューを読み返すと、そうだよなあと思いながらも迷ったり疑ったり悩んだりしている。
    家族は相変わらず皆、健診は受け(ざるをえない)、病院・薬好きで、それを私がやめさせることはできないと思う。

    しかし、私自身はこの本に書かれているように生きようと思うようになった。
    ただひとつだけ、やはり不安がある。
    痛みを和らげ、こちらが望む通りの、QOLを下げない程度の治療だけをしてくれる医師や場所が、近藤先生以外のところでどこに存在するのか?ということだ。

  • 末尾に文献の参照元がひとつもなくて笑った。何でこれ図書館で借りたんだろ

  • 著者は慶応義塾大学医学部放射線科講師。乳房温存療法のパイオニアとして、抗ガン剤の毒性、拡大手術の危険性など、ガン治療における先駆的な意見を世に広め、2012年に菊池寛賞受賞。


    「血圧130で病気」なんてありえない、がん検診はやればやるほど死者を増やす、などなど、病院好きの人にとってはおったまげるような内容がズラり。

    そもそも本当に転移するような悪性のガンと、「ガンもどき」を見分けるのさえ、困難で、乳がんではないのに乳がんと診断されて摘出手術され、それはガンではなかったと、後になって医師から告げられたという告白も紹介されていた。


    日本において、病院も、外科医も、製薬会社も、全てがビジネスなはずなのに、それがどこか、権威や膨大なカネによってねじ曲げられてしまう。
    日本以外の国であれば、自宅で療養するような病気であっても、日本ではすぐ医者に行って薬をもらってしまう。

    そこにどれだけのお金が動いているのか。
    副作用と言う名の主作用がどれだけあるのかなんて、考えもしない。
    医者を心底信頼する、まじめで潔癖な国民性につけ込むこの人たちのビジネスは、本当に上手いと思うと同時に、すごく残酷だとも感じされられる。

    著者は、やはりその道のプロなだけに、ガンに関しては、なるほどと思う事ばかり。

    ただ、少し、「日本の食生活」に関しては疎い(ご存じない)気がした。

    その辺りは小薮 浩二郎氏の『食品メーカーは今日も、やりたい放題』、『悲しき国産食品』を合わせて読むのも良いかと思った。


    普段の食事プラスアルファ(栄養補助)は必要。
    でも、薬と医者は最低限に。

    そうすることが一番人間にとって幸せを全うして、ぽっくり楽に終わりを迎えられるのかもしれない。
    いろんなところを切り取って、チューブを通して、薬付けにされるのが幸せなことなのか、それぞれが再考しないといけないのでは。

  • 医者に行く人ほど、早く死ぬ。

    医師の世界で異端とされつづけている近藤氏ですが、かといってトンデモ本というわけでもありません。きちんと彼自身の経験やデータに基づいた主張だったりします。

    仕事柄、医者の話をよく聞きますが、「医者は神ではない」というのは同意するところです。
    医師にも分からない事はあるし、ミスもする。権威になればなるほど、できない事もあったりする。そして一般的に思われている以上に、「まだ医療の世界では分からない事・証明されていない事」がたくさんある。(さらに、日本の医療はグローバルに見ると結構ガラパゴスです。。。)

    全面的にこの本が正しいと言うわけではありませんが、特に日本人は全面的に権威を信頼してしまう部分があるので、きちんと知り、考え、判断するように意識する必要があると思います。
    (一応弁護しておくと、医師というのは非常に尊い仕事であるし、志を持った素晴らしい医師もたくさんいます!)

    こういう意見やデータもあるんだ、という事は、どんな人にも知っておいてほしいと思い、挙げさせてもらいました。

  • 名前はパンクだが、実は大げさでもない事実が隠されている

  • 衝撃的でした。読めば読むほどこれまでの考え方が、ガタガタ崩れていく思いです。
    医者が書いたこの本を他の医者達は、どう思っているのかが、とても知りたいと思いました。
    医療が進化している中、日本と海外との意識の違い治療法の違いがこんなにもあるとは、驚きです。
    もし、明日風邪を引いて高熱が出たら、また今年の冬にでもインフルエンザにかかったら、私は病院に行かず薬も飲まず耐えることができるのか、、、!?
    とても考え深い一冊でした。

  • ガンは放置がいいんだね。

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著者プロフィール

1948年、東京都生まれ。医師。「近藤誠がん研究所」所長。
73年、慶應義塾大学医学部卒業後、同医学部放射線科に入局、79~80年、アメリカへ留学。83年から、同放射線科講師を務める。96年に刊行した『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)で抗がん剤の副作用問題を初めて指摘し、医療の常識を変える。2012年、第60回菊池寛賞を受賞。13年、東京・渋谷に「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を開設。14年、慶應義塾大学を定年退職。
ミリオンセラーとなった『医者に殺されない47の心得』(アスコム)ほか、『「健康不安」に殺されるな』『「副作用死」ゼロの真実』『コロナのウソとワクチンの真実』(和田秀樹氏との共著)『新型コロナとワクチンのひみつ』(以上ビジネス社)、『最新 やってはいけない! 健診事典』(講談社)、『医者が言わないこと』(毎日新聞出版)、『どうせ死ぬなら自宅がいい』(エクスナレッジ)など著書多数。
2022年8月13日逝去。

「2023年 『医者に殺されるなー僕が最後まで闘い続けた"医療不信"の正体」(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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