金の鳥 ブルガリアのむかしばなし (世界のむかしばなし絵本シリーズ)
- BL出版 (2018年12月25日発売)
本棚登録 : 235人
感想 : 25件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784776408635
作品紹介・あらすじ
美しい金の鳥をつかまえたいという王の命令により、金の鳥をさがす旅に出た3人の王子。
途中に出会ったおじいさんの忠告をきいた、優しくかしこい末の王子は…。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
むかし昔、「金の林檎」を食べてしまう「金の鳥」を捕らえよと、王様に命じられた三人の王子。 旅の途中で出会った不思議な老人の教えに従った末の王子が、いくつもの試練をのりこえて幸せをつかむという、ブルガリアのむかし話。 「空飛ぶ馬」も登場して、お話しに色を添える幻想的で素朴な味わいが楽しめる絵本です。
-
末っ子が活躍するお話。なのだけど、もっとすごいのが、くるみのからにたたんで入る、絹より薄い花嫁衣装。この絵本も絵がすごく素敵。昔話や神話の雰囲気にぴったりな。しかしおじいさんは何者だったのか…やぎ飼い?全然違うのかも。正直者に幸あれ。
-
ブルガリアの昔話です。
むかし、あるところに王さまと3人の王子がいました。
お城には金のりんごがなる、不思議な木がありました。
りんごの木は、毎日、真昼に花を咲かせ、夕方に実をつけ、夜に甘く熟すのでした。
ところがある朝、王さまが庭に出ると、りんごが1つもありませんでした。
王さまは3人の王子に、夜の間、番をするように命じます。
王子たちは一晩ずつ順番に見張り番につきますが、上の2人の王子たちは眠ってしまってりんごを盗られてしまいます。
一番下の王子が眠らずに待っているとそこに現れたのはまばゆく光る金の鳥でした。王子が矢を射かけると、鳥は逃げていきます。
翌朝、落ちていた1枚の羽を王さまに見せると、王さまはこの鳥を捉えたものに王国を譲ると言います。
さあ、王子たちは鳥を見つけ出すことができるでしょうか。
3人兄弟、何かを探し求める旅、助言者の出現、美しい姫との出会い、裏切り、と、昔話ではときどき見られる展開ですが、このお話には予想を超えたふくらみがあり、素朴で温かい奥行きがあります。
七十七の門、金の鳥が入った金の鳥籠、空飛ぶ馬、クルミのからに収まる薄い婚礼衣装。
美しい描写に空想が広がります。
幻想的な挿絵も物語の奥へと読者を誘ってくれます。 -
おじいさんが結局何者だったのか判明しないのが独特だよな・・・
-
金の鳥を探しに出かけた3人の王子たち。お約束どおり、「やってはいけない」ことをしてしまって、失敗してしまう王子さま……。
「つるの恩返し」でも、「うぐいす長者」でも、昔話では禁止されたものをやぶってしまって、取り返しの付かないことになってしまいますが、このブルガリアの昔話は違います。
夢のあるストーリー、冒険と探索の物語。末の王子の勇気とやさしさに触れてください。 -
読了
-
-
いろとりどりの美しい淡色が昔話をかたどる。
-
絵本で世界を学ぼう
で
紹介された本。
本書で76冊目だ。
どこの国の話?
こういうお話を末子成功譚と言うそうだ。
典型的なのは、三匹の子豚、ブーフーウーの原型。
ブーフーウーを知っているって、かなりイイ歳かな。
ウーは、黒柳徹子の声だった。
何で、長兄、次兄は末弟を裏切り、最後の最後には、
追放されてしまう。
損な役回りだ。
孫の役回りは、純利益10兆円以上を稼ぎ出すこと。
これはブルガリアのお話だ。
ヨーグルトの国というイメージだ。
再話も絵も日本人だ。
さかたきよこの絵はなかなかいい味を出していると思う。
落語の世界でも、三人兄弟の話がある。 -
ブルガリアにもこういった昔話があるのですね!
-
八百板 洋子 (著), さかた きよこ (イラスト)
KHM57(黄金の鳥),『イワン王子と灰色オオカミ』(ロシア)の類話 -
内田莉莎子さんのコーカサスの昔話の「金の鳥」とカスピ海を隔て反対側の国、ブルガリアでは、ちょっとゴージャスなお話になっているようなイメージ。
三人の息子は王子であり、王の命令で何故金のリンゴがなくなるのかを探ることになる。
そもそも、その不思議な金のりんごの必要性が分からない、その点だけがこちらのお話で私がモヤモヤするところ。コーカサスのお話では、おじいさんの健康のために必要なりんごだった。ここでは鈴なりにりんごが実り、一夜にして金の鳥がさらっていく。
そして、旅に出た末の王子は、途中おじいさんにパンをわけてやる。が、そのおじいさんはとくに、病気だとか、飢えてたという訳でもなく、ただ、おじいさんである。
コーカサスでは末の息子を助けるのはおおかみで、おおかみが昼夜息子を背にのせかけめぐったのだが、ここではおじいさんが王子のうでをかかえて、あるき通すとある。なんともエキセントリック。
さてここから先はかなり物語の展開が変わり、ブルガリアでは美しい姫と、不思議な婚礼の衣装がお話の鍵になる。ロマンチックでゴージャスな感じがするのはこの先かな。
もともと好きだったコーカサスのお話と比べてしまい申し訳ないけれど、後半2転3転とするお話がグリム童話のようでなかなか楽しかった。ぜひ、2つのお話を比べて読んで欲しい。
幻想的で魅力的なイラストも素敵だった。 -
ブルガリアの昔話。このシリーズは、あまり馴染みのない国の昔話が読めて、興味深い。解説があるのもいいね。
やはりどこの国の昔話も、典型が見られるね。多少のずれが感じられるのも楽しい。
絵も話に合っていて、いい感じ。
いいシリーズだな。 -
ブルガリアの昔話絵本。絵にひかれて。絵の方はジョーン・エイキンの『月のケーキ』などの装画を描かれている方だと思うのけど。
-
三人の王子,上二人の悪い王子と末っ子の優しい王子のパターン.助けてくれるおじいさん,金の鳥とお姫様,空飛ぶ馬など物語は王道.さかたきよこさんの絵がとても美しくて好きです.
-
ブルガリアの昔話
著者プロフィール
八百板洋子の作品
