新装版 親なるもの断崖 第2部 (ミッシィコミックス)

著者 :
  • 宙出版
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本棚登録 : 133
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・マンガ (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776740650

感想・レビュー・書評

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  • ばっちゃんが口は悪いが超いい人だった。

    最後まで読むと救いのある終わり方でよかった。

  • 平成4年 第21回日本漫画家協会賞・優秀賞 受賞作です。

    昭和2年、青森から4人の娘が室蘭の遊郭に売られてくる。
    当時の室蘭市は北海道の重工業の中心として栄えていた。東洋一の兵器工場と言われた日本製鋼所もこの室蘭にあった。当時の北海道は、多くの労働力を呼び込むために、政府認可の遊郭がどんどん出来ていた時代。玉代には税金も含まれていた。娘達は東北の貧農出身者がほとんど。東北には公設の「娘身売り相談所」があった。
    着いたその日に客を取らされた16歳の松恵は首を吊って亡くなる。その妹お梅は姉の分の借金も背負い、初潮もない11歳で女郎を始めると決意して客を取り始める。一番器量が良く、小学校に通っていた武子は芸妓の修行に入る。4人目の道子は醜女なので店には出さないと言われて下女となる。

    3人の少女の人生と、お梅の娘の半生を通して、室蘭の歴史と風俗と戦争を描いた作品でした。
    曽根さん自身が室蘭の出身で、連載当時は室蘭に毎月取材に帰っていたそうです。少女達はフィクションとのことですが、細いエピソードが実話に基づいて描かれているだろうことがわかります。
    当時の労働者は人権など無く、鉄道敷設にまつわる信じられないエピソードからも、牛か馬のように働かされていた様子がわかります。牛馬扱いの労働者達の慰み者だった女郎達も、人間として扱われてはいません。
    内容も描写も大人向け。渾身の力作でした。読んでいて苦しかった。日本の繁栄を支える為、人柱となった人々の話でした。

    へぇー、曽根富美子さんだぁ、懐かしいと手に取りましたが、重い読書になりました。
    この作品は1988〜89年に書かれたもので、昨年からネットで話題となり再出版されたそうです。
    借りて帰ったら「ああ、それネットで前に読んだ」と娘に言われました。「死んで生き返りましたれぽ」も「pixivで読んだ」と言っていました。母ちゃんは周回遅れの情弱が露呈。チキショー。

  • お梅は家柄の良い家にお嫁に行き、利発な女の子道生が生まれるが、女郎時代とは異なる苦労が絶えない。
    道生が自分の考えをしっかり持って、生きていく様に心を打たれる。ラストには救われた。
    ほんの数十年前の絵空事ではない、祖父母の時代の日本だと意識して読んで欲しいと思います。

  • 一部、二部と続けて読んだ。
    非常に胸が痛くなる内容だった。

    現代でも、女性蔑視、男尊女卑は残っているが、程度が現代の比じゃない。
    ただ、道生が登場したあたりで第一部で中心だった人たちが断片的に描かれてボヤけてしまい、道生の気持ちや周囲を取り巻く環境や状況もボヤけてしまったのが残念だった。
    自分の事のように思えないきそう感じてしまったのは、自分が戦争を経験していない世代であり、どこか対岸の火事という意識があるからかもしれない。

  • 最初から最後まで大体泣いてた(笑)。
    第1部はこれを描くためにあったんだ、と思った。
    1部しか読まないのは勿体ない!

    第2部は戦争中の庶民の苦しい生活がリアルに描かれている。
    左翼的、というレビューがたまにあるけど、戦争中の生活がこうだったのは事実でしょう?
    戦争を誘導したのはアメリカだったかもしれないけどさ。
    この戦争のために苦しんだ人がいたことを、無かった事にはできないし、それを資料に基づいて描いてるだけで、誇張してるとは思えない。
    自分が親や祖父母から聞いた話もこんな感じだったし。

    以下はネタバレ含みます。


    --------------




    2部は1部より救いのある内容で良かった。
    薄幸なお梅は2代かけないと幸せになれなかったんだけど。。
    武子かっこよすぎだし、何でずっと無事なんだ(笑)
    人は変わってしまう、と武子は言ってた。
    確かに、この作品に出てきた人は皆変わった。
    武子も、主人公も、主人公の祖母も。

    人は変わるのだ。
    昔ああだった人が、今も同じとは限らない。
    でも皆生き方を模索してるんだから、変わって当然じゃないかな。
    変わらないのが良いとは限らないよね、と。
    自分も他人も変わって、昔嫌いだったその人を好きになれる事もあるかもしれないよね。
    そういうところがこの漫画はリアルだった。

  • 母親としての感情が理解できるだけに、2巻は読んでいて辛かったです。
    自民党の憲法改正草案が通れば、基本的人権はなくなり、緊急事態条項が発議されれば、いつでもこのマンガのようなことが起こり得るのだなと。
    昔は大変だった…じゃ済まなくなるかもしれない。
    女性はぜひ読んでおいたほうがいいと思います。

    http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1286.html

  • 当時女が生きていくのは大変だつたな、、。

  • 18歳で日鉄社長一族に嫁いだお梅は長女を産みます。
    1巻に比べて口汚くなっていて衝撃です。
    団長の思いで娘と別れ会えないまま亡くなるお梅の人生は壮絶です。

    武子は芸名九条として生き、聡明さを駆使して生きながらえます。

    お梅の娘 道生は世の中が戦争を是とする教育を受けながら、何故?と疑問を持って成長します。
    それだけでなく、はっきりと口にする勇気に思わず敬服します。

    男女雇用均等法が施行されていますが、まだまだ男女間で格差がありお梅達の時代に比べたらましになっていますが、日本はまだまだ遅れていると感じています。

  • 漫画だからもう少し劇的でもいいかと思った。

  • 第二部はあんまり。。。
    同じ内容の繰り返しが多すぎて、なんじゃこりゃだった。
    短縮すれば、半分くらいで済むような内容だったと思う。

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