イリス 虹の麗人

著者 :
  • 宙出版
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本棚登録 : 93
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776792659

作品紹介・あらすじ

美貌の研究者イリスには、両性具有者であるという秘密があった。天才的な頭脳を持ち研究所の室長でありながら、秘密を守るために、周囲を一切拒絶するイリス。孤独な日々を送るイリスの前に、かつて過って殺してしまったエディの兄・ウィリーが現れる。追いつめられ、秘密を知られたイリスは、クラーク・ダリ伯爵の持つメララク生物学研究所に実験体としていくことを決意するが…。華麗なるロマンス清麗なエロス。愛に素直になれないのは、忌まわしい秘密のせい-おびえきったイリスを花開かせるのは、いったい誰?耽美ロマンスの女王・山藍紫姫子の名作がよみがえる。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の恐怖や不安に、苦しいほど感情移入してしまう。



    彼を追い詰めているのは、何も知らない者たちからの偏見や、歪んだ愛情、そして幼い頃の記憶であり、それに縛られた自分自身。

    両性具有、できそこないのヘルマフロディティ・・・。


    彼のアイデンティティーが男性であるかぎり、自身の肉体の内に秘められた女を嫌悪することを止められないけれど、そんなことを関係なくさせてくれる愛情さえあれば、救われるのだろう。

    それを与えてくれるべき両親がいなかったことで、彼が苦しむのだ。


    言葉足らずな勘違いも、この不安があればこそのエンドなら、いいと思うの。

  • 耽美小説ですね。

    可憐なイリスがはじめから非常に不憫なので、早くなんとかならないかな……とはらはらしました。


    伯爵の強引さの中にみえるイリスへの愛。
    そのおかげで結末は驚き!という訳ではなく、ドッキリのネタばらしを見守る人々(笑)のような気持ちになります。

    内容もわりとライトで読後感もとてもよいので、おすすめです。

  • BL?耽美小説です。

    美貌の研究者イリスには、両性具有者であるという秘密があった。

    結末に疑問が残りまくって腑に落ちないけど、好きです。

    完結。

  • 耽美小説の代表作家、山藍先生の作品です。

    半陰陽物第一弾。
    どこまでも美しく、淫靡な官能に浸れます。
    ハーレクイン的なお話で、耽美初心者向け(笑)

  • これはハーレクインですねぇ。主人公は男性じゃないし(でも女性じゃないけど☆)ハッピーエンドだし。しかしこの作者のハードと言われる他の作品より「まともに」(笑)エッチな気がする。そういう意味では男性も割と読めるかもね…(?!)。表紙デザインステキです。

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著者プロフィール

1992年のデビュー以来、耽美小説の女王として君臨し、絶大な人気を誇る。著書に『花夜叉』『色闇』『アレキサンドライト』『王朝恋闇秘譚』(以上角川文庫)、『江戸繚乱』(白泉社花丸文庫)など多数。

「2011年 『堕天使の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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