1億5千万円の恋 ホストに恋した4年の日々

著者 :
  • 宙出版
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本棚登録 : 65
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776793410

感想・レビュー・書評

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  • 面白い本でした。

    ホストにハマる女性の心理が描かれています。

    ホストにハマる女性に、とくに共通点も特徴もないのだなと思いました。
    女性なら誰でも、ホストにハマる可能性はあるということです。

    著者のなおさんは、ごくごく普通の幸せな家庭に生まれ、普通に恋愛もし、まっとうな人生を歩んでいた人です。

    それが、ひょんなことから翼くんという売れっ子ホストにハマってしまい、お金を貢ぎ、風俗で働くようになり……といった流れで話は進んでいきます。

    ホストにハマる女なんて馬鹿だ、
    ホストをやる男なんてクズに決まってる、

    世間はきっと、そういう声が多いのだろうと思います。

    しかし、私はホストになる男の人、ホストにハマる女の人のことを、単なる馬鹿だとはどうも思えないのです。

    そこには、色んな思惑や感情がある

    毎晩シャンパンコールが鳴り響くホストクラブは
    そこだけがまだバブルが続いているような状態かと思いきや、実は全くそうではない。

    ホストに行く女性は、金持ちばかりなどではありません。
    大半が風俗関係の仕事に就いている女性だと聞きます。
    自分の身体を売ってまでも、お金を稼いでホストに貢いでいるのです。

    好きでやっていることとはいえ、普通どれだけ好きな人のためでもそこまではできないはずです。

    身体を売ることは、魂を削る行為だそうです
    身体を売っても、心は売っていない
    そう思っていても、体を売る行為というものは本人の意思とは
    関係なく、確実に心を蝕んでいくものなんだそうです
    まさに命懸けです

    そうまでして、ホストに貢ぐ女性の心理
    一生彼には振り向いてもらえないのに、お金という形で与え続ける愛情

    その行為の愚かしさ・馬鹿馬鹿しさ・虚しさは
    女性自身が一番わかっていることなのです

    しかし、破滅への道を進まずにはいられない
    その先にある何かを、この身で実際に体験しないと
    気が済まない。

    その先になにがあるかは、
    進んだ人にしかわからないから。

    危険なことがわかっていても、
    周囲にどれだけ止められても

    自分で確かめないと、終われない

    そういった心理と、意地とプライドが
    女性を突き動かすのかもしれません

    最後は、とくにこれといった理由もなく
    翼くんとお別れしてしまいます

    著者さんにとってはお別れになるんだろうけど
    翼くんにとっては大切な太いお客様が一人切れた、
    というくらいの感じでしょうね
    (金払いの良い客を、ホストクラブでは太客という)
    彼は自分の仕事をしていただけでしょうから

    少し物足りない気がしますが、
    現実はこんなものかもしれないですね

    翼くんと別れてからも、別のホストとも同棲
    したりしてたみたい……うーんダメだこりゃ……

    ホストに仕返し、という名目で同棲していた
    ホストのバースデー当日に部屋から夜逃げした、
    とありますが(翼くんではない)

    仕返しったって別に彼もホストの仕事をしただけだろうに、なんか可哀そうですね。
    復讐とかいって、こんな幼稚なマネする著者さんにちょっとガッカリ。
    「こういうことしたい女の子、たくさんいると思う」

    うーん、気持ちはわからなくはないけど
    最初にホストクラブの門を叩いたのは
    なおさん自身なのだから、復讐っていうのは
    ちょっとおかしいんじゃ……と思ったり。


    書いてないのでわかりませんけど、翼くんとの間に男女の関係がなかったことにはビックリ。枕営業はほぼ当たり前だと思っていたので。

    手を繋いだり、キスは何回もしています。
    枕はともかく、キスをしないホストはいないでしょうね。
    帰りのエレベーターの中でホストが客にキスすることを
    エレチューと称する言葉があるくらい、キスは当たり前にお客様にすることなんだそうです

    店の席でのキスは卓チュー、
    など色んなキス用語があるみたいですね

    そんなこんなでよくわからないレビューに
    なってしまいましたが、ホストに興味がある方は
    一度読んでみるといいんじゃないかなと思います

    ページの所々にホスト用語の解説が載っているのですが
    色ボケ感満載の本編に対して、用語解説はかなり
    冷静で的を得ていて面白いです

    ホストクラブの楽しみ方なども書いてくれています
    ホストのエグい営業方法も必見です
    ホストは売れるためなら本当にどんなことでも
    するみたいです。キス、枕、同棲は当たり前
    休みの日も大事なお客様と店外デート
    毎日起床と寝る前にお客様に営業メールと電話

    ホストはかなりマメじゃないと務まりません

    そして、当然ながら毎晩浴びるように酒を飲む
    ホストの求人には飲めなくてもOK!なんて書いてたり
    飲めなくてもナンバーワンになれる!なんて文句が
    あったりするけれど、それはすべて嘘です
    新人のうちはありえないほど飲まされます
    先輩ホストのヘルプに回り、それぞれの卓で
    大切なお客様が入れてくれたシャンパンや焼酎を
    飲み続けます。瓶でイッキも当たり前にさせられます

    毎晩酔いつぶれ、ゲロを吐き、店前の階段などで
    ぶっ倒れます。そんな従業員が何人もいます

    そして、新人じゃなくなっても
    バースデーや昇格祭などのイベントで
    瓶ごとイッキ飲みの連続、必ず酔いつぶれます
    当然ですが、お酒の味なんてちゃんとわからないでしょう

    クリーンなイメージをいくら目指したところで
    どうしても暗い部分が見え隠れしてしまうホストの世界

    最近は、ネオホストなどといって
    金髪の盛り盛りヘアにギンギラのスーツ姿ではなく
    カジュアルでオシャレな服装に身を包み
    髪の毛もナチュラルに盛ったホストが流行っているんだとか

    お酒を飲まなくてもOK,カフェに行く感覚で……
    なんていうけれど、そんなのはきっと表向けの言葉だと思います、多分

    女性なら一度は行ってみたいホストクラブ

    ホストに行くことが絶対ダメってことはないけれど
    やはり、深く関わるのは危険でしょう

    興味本位で行ってしまったが最期、
    運命の出会いがあってスパークしてしまうかもしれないし、
    逆に超つまらない場所でビックリするかもしれません

    この本で得たことは、
    世の中にはこういう女性が沢山いるということ
    人を好きになるのに、明確な理由なんてないこと
    ホストも女も、決してただの馬鹿ではないということ
    女が命懸けなら、ホストも命懸けだということ

    翼くんは、きっと良いホストだったんでしょう
    人間として良い人かどうかは別にして

    • もの知らずさん
      >>ホストに仕返し、という名目で同棲していたホストのバースデー当日に部屋から夜逃げした、とありますが(翼くんではない)

      ホストという人...
      >>ホストに仕返し、という名目で同棲していたホストのバースデー当日に部屋から夜逃げした、とありますが(翼くんではない)

      ホストという人たちのせいにしないと、耐えられなかったのかなあ……このレビューに衝撃受けました!
      2014/10/24
    • 深雪美冬さん
      コメントありがとうございます!

      難しい問題ですよね……。
      私にもよくわかりませんが、この時のなおさんはホストのせいにしないとその状況...
      コメントありがとうございます!

      難しい問題ですよね……。
      私にもよくわかりませんが、この時のなおさんはホストのせいにしないとその状況に耐えられなかったのかもしれませんね。

      2015/01/22
  • 私の中の最上の恋愛本です。
    1年に1回は読みます。
    気になった文章は書き写します。
    読む度ごと、書き写します。
    なので、何度も書き写している文章もあります。
    まるで写経です。

    単純にストーリーをお話すると、
    ホストにはまり、普通のOLだった女の子が、
    ソープ嬢になり、
    一人のホストに貢まくり、そしてその恋が破綻するまでの日記です。

    本当に愚かな女の子です。
    ホストとは、恋愛関係にもありません。
    ただ一方的に貢ぐだけの関係。
    主人公は、愚かな自分に酔っているだけかもしれません。
    それほど、自己完結した恋愛。

    けれど、そこには語り尽くせない自己犠牲と切なさがあります。

    『わたしは、いつだって、翼の思うとおりでいたいの。
    だから、もっと言葉にして?
    今のこの生き方を決めてくれたように、今のお店を択んでくれたように、わたしの人生の全てを、翼が、決めてしまっていいの。
    これからの翼の人生において、最も有意義な駒になりたい。』

    『だけど、たとえばわたしに、変えられることは出来るよね?
    わたしがいることで、今より少しだけ、翼にいい思いをさせてあげることが。
    この世の中には、おカネで解決出来ないことも多いけれど、せめて少しでも、世界が翼に優しくなりますように。
    少しでも、この世の中が、翼にとって生きやしくなすますように。』

    献身な自己犠牲も、ソープ嬢として貢ぐうちに、
    それも、「裏引きと言って、お店以外で100万単位の現金を渡すようになり、
    主人公の心も変わってゆきます。

    『今でさえ愛してる。でもその1億倍ほども憎んでる。』

    いくら貢いでも、相手の心は変わりません。
    そもそも主人公は、「心」を手に入れたいわけではないのです。
    自分を「必要」とされたかった。
    それが「お金」という手段を介してでも。
    いいえ、「お金」という分かりやすい手段でこそ、必要とされたかった。

    相手の心を変える力はない。
    しかしそれ以上に、自分の心さえコントロール出来ないのです。

    そのことが、私には分かりすぎて・・・。
    相手を変えられないことなんて分かりきっている。
    でもせめて、自分の心さえ変えられたなら。
    それこそ主人公にとって、そして私にとっても、
    この世界は少しは生きやすくなるかもしれないのに。

    そうしてじょじょに、主人公の心は、氷が少しずつ凍っていくように変貌していきます。
    それでもなお、心の奥に残る愛情は変わらない。

    『愛してると言葉を汚すことも出来ない程に、もうわたしは必要じゃないの?
    愛してるって嘘の言葉でその冷たい心を汚してくれたなら、それを優しさと勘違いしてずっと側にいてあげるのに。』

    この言葉は何度読んでも泣いてしまいます。
    嘘でもいいから言葉が欲しかった。
    自分が体を汚したように、相手には心を汚して欲しかった。
    それさえももう、手に入れることは出来ない。

    そして主人公はホストの元を去ります。
    けれどいつまでも、彼のことは心の中心に在り続けるのです。

    『半年経ってもまだ変わらず愛しているよ。
    きっと来年になっても愛しているよ。
    だけどその思いだけできっとわたしは生きていけるよ。
    離れていれば何も怖くないから。
    失われることも損なわれることもなく、静かにただ静かに、わたしは翼くんを愛していけるんだと思った。』

    記憶だけで生きていける。
    それは言葉にすると美しいけれど、とても悲しい。
    いっそ、忘れてしまえればいいのに。
    それさえ、自分の心が許さないのです。

    なんて、心はままならないんでしょう。
    記憶があるから、思い出は美しくあれる。
    けれど、記憶があるからこそ、悲しく、そしてそれに束縛される。


    どうして私はこの本を繰り返し繰り返し読むのでしょうか。
    それは、自分には出来ない「自己犠牲」と「献身」(それが自己満足であっても)があるからかもしれません。
    本当に切ない話です。
    でもきっと、多くの人は、「愚かな女」だと嗤うでしょう。
    だから、あまり人にお勧めはしない一冊です。

  • 普通のOLからホストへ貢ぐ為に自分からソープ嬢になっていった彼女。4年間で1億5千万円を貢いだ彼女にとって、得たものは決して忘れることの無い日々。普通の人では理解出来無い事でも、貢いでしまう彼女達にとっては夢の日々。人の価値観なんだから、自分だけにしか解らないことでしょう。ある意味、そこまで出来るってのは凄いことだと思います。

  • わかるようなわからないような・・・
    でも、簡単にわかると言ってはいけないような・・・
    経験したことないからね。

    参ったね~っていう感じ

    翼ってどんな男だよ?

  • 私はこの本に、何を求めていたのだろう。
     
    横書きのこともあって、ケータイ小説のような雰囲気だった。スラスラ読めて、恋と涙がある。ケンカしたことも風俗で働いている日常もつづられているのだけれども、とてもキレイな印象を受けた。「結果的に離れてしまったけれど、後悔はしていない、純愛だった」というメッセージ。

    私が想像していた内容とはだいぶ違っていた。だめんずうぉーかーのような、最低な泥沼状態が書いてあるのだと思っていた。殴られて放置されて金をむしられる、ボロボロな生活。たぶん現実は私の想像通りだったと思う。でもそんなふうには書いてなかった。

    読み終わってまず「期待はずれだった」と思った。もっとすごいものを期待していたのに、筆者の中で美化してしまっている、と思った。具体的な描写が少なく、独り言の連続のような内容。

    でも次に、私は何を求めてこの本を読んだのだろう、と考えたとき、人の不幸を覗き見したかったのだ、ということに気がついて、自分の性格の悪さに落ち込んだ。怖いもの見たさ、見世物小屋を面白半分にひやかす感覚で、この本を手に取ったのだ。「うっそー。信じらんなーい」と安全な場所から叫びたいために読み進めたのだ。

    何を知りたくて本を読むのか、自分について考えるきっかけになった。

  • 再読。
    記録を見ると2年周期で読み返している。
    定期的に読みたくなる本。
    どうしてなのかな、恋する気持ちが可愛く痛々しく、彼女のその後がすごく気になる。

    2015.11.23
    再読。
    またまた読んでしまった。
    前半の恋する女の子の可愛らしさと、後半の痛々しさ。
    自分のことは顧みなくていいから、翼のために存在したい、という心境。
    お金の出すことによって翼を支え、翼の一番の存在になることが彼女のプライド。結局はプライドの高い人だったのだな。
    月に裏で100万を渡しているし、日記に表れていないことが色々ありそう。非常に興味深いが真相は決してわからない。

    2013.09.21
    再読。
    時々、こういう素人さんの文章を読みたくなる。
    2000年から2005年の日記。飾らない文章、同じことの繰り返し。
    でも面白い。

    "相手がホストでも、「恋に落ちた」と言ってゆるされるのなら。
    わたしはこの日、恋に落ちた。"

    というように、前半は普通の恋する乙女の日記。読んでて照れくさい。
    風俗に入って本格的に貢ぐようになってからは、少々おかしい。
    当時25歳ぐらい? 幼稚園から私立でお嬢様女子大を出て商社勤務。
    何年後の雑誌のインタビューでもまだ気になっていると言ってたとか。ホストさんはお店つぶして行方不明とか。

    日記のぐだぐだ感とはうってかわって、コラムや注釈は皮肉がきいてすごく面白い。

    2011.11.6
    切ない片思いの日記。
    著者がよくわかってて、わきまえてるから、他人のせいにしないから惹かれるのだと思う。
    コラムや注釈もとても面白く、頭の良い人だと思う。

  • 確か男友達にもらった本で、当時ちょっと話題になっていたから「なんでこんなん読んじゃうかなー」なんて笑いつつ読んだら意外とおもしろくて一気に読んじゃった。とほほ。
    毎月の終始決算が章の終わりに書いてあって、どんどん増えていくのが新鮮でおもしろい形だった。途中、風俗に入ってしまう部分や、はたから見れば明らかに違うだろって思えるのに「彼は私のことをほんとに思ってくれている・・・」みたいな記載になる部分は、最近どうも薄れがちな「人に執着する気持ち」を呼び起こされて、ちょっと熱くなった。
    しかしホストに一億なんぼ貢ぐもんかね、なんて思いがちだが、ちょっといい家を買ったらそんなんすぐだもんね。賭けとしてはたいして結婚と変わらないような気が・・・ま、期間が違うけどさ。

  • ホストものをやるとなったときに、買ったうちの1冊です。
    1億5千万円ホストに貢いだ、という女性の実話だそうです。
    どんな心理なのだろう……と思いながら読んだのですが、共感できるかどうかはともかくとして、すごいな……と思いました。
    色恋営業って恐ろしいですね、という印象の本です。
    ホストクラブに行ってみたい、って人は行く前に読んでみるといいかも……。

  • ホストに恋する実話ブログ。
    ここまで人を好きになれるのはすごいな。
    愛は憎しみ。
    自分の中で物語が完結していく。

  • こういう話ってほんとうにあるんだなあ…。

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