イルミナシオン (mellow mellow COMICS)

  • 宙出版
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本棚登録 : 2103
レビュー : 110
  • Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776794967

感想・レビュー・書評

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  • マンガ

  • 「おれとおまえ 世界に二人しかいなければよかったのに そしたらおまえはずっとおれの一番」

    表題作イルミナシオンがとにかくせつない。
    「誰も好きになんかならない」幹田、「誰の特別にもなれない」洲戸、「軽薄な男」小矢。
    何を隠そう買うまで迷って迷って結局決め手になったのが裏表紙の洲戸だった、というのもあるのか、一番感情移入できたのも彼でした。
    恋の心に〜にも出てきた幼馴染モチーフなんだけど(好きなんだろうなあ、と思う。そして関係性もよく似ている)、また違う結末だよね。
    描き方も特殊で、それぞれの三人の視点から一話ずつ進んでいくという。これがもう魂えぐられるほどよかった。
    ふたりめの洲戸くんの、「孤独が埋まらない 世界がおれを拒む」や、「おれが求めすぎているだけで人生はほんとはこんなもの?」とか、モノローグの一言一句すべてに共感してたまらなくて泣いた。
    このひとにはなんとしても幸せになってほしかったなあ。別の短編とかで救済してほしかった。
    終わる関係を始めたくないという幹田と、孤独と渇望の洲戸にはすごく共感できたのに、小矢の性格はいまいち普通でつかめないようなところがあったかな。
    『女の子の食卓』にもあったけど、恋愛が絡んでしまうことで、友達が一番だったのに、もうその人の一番ではいられなくなってしまう、それを淋しいと思う気持ち。
    それを恋ととるかどうか、って、微妙な問題だよね。
    そういう経験ってあるでしょ?
    親友に彼氏ができた、よかったねと素直に思う。
    でももしその子が彼氏か自分か選ばなきゃいけなくなったとき、自分を選ばないでいいよ、しょうがないじゃん、って心の底から言えますか?
    わたしはね、言えないんだよね。
    それがおかしいのかもしんないと思ってたから、この二冊の漫画を読んで結構ほっとした。

    話が脱線しましたね。
    最後の結末はやるせない、と思ったけど、作者コメントでバッドエンドじゃないとのことで。
    この人の作品はいつも一見バッドエンドに見えるよね。そうか、違うのか・・・。
    終わる関係になりたくないんだ、っていうのは高尾滋が『ゴールデンデイズ』でやったときにハッとした言葉でしたね。
    自分の中に根付いている気がする。友達とはずっと好きでいられるけど、恋人とは絶対に終わりがくるもの。

    つぎ!『ラブとかいうらしい』はスルーします。
    『ばらといばらとばらばらのばらん』。これ好き。見てて微笑ましくなるよね。恋敵は男でした。
    ただもうこれ、じゃあなんでこのこたちこんな奴好きなの、みたいなのがわかんなくなってきてて、この男女くっつけばいいんじゃないの、と思ってしまうあたり、わたしはBL脳がなってないようです。

    『あの人のこと』。結構毛色の変わった作品。
    亡くなった人とそれに関わったひとたち、が、お葬式に集まったりする話。
    これもまったくBL的な楽しみ方はせず、普通にいい話や、と感動してしまったという。

    『神の名は夜』。いいタイトルだ。
    ヤマシタトモコさんはたぶんね、暴力とヤクザが絡んだBLが大好きなんだよね。ていうのがもう痛いほど伝わってくるよね。
    二人が大人で、設定もあって、いちばんエロい話だったよね。
    ただもうこの話はたぶん、「こういうシチュエーションの二人が描きたい」っていうのが先行してたわけで、なんでこの二人がこうなっちまったのかとかそういうあたりはほとんど見えてこなかったな。
    いやまあ大好きなんですけどこういう雰囲気わたしもね
    同じヤクザもので『恋の心に〜』に載ってたやつより好き

    おまけ漫画はやっぱりばらのやつが最高でした。声だしてわらった
    そうだなあ、短編集としての評価をつけるなら、実験的なものが入ってたり、がっつりBLしてないものも散らばってたりで、よっしゃBL読むで!!と思った人は結構肩透かし食らうんじゃないかなと思う。
    ただそれを補ってあまりあるほど表題作はイイ。
    洲戸くん救済をたのみますいやほんとに

  • ミカいとしいよミカ

  • 幼馴染特集の進め方がすごく好き。
    若いって残酷ですね。

  • 平行線の話が多い1冊。
    普通はBLって友情→恋愛の間が曖昧で、そういうものを実際自分でも求めているように思うけれど、やっぱり友情と恋愛は違う。

    表題は勿論、『あの人のこと』も印象的だった。
    自分だったらリストに誰を書こうなんて考えたら、意外と沢山の人に優しくしてもらってるじゃないかと思ったり。

    【B】

  • ヤマシタトモコさん大好きです。
    漫画の雰囲気が独特でやみつきになる。

  • もしも世界に二人きりなら、君しか選べなかったら、言い訳なんか必要なかったのに。

  • 「あの人のこと」で泣いてしまった。
    メモの最後の一文がぐっときた。
    笑いもあるのに泣かせることができるていい作者だなぁ。

    BLではよくあることだけど女の子が男前。
    でもスーパーマンな男前じゃなくてちゃんと弱くてその上で男前。
    ちょくちょく主役級で女の子出てくるのも好き。

  • すべてのラブがかならずしもラブに結実しないところ、結果のための過程じゃなくて、過程にすべてがあるところがたまらん好きです。

    ハッピーエンドが来たってこなくたって、生活とか人生は続いていくんですよねえ。

  • 「ばらといばらとばらばらのばらん」が好きだが、
    BLとは言えない気がする。おまけも最高。
    「あの人のこと」は人名把握しながら読まなきゃいけないので、ちょっと面倒臭く感じてしまった…。
    おまけを含めれば「神の名は夜」は面白かったです。

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著者プロフィール

東京都出身。5月9日生まれ。B型。
2005年アフタヌーン四季賞夏のコンテストにて、四季賞を受賞。
代表作に『BUTTER!!!』『サタニック・スイート』『運命の女の子』(講談社アフタヌーンKC)、
『Love, Hate, Love.』『HER』『ひばりの朝』(祥伝社)、
『裸で外には出られない』(集英社)、『MOSOME STING』『ドントクライ、ガール』(リブレ出版)など。

「2016年 『花井沢町公民館便り(3)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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